松下啓一 自治・政策・まちづくり

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★一緒にやらない協働へのかかわり方(戸田市)

2012-11-19 | 2.講演会・研修会
 戸田市における合計4回の研修会が終わった。
 話すことは基本的には同じであるが、全く同じというわけにはいかず、出来不出来がある。限られた時間で話をするときには、どうしても、前半が長くなり、後半は急ぎ足になりがちとなる。今回も全体的にそんな傾向となったが、それでも4回目が軌道修正がきいて、一番まとまったように思う(自分がいいと思っても、受講者がいいと思うかはまた別で、この辺りの評価は難しい)。
 最後に質問時間があったので、さまざまな質問をいただいたが、もう少しうまい説明をすればよかったと反省したものがあり、ここでそれを書いておこう。
 最後の回では、協働について説明をした。私は、協働については、一緒のやらない協働もある(むしろそっちのほうが重要)と考えているが、その一緒にやらない部分に関する質問である。その一緒にやらない部分に対して、行政も関与すべきなのかというものであった。私の回答は、その質問のニュアンスに引っ張られて話をしてしまったが、やや舌足らずであったので、改めて整理しておこう。
 ①市民が行政と一緒にやらずに独自に活動している場合は、その自主性を尊重するのが基本である。行政の統制下におこう(ルールに従わせる)というのは明らかに間違いである。
 ②しかし、だからといって、まったく無関心でいいというわけではない。自治体職員は、自分たちの職務に関係する市民による活動が、どれくらいあるのか、その内容はどんなものなのかを知っておくことは大切である。この点の説明が弱かった。
 ③その際、余計な関与をすべきでないのは①で述べたとおりである。この場合の関わりは、場所や情報の提供といった活動をより自由に行えるようにするための条件整備や市民が勇気が出るような自治体(職員)からの温かいまなざしは重要である。一緒のやらない協働に対する自治体の協働政策は、こうした間接的な支援である。
 私の後に、若手のプロジェクトメンバーからの説明があったが、自分の仕事や関心に引き戻しての話で、とてもよかった。担当のMさんも、ちょっとした活動のなかでも、協働の意味を実感するようになったといっていたが、徐々に、協働による自治の文化づくりが、戸田市役所のなかに浸透し始めているようだ。
 この日も、戸田の川魚料理屋さんにはいかずに、三浦半島へ直帰した。池袋からの湘南新宿ラインはうまく座れたが、新宿駅は何となく覚えているが、次に気がついたら横浜駅だった。
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