
次の本の紹介。萌書房から出すことになった。
自治体若者政策。サブタイトルが、「若者が自治体の政策形成及びまちづくりに積極的に参画し、闊達に意見を述べ、活き活きと活動することを促進する条例の提案」である。
はじめにの一部
「近年、若者政策は、ある種のブームにようになり始めたが、若者政策は、単に、若者に自治体の政策形成やまちづくりに参画してもらって、自治体や地域を元気にしようというレベルにとどまる話ではない。少子化や超高齢化が急速に進む私たちの社会の持続可能性に密接に関係しており、他者の考え方や思いにも価値を認め、その良いところを止揚して、よりよいものを実現していこうという私たちの民主主義そのものにもかかわるテーマである。
したがって、若者政策の展開は、若者個人の責任と対応に委ねるだけでは十分ではなく、社会全体において、きちんと制度的裏付けを持つ政策として取り組むことが必要で、その中においても、地域を基盤とする地方自治体が果たすべき役割は大きいものがあるというのが、本書の問題意識である。
そこで、若者政策の意義を考え、その具体化として、「若者が自治体の政策形成及びまちづくりに積極的に参画し、闊達に意見を述べ、活き活きと活動することを促進する条例」(以下、若者政策条例)を提案するのが、本書の目的である。」
今回は、共著とした。次のような理由からである。
「本書は、私と座間市役所倉根悠紀君との共著となった。本書は、もともとは、私が単独で書き始めたが、勤務校である相模女子大学を定年退職する年が間近になり、きわめて繁忙になった。そこで、倉根君に、第1章と第2章のチェックをお願いしたが、倉根君とすると、私の記述に飽き足らなかったのだろう、自ら全面的に書き直して提案してくれた。
それを見ると、私の記述よりもずっと深まっていること、なによりも倉根君のような若者が新たなキャリアを切り開くきっかけになればと考えて、第1章と第2章については、倉根君の論考を本書の内容とすることにした。これらの章における私の役割は、本書の読者を想定して、生硬な表現を改め、分かりやすさに配慮するという観点から、論述の組み立て変更や表現の校正を行うこととした。」
現在の出版状況は、非常に厳しい。これまでなら自治体が3500あったのが1700と半減している。マーケットが小さくなっているうえ、さらにネットの普及である。だから出版社とすると、確実に売れる入門本や類似本があるものになってしまうのは仕方がないことかもしれない。
若者政策は緒に就いたばかりであり、しかも、その条例づくりの本なので、多くの人にはピンと来ないかもしれない。たしかに、時代の先を行き過ぎているかもしれないが、それを書くのが私たちの役割なのだろう。実際、そうやってNPOや自治基本条例の流れを作ってきた。原稿を出すには、まだまだ直しが必要なので、しばらく格闘することになる。そして次は、『熟議の選挙』だろう。
自治体若者政策。サブタイトルが、「若者が自治体の政策形成及びまちづくりに積極的に参画し、闊達に意見を述べ、活き活きと活動することを促進する条例の提案」である。
はじめにの一部
「近年、若者政策は、ある種のブームにようになり始めたが、若者政策は、単に、若者に自治体の政策形成やまちづくりに参画してもらって、自治体や地域を元気にしようというレベルにとどまる話ではない。少子化や超高齢化が急速に進む私たちの社会の持続可能性に密接に関係しており、他者の考え方や思いにも価値を認め、その良いところを止揚して、よりよいものを実現していこうという私たちの民主主義そのものにもかかわるテーマである。
したがって、若者政策の展開は、若者個人の責任と対応に委ねるだけでは十分ではなく、社会全体において、きちんと制度的裏付けを持つ政策として取り組むことが必要で、その中においても、地域を基盤とする地方自治体が果たすべき役割は大きいものがあるというのが、本書の問題意識である。
そこで、若者政策の意義を考え、その具体化として、「若者が自治体の政策形成及びまちづくりに積極的に参画し、闊達に意見を述べ、活き活きと活動することを促進する条例」(以下、若者政策条例)を提案するのが、本書の目的である。」
今回は、共著とした。次のような理由からである。
「本書は、私と座間市役所倉根悠紀君との共著となった。本書は、もともとは、私が単独で書き始めたが、勤務校である相模女子大学を定年退職する年が間近になり、きわめて繁忙になった。そこで、倉根君に、第1章と第2章のチェックをお願いしたが、倉根君とすると、私の記述に飽き足らなかったのだろう、自ら全面的に書き直して提案してくれた。
それを見ると、私の記述よりもずっと深まっていること、なによりも倉根君のような若者が新たなキャリアを切り開くきっかけになればと考えて、第1章と第2章については、倉根君の論考を本書の内容とすることにした。これらの章における私の役割は、本書の読者を想定して、生硬な表現を改め、分かりやすさに配慮するという観点から、論述の組み立て変更や表現の校正を行うこととした。」
現在の出版状況は、非常に厳しい。これまでなら自治体が3500あったのが1700と半減している。マーケットが小さくなっているうえ、さらにネットの普及である。だから出版社とすると、確実に売れる入門本や類似本があるものになってしまうのは仕方がないことかもしれない。
若者政策は緒に就いたばかりであり、しかも、その条例づくりの本なので、多くの人にはピンと来ないかもしれない。たしかに、時代の先を行き過ぎているかもしれないが、それを書くのが私たちの役割なのだろう。実際、そうやってNPOや自治基本条例の流れを作ってきた。原稿を出すには、まだまだ直しが必要なので、しばらく格闘することになる。そして次は、『熟議の選挙』だろう。