松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆区民会議第一期終わる(相模原市)

2012-07-23 | 1.研究活動
 相模原市南区の区民会議(第一期)の最後の委員会があった。
 最後なので、それぞれが感じたこと、次期に託すことを中心に話をしてもらった。この会議の特徴は、みんながよく話をすること。何も話さず、行政の説明を聞いて終わりということは一度もなかった。私は座長なので、進行表をもらうが、書いてあるのは、形式的な部分で、肝心の議論の中心の部分は、「よろしく」としか書いていない。
 改めて感じたことは、参加者にとって、この会議の新鮮さである。自治会や団体の代表者が多いので、みな役所の会議をたくさん経験しているが、発言の自由さ、議論の活発さは随分と新鮮に見えたようだ。その証拠に、区民会議のメンバーが、自分の組織や会議に戻った時に、この区民会議の方式をマネしているというのである。うれしいことだと思う。
 この日は、最後なので、伊勢丹の上で、立食形式で懇親会をやった。会議の成否は、会議の終了時、そして懇親会の時に分かるが、みんな古くからの友人のように話をしていた。笑顔、笑い声いっぱいの懇親会となった。
 何人かの人と、ゆっくりと話したが、改めて分かったのが、自治会など組織の代表者の経験、経歴のすごさ、多様さである。大企業の社長経験者、大学の元教授、大地主など、いろいろな人がいた。会の代表になる人たちは、さまざまなバックボーンを持っている。さらには、口だけでなく実践をしていることである。実践とは、自分の時間やお金、体を使っているということである。つまり、会の代表者というのは伊達ではないのである。こうした人たちを活かさずに、会議で、ただ黙って座わらせているなどは、本当にもったいない話である。
 第一期目は、区ビジョンをつくるという目的があったので、それなりにやりやすかったが、第二期目は、それがない。何をやるのか、区民会議の意義や独自性が問われることになる。南区らしいテーマを考えていくことになろう。
 職員の人たちも、ずいぶんと板挟みにあったようだ。横並びから外れる動きには、必ずちゃちゃが入る。どうやら、「松下先生が座長なので、本当に・・・」と困った顔をして仕事を進めたようだ。人のせいにして仕事を前に進めるという方法は、政策手法のひとつである。記念写真には、自然と事務方の人も入り、一堂に収まった。自然に笑顔が出ていて、この区民会議の様子が、端的に出ていると思う。
 皆さん、ごくろうさまでした。
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