松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆市民活動支援公募事業選考審査会(小平市)

2011-05-18 | 1.研究活動
 小平市の市民活動支援公募事業選考審査会に参加した。
 まず、私が、なぜ小平市なのかであるが、これはすでに書いている。簡単に言うと、この春、異動したKさんが、NOMAの研修の受講生で、その縁で小平市にかかわるようになった。気が付くと、審査会のほか、講演会、さらには市民活動センターなどにかかわるようになった。
 こうした関わりは、本来は、地元の先生が好ましいと考えているので、Kさんの異動を契機に、お断りしたいと考えていた。この春、Kさんが異動されたので、ちょうどいいタイミングだと思って、お断りしたが、いろいろな曲折があるが、結局、引き受けることになった。連れ合いには、意志が弱いと怒られるだろうが、ここで断れたら、私は違う人生を歩んでいたことになったろうと思うと、これも仕方がないことだろう。
 そんな背景があるが、今回の審査会も有意義であった。メンバーは、副市長さんのほか、枢要の部長さんたちであるが、今回も闊達に意見を出し合った。私が座長をやると、粛々と会議が進むということは皆無で、みなさん自由に意見を言い合う。一度、水を打ったような凛とした会議運営ができないかと思うが、むろんできるはずもなく、これも仕方がないことだろう。できていたら、違う人生を歩んでいたはずだからである。
 興味深いことはいくつかあるが、改めて感じたのは、バランス感覚である。さすがに、市の幹部になる人たちだけのことはある。そこは、課長で役所を辞めた私との違いである。それに加えて、退職後、10年というブランクは、ますます、私の役所的バランス感覚を鈍いものにしてしまったようだ。
 むろん、審査会における私の役割は、役所の人たちと違っていることに意味があることは承知している。私の役割は、あるべき社会を見据えて、役所では踏み出せない一歩を後押しすることであり、今回もそうした主張をし、審査会のメンバーも同意してくれたが、
改めて、役所的バランス感覚が乏しくなっていることに、気が付いたことに、驚いているというのが、率直な感想である。
 いつもI部長の議論には感心させられる。今回も、事業を行いたいと考える市民の素朴な思いを、公益性、社会性を高める方向にリードするために、それとなく、助け船を出していた。座長の私には、それが周到な助け舟とはわからず、会議後の雑談になって、ようやくそれに気が付くというありさまで、反省というか、恥ずかしい思いを感じたことを明らかにしておこう。
 市民との関係では大事なのは(職員指導でもおなじであるが)、前に進むように励ますことであるが、それを声高にではなく、何気なく、しかも実際に歩が進むように行うということが重要である。私は、役所にいたら、この3月で定年になったが、そのまま役所にいても、部長にはなれなかったであろうと、残念ではあるが、改めて、確認した次第である。
 小平への行き方は、いくつかあるが、品川まで京浜急行、山手線で高田馬場、西武で3つの電車に乗り換えて、市役所がある青梅街道駅ルートで行った。車窓から見える緑が気持ちが良かった。
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3 コメント

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助け舟 (田代 文子)
2011-05-19 18:03:55
私もまちをつくる同志として、地域政策課の方々に、いろいろお願いしているつもりなのですが、何か分かっていただけていないようです。不徳の致すところ・・なのでしょうか?
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助け舟と泥舟 (マロン教授)
2011-05-20 06:28:53
 役所というのは失敗できない組織です(税金を無駄にできないからです)。だから安心がないと動きが鈍りますし、安心ができれば驚くほど動きます(自治経営のコツです)。
 安心をつくる方法は、たくさんありますが、基本は、相手を理解すること(理解しようとすること)でしょうか。
 この相互理解の方法も山ほどあるでしょうが、私の好みは、相手の欠点をみるのではなく、優れたところを見ることですね、すると、私にはとてもできないという優れた点をたくさん発見します。それで、一目を置くようになりますね。気が付くと、周りには一目だらけです。
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勉強になりました (田代)
2011-05-21 03:30:19
なるほど。知りたがり屋のおっちょこちょいとは違うことがよくわかりました。それにせっかちみたいですし。              ひとつひとつ確実に、進んだほうがいいのかもしれません。 
 ご指導ありがとうございました。
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