松下啓一 自治・政策・まちづくり

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☆現代自治体論入門

2012-01-09 | 1.研究活動
 お正月の休みを使って、現代自治体論の入門テキストを書いた(途中。8割の出来?)。
 問題意識は、主権論をベースに、国-国民の関係を地方に持ってくるのは、少し違うのではないかというものである。主権国家が揺らいでいるといっても、それでも国は主権論が基軸になるのに対して、地方は暮らしが基軸になる。一人ひとりが幸せに暮らせることが目標で、そこに暮らしている人が基本となる。
 フランス革命以降、たかだか200年の歴史しかない国民国家の論理を、連綿と続いてきた地方自治に、そのまま当てはめるのは、あまりに安易ではないかというのが、私が考える地方自治論である。
 そのあてはめの帰結が、地域にいる外国人の排除で、確かに主権論からいえば、外国人が地方行政に関わることは、間違いという議論につながっていく。しかし、地方は、暮らしなので、外国人であっても、地域のために働いてくれる人は尊敬されるし、逆に日本人であっても、地域に迷惑をかける人は相手にされない、それだけの話である。地域のためになる人を増やしていくのが自治経営であるし、それをやらなければ、日本の地域から崩れてしまうだろう。
 そこまでは分かるが、では地方の理論を体系的に組み立てるとなると、私には、とてもそんな能力は、とてもないので、この本では、萌芽のような論にとどまっているが、今後も考え続けることで、少しずつ前に進んでいこう。
 この本は、自治体職員や市民が、自分で考え、勉強できるというコンセプトで書いてみた。例題があり、解説、宿題という構成になっている。今のところ、1400字×250枚になっているので、これを200枚に削り、10枚ほど書き足すという目論見である。その通りに行くのか、いずれにしても、まだまだ、かかるだろう。
 ぎょうせいの西澤さんには、蕎麦屋の出前のようなことを言って、ずいぶんと待たせてしまった(実は、その前任のNHKのお天気お姉さん似の荒又さんのときからの話である)。いつまでもきりがないので、一度、見てもらって意見をもらおうと思い、8割方の完成度であるが、送ることにした。反応が楽しみである。
 原稿を送りおえてほっとしたら、さきほど、連れ合いと娘が、伊東の温泉に出かけていった。マロンも歯磨きを終えたら巣に帰っていった。ガラス窓越しの陽の光はうららかである。さて、今日は、何をしよう。
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