第2回目のワークショップがあった。成功だった。新たな学びもあった。
今回の参加者は、若者19名であった。人口5000人の町で、高齢化率が50%を超えている。そこで19人は、率直に言ってすごいと思う。
(1)議員の一人ひとりが声をかける
御宿町議会は議員10名である。その一人ひとりが、知り合いのや心当たりに声をかければ、参加する若者も増えてくれる。広報だけでは人は集まらないので、こうした地道な声掛けの成果だと思う。1週間前には、5人くらいの参加だったので、そこから、がんばったのだと思う。
(2)前回参加者が全体ファシリテーターをやった
今回は、前回参加者の若者(高校3年生)が、ファシリテーターをやった。今の時期、推薦など入試も終わっているので案外参加しやすいのだろう。若者は、なぜ、こうしたまちづくりに参加するのか。「自分のバージョンアップ」「新たな自分づくりに挑戦したい」というのが主な理由とされているが、新たに大学生になるこの時期は、ちょうどいい。10代の参加者に高校3年生が多かったのはその表れかもしれない。
落ち着いたファシリテートぶりで、見事に役割を果たしたが、2回、3回と、続けていけば、さらに自分のスタイルと自信をつけることができるだろう。次のときも、ファシリテーターを頼もうと思う。
(3)会場のなかに子どもの居場所をつくる
これは驚いた。子ども連れのお父さん、お母さんが参加できるように、普通は「託児あり」として、別室にその場所をつくるが、これは会場の一一角に、ゴザを敷いて、そこに子どもたちを遊ばせるというものである。委員長の北村議員の発想で、お母さん方の集まりでは、普通にやっていることのようだ。
子どもたちが、そこに持参のおもちゃで遊んでいる。会場の真ん中には、ウエルカムドリンク用のお菓子が置いてあるので、それを食べにくる。ときには、グループプワークをやっているお母さんのところにやってくるという感じである。
子どもが歩き回っても、まったく問題なく、みんなでグループワークをやり、発表をやった。ワールドカフェは、喫茶店にいるような落ち着いた雰囲気というものであるが、こちらはもっと気楽に、もっとリラックスした感じで、仲間同士でパーティーを開いている感じといったらよいだろう。何というネーミングをしたらよいのだろうか。ワールドサロン、ワールドパーティーだろうか。ワールドパーティは、ワイルドパーティーみたいで、ちょっと怪しいか。
(4)テーマ・フリーもあり
今回は、事前に決めたテーマとは別に何でも話し合えるテーマ・フリーのカフェも開設したところ、こちらの方に人が集まった。考えてみると、若者たちが、自分の思いを語り、聴き合う機会や場所がない。このワールドカフェがその場所になるという発見である。
最初は、みんながバラバラ話をしたら、後半のこうしたらよいという提案まで行かないか心配したが、自然に、共通のテーマに収斂されていった。また、考えてみても、まとまらなくてもよいということだろう。これとこれが、議論となって大事だと思うという発表さなされればよい。
つまり運営する私たちの方が、一定の枠に縛られて、ワールドカフェのやり方に縛られている。あらためて、今回のワークショップを開催した原点にさかのぼる必要があることを考えることになった。若者が抱えている課題は、さまざまで、しかも複合的である。そこから出発すると、こうした何でも話せる場面も必要なのだろう。
何でも話せますというと人は集まらないというのが経験なので、メインテーマのほか、自由に話せるグループもありますとした方が、いいのかもしれない。このあたりは、試行錯誤すればいいだろう。
(5)次は中学生も対象にしよう
次は、中学生にも声をかけたらどうか。さまざまな人から出た意見である。たしかに、限られた人口、高校も町にはない御宿町では、中学生の段階から、町のことに参加してもらうことが大事だろう。
中学生議会もあるがこれとは違う。中学生議会は、議場で、質問、提案し、それに対して、回答するというパターンになる。それもあってもいいが、これでは相変わらず要求、要望型にとどまってしまう。大事なのは、自分の意見を言い、人の意見を聞いて、それを止揚していくことである。そこから、課題の問題点、解決の難しさ、実現可能な案を考えていくという学び、体験ができる。
中学ならば、町にもあるという強みもある。参加者も増えるだろう。それが高校生になっても、参加するきっけけにもなる。次回は、中学生にも声をかけたほうがいいだろう。
今回は、学びが多かった。
今回も、ゼミのももちゃんも参加した。「転職の魔王」業界に転職したが、小芝風花的な感じで、頑張っているようだ。終了後、お昼を食べたが、大吟醸をぐいぐい、やっていた。どんどん、陽気で、ぐいぐい行くタイプになってきた。帰りの電車で、いろいろな話を聞いたが、ここではやめておこう。