新聞の書き出し部分に
「母の延命治療を決めた兄を今も許すことが出来ません」の言葉があった。
概略は、それまで15年間も脳梗塞で倒れた母の看病をしていた、その母の子供(女)が、その母の容態が急変して近県に住む兄に連絡し駆けつけた兄が
主治医の「一旦人工呼吸器を取り付けたら中止できない」と言う説明に兄は耳を傾けず強行に延命治療を主張して延命治療に入った。
母親に呼吸器が装着され延命治療が始まると24時間病室に詰める日が続き自分も仕事を辞め夫と交代で病室に詰めた、兄は一週間に一度来るだけだった。
母親の身体には無数のチュウブが取り付けられ手足は紫色に変色し日に日にやせ細っていく姿は正視できなかった・・・ 以下略
癌で胃の全摘出手術を受けている我が家のカミさんは手術後 医事小説は悉く読み漁って結構 医事には素人ながら詳しいので(苦笑)何も知らない私から見ての感じですが・・・
「人工呼吸器を取り付けたら中止できないとは、どういうことなのだ?」と聞くと
「其れは例え医師であろうとも患者が未だ呼吸して生きている間に人工呼吸器を外して患者を死なすと殺人罪になる」という。
「えッ 殺人罪?」
「家族の希望でも外せないのか?」
「患者が生きている限り外せないね」
まるで自分が医者の如く言う。
「安易に延命治療をすると大変なことだよ、私はゴメンだね」
「安楽死だって同じことだよ」
「患者が生きている限り医師は治療の義務がある。たとえ、どんなに患者が苦しもうと、家族の方が見るに忍びないから楽にしてやって下さい、と言っても医師は患者さんの命を勝手に絶つことは出来ないのよ」
「東海大の事件があったでしょ」
「家族って勝手なものよ!」
新聞の投書欄に人工呼吸器を外せないか?とお医者さんに頼んでも私(医師)は外せません、外すなら貴方が外しなさいと言われた、と不満の記事があったが
「延命治療は家族の了承の元に行われていると思うがね~ェ」と
カミさんは、この記事に怒っていた。
平均寿命には未だ少し間がある私としては賞味期限の切れているような立場になった自分には非常に考えさせられる問題だった。
平均寿命と私の寿命とは関係はありませんがね(笑)
しばし、新聞の記事に眼を落としていた。
私自身「延命治療はお断りだな」 と子供たちにハッキリと言って置かなくてはいけないなと感じ、遺言書を残す程の財産は無いが、せめて
「延命治療はお断り」くらいの事は書いておく必要は有るなと思った次第である。
PS:タイトルが或いは不適切かも知れないが私は、そのように感じましたので遭えて、そのようにしました。
「俺 もう直ぐに死ぬ」 以前の記事です
延命治療の体験談 ネット検索からの引用です。
他人の嫁だから言えると言われれば返す言葉もありませんが、苦しんでいる病人を診るのも、辛いものです。若くて、まだ未来のある人ならともかく、「早くお迎えが来ないか」と言ってぽっくり寺に参った姑なら、医療の力で少し長生きするより、早く旅立っても文句は言われないでしょう。
「延命治療はいやだ!」と言っても、どの時点でストップするか・・・素人の家族にとっては大きな問題です。点滴ぐらい・・・が、注射針から埋め込み式に、1本が二本になり3本に・・・。「遅くなればなるほど、ストップしにくくなるよ!埋め込み手術はやめて、自然に任せよう。」と言うことで、姑は何時行ったか分からないくらい安らかに眠って行きました。
私たち家族も、安らかな最後でとても救われました。そういえば、夫婦で「リビングウェルにサインしとかなきゃね」と言いつつ、そのままになっています。思い立ったが、吉日ですね!
>姑は何時行ったか分からないくらい安らかに眠って行きました。
身近な方が病気で苦しいんでいる姿は看病する方も心に傷を負うのでは?
安らかに眠られてよかったですね。
私ども夫婦も、若し病気になったら、もうお互いに歳だから痛み止め程度の治療にして戴き自然の成り行きに任せようと話し合ってています。
いつもコメント有難うございます。