「お風呂が沸いているよ・・・」凄まじい怒鳴り声である。
アレでは向こう三軒両隣にも聞こえるのでは?と心配になる。
と、まあ、戦時中ではあるまいし?
これは少々言い過ぎかな?何しろ我輩の難聴は生半可でない。
カミさんも仕方なく怒鳴るのであろう。
この声を聞いても普段は中々風呂に入らぬ私が今日は大人しく直ぐに湯殿に行く。
「あら、今日は素直なのね」私が居間を立ち風呂場に行く姿を見て驚いたような声をだす。
「時にはな・・・。言うことを聞いておかないと後が怖い・・・」
「それに今晩の晩御飯のおかずに俺の好きな牡蠣フライが出たからな・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
浴槽の湯で身体を洗うべく湯を身体に掛けると足がヒリッとした。
無神経な私は別に気にもしないで、また、湯を被る。
またもや足がヒリッ ヒリッとする。
何んでだろうと足を見るとなんと、足に幅5分、長さ2寸ばかりの引っかき傷があり、血が滲み出ている。
手のひらで擦ると赤い色が手に付いて流れている。
アリャ、又か?
そのまま身体をさっと拭き洗面所に出てテッシュ・ペーパーで暫く傷を押さえる。
が、出血は止まらない。
どうもならん!未だ居間を立ち上がって3分と経ってない。
「ダメだ。また、血が出ている」
「何処から?」
「足だよ」
「なんで・・?」
「どうも、浮腫んだ足が痒くて爪を立てたらしい?」
「傷になっていたんだ」
「あんたは、もっと気を付けないとダメだよ!」
「それでなくても皮膚が弱いのだから・・・」
「蚊に刺されても腫れ上がるようなんだからね」
「私には想像も付かないほど肌が弱い」
「私なんか、いくら蚊に刺されてもなんともないよ」
いや、北海道では“蚊に食われる “と言うらしい?カミさんはよくそう言う。
薬の効き目は凄いね。
血液サラ・サラもいいが、このように血が簡単に出て、しかも止まらないのも困る。
そうは言っても心臓の血管に装着した“ステント”に血小板が固まり付着して血液の流れが塞がっては命にかかわる。
血管の大きさは2ミリ前後とか?
其処に金属のメッシュの筒を入れたのだからな。
ここが詰まってはね 私の寿命もハイこれま~で~よ~ォとなる。
足から少しばかり血が出るのは仕方ないか?
今日は少し遅いお昼で家に帰ってから、つい、ビールを2~3杯飲んだのが身体に響いたのかな?
そう言いながら、そうだ!晩御飯の後の薬を飲むのを忘れていた。
薬箱の中の夜の薬を見ながら、飲むか?今夜は、忘れたことにして飲まないでおこうか迷ってる爺だ。
カミさんが
「何を考えているのよ?」と側で言う。
「うん、夜の薬を飲もうか?飲むまいか?どうしようか?迷っている」
「何を言ってるのよ。飲まないでどうするの!」の一喝を食らって爺は薬を飲んだ。
ああ、俺もいよいよ呆けたか?
カラスもビックリする、くそ爺の入浴だった。
アレでは向こう三軒両隣にも聞こえるのでは?と心配になる。
と、まあ、戦時中ではあるまいし?
これは少々言い過ぎかな?何しろ我輩の難聴は生半可でない。
カミさんも仕方なく怒鳴るのであろう。
この声を聞いても普段は中々風呂に入らぬ私が今日は大人しく直ぐに湯殿に行く。
「あら、今日は素直なのね」私が居間を立ち風呂場に行く姿を見て驚いたような声をだす。
「時にはな・・・。言うことを聞いておかないと後が怖い・・・」
「それに今晩の晩御飯のおかずに俺の好きな牡蠣フライが出たからな・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
浴槽の湯で身体を洗うべく湯を身体に掛けると足がヒリッとした。
無神経な私は別に気にもしないで、また、湯を被る。
またもや足がヒリッ ヒリッとする。
何んでだろうと足を見るとなんと、足に幅5分、長さ2寸ばかりの引っかき傷があり、血が滲み出ている。
手のひらで擦ると赤い色が手に付いて流れている。
アリャ、又か?
そのまま身体をさっと拭き洗面所に出てテッシュ・ペーパーで暫く傷を押さえる。
が、出血は止まらない。
どうもならん!未だ居間を立ち上がって3分と経ってない。
「ダメだ。また、血が出ている」
「何処から?」
「足だよ」
「なんで・・?」
「どうも、浮腫んだ足が痒くて爪を立てたらしい?」
「傷になっていたんだ」
「あんたは、もっと気を付けないとダメだよ!」
「それでなくても皮膚が弱いのだから・・・」
「蚊に刺されても腫れ上がるようなんだからね」
「私には想像も付かないほど肌が弱い」
「私なんか、いくら蚊に刺されてもなんともないよ」
いや、北海道では“蚊に食われる “と言うらしい?カミさんはよくそう言う。
薬の効き目は凄いね。
血液サラ・サラもいいが、このように血が簡単に出て、しかも止まらないのも困る。
そうは言っても心臓の血管に装着した“ステント”に血小板が固まり付着して血液の流れが塞がっては命にかかわる。
血管の大きさは2ミリ前後とか?
其処に金属のメッシュの筒を入れたのだからな。
ここが詰まってはね 私の寿命もハイこれま~で~よ~ォとなる。
足から少しばかり血が出るのは仕方ないか?
今日は少し遅いお昼で家に帰ってから、つい、ビールを2~3杯飲んだのが身体に響いたのかな?
そう言いながら、そうだ!晩御飯の後の薬を飲むのを忘れていた。
薬箱の中の夜の薬を見ながら、飲むか?今夜は、忘れたことにして飲まないでおこうか迷ってる爺だ。
カミさんが
「何を考えているのよ?」と側で言う。
「うん、夜の薬を飲もうか?飲むまいか?どうしようか?迷っている」
「何を言ってるのよ。飲まないでどうするの!」の一喝を食らって爺は薬を飲んだ。
ああ、俺もいよいよ呆けたか?
カラスもビックリする、くそ爺の入浴だった。
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