大島恵真(おおしま・えま)の日記

児童文学作家・大島恵真の著作、近況を紹介します。
絵本作家・大島理惠の「いろえんぴつの鳥絵日記」もこちらです。

雨を描かずに雨の日を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月25日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

既刊絵本の紹介のコーナーです。
きょうも、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』の1ページの紹介です。

雨の中を町外れまで歩いてきたことみちゃんとおとうさんです。
コーヒー色の川、雨に濡れた畑の土の色、水色に見える山など、
実はいちばん好きな1枚です。
(地味ですが……)

ごめんなさい。肝心の絵がついてなかったので、再度。

グレイで色を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月25日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

既刊絵本の紹介のコーナーです。
きょうも、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』の1ページの紹介です。

この物語の時期は、梅雨時でした。
雨があがった一瞬に、曇り空を鳥(自分的にはヒヨドリ)が飛んでいくのを描きました。
与謝蕪村の墨絵などで、ずっと、「黒と白だけでこういうふうに空と鳥を描いてみたい」
と思っていたので、念願かなったのです(笑)。
横長のフォーマットも「呼び水」でした。
使っている画材はコンテの木炭鉛筆です。

黒の中に色を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月24日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪

きょうも、2007年刊の、北川チハルさん文章の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』文研出版のご紹介です。

この絵は、いちばん思い入れのあるものです。
主人公のことみちゃんが、ぬいぐるみの「やんた」と夢で電車に乗っています。
自分の子どもの頃に考えていたイメージとぴったりあったのだと思います。
黒い中に見えるさまざまな色彩は、父が夜、遠くのネオンを見ながら
教えてくれた景色に似ていました。

この絵童話ができたあと、北川さんに神戸でのイベントにさそっていただき、
高速バスでひさしぶりに神戸へ行きました。
カフェを開いた友人のお店に寄り、まずは関西弁にひたり(^^)、
京都の山の中にある北川さんのお宅に泊めていただき、
写真で主人公のモデルになってくれた北川さんのお嬢さんたちとはじめてお会いし、
たのしく過ごさせていただきました。
私は『細雪』で関西にとても憧れていたので、帰る前に編集のHさんに神戸を案内してもらい、
西村珈琲店や元町中華街につれていっていただきました。
帰りの高速バスの中から、六甲に観覧車(だったと思いますが…)が見えました。
この絵の雰囲気のようで、みなさんの思い出とともに、心に残ったのです。

白を描く(既刊絵本の紹介)

2014年05月23日 | 絵本の仕事
みなさま おはようございます♪
きょうから、これまでに出した絵本や本の紹介をさせていただきます。
自分でも忘れている感覚があり、
「こんな絵描けていたんだ!」「こういうふうに考えていたんだな…」などなど、
再発見することもあります。

きょうは、2007年文研出版刊、童話作家・北川チハルさん作の絵童話
『わたしのすきなおとうさん』です。
絵童話というのは文研さんのオリジナルな形式のようで、
意外にも絵が全ページに入っています。
ぜんぶできるのに1年かかりました。

最初、出版社さんからこのお話をいただいた時、
文章を読んで泣いてしまい、「このお話で絵を描きたい!」と思ったものです。
文章と絵が頭の中で同時にシンクロしていくのにおどろきました。
いまでも、北川さんの『わたしのすきなおとうさん』は、
私のなかでは最高の児童文学です。

この絵は、出かけるおとうさんを見送る主人公のことみちゃんとお母さんです。
ここでいちばん描きたかったのは、ドアの向こうの「白さ」でした。
光は白く描き残すのがいちばん、と思い、そのためにまわりをしこしこグレイに塗りました。
朝の強い光、外のまぶしい知らない世界にお父さんが出かけていく、
そんな誇らしさを描きたいと思いました。

3つの家

2011年10月21日 | 絵本の仕事
祈りのツリーというプロジェクトに参加。
3つの家に色を塗りました。
梱包の途中で夫が写真をとってくれました。
自分の手元にはなにものこらないので、
これでお別れか!と思っていたのですが、
写真をのこせたので、アップしました。

3つおなじじゃなきゃいけないんですけど、
塗る場所をまちがえたりして
若干ずつちがっています。

1日でやったので、焦りまくって
組み立ててからわかりました。

楽しい作業でした♩

こののち、都内のクリスマスツリーに
2000個のオーナメントのひとつとしてかざられるようです。

わたしのすきなおとうさん台湾版

2011年03月19日 | 絵本の仕事
『わたしのすきなおとうさん』(文研出版)の台湾版が発行されました!
(文/北川千春 絵/大島理恵 訳/張文玉 発行/小天下)

「おとうさん」という字が、中国語は読めないけどかわいいです♪
ほぼ日本版と同じ判型、装丁ですが、随所にかわいらしさがあります。

上の絵、日本語で描いた文字が、ぜんぶ中国語に置き換わっていますよ。
けやき、ぼうしのみせ、とか……楽しいです♪
(デザイナーさん、たいへんだったろうな~)
台湾の子たちも、いっしょうけんめい字をさがして楽しんでくれるのでしょうね!

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地震、だいじょうぶにやっております(東京23区のはずれ)。
いつも見に来てくださってるみなさま、アリガトウゴザイマス!
被災地の方々、お子さんたちに、できること、考えています。
いまはなにも、できないですが……。
この地震について考え、いのっています。

『ごうた、1年生でしょっ』本文3

2010年01月06日 | 絵本の仕事
※『ごうた、1年生でしょっ』すとうあさえ・文/おおしまりえ・絵●文研出版 より

オイルパステルを使ったことによって、
今までは難しかった室内の夜の風景なども、思いきって描く事ができました。
最近、記憶を頼りに絵を描く遊びがはやっているようですが、
上記の絵も、昔住んでいた部屋の温かい記憶を頼りに描いてあります。
実際、記憶のほうがリアリティがあったりしてね!

『ごうた、1年生でしょっ』本文1

2010年01月04日 | 絵本の仕事
『ごうた、1年生でしょっ』すとうあさえ・文/おおしまりえ・絵
発行●文研出版 発売●1月20日

原作者のすとう先生のご紹介で、目黒区の幼稚園を取材させてもらいました。
すてきな、楽しい幼稚園で、その思い出がいまも残っています。
園のおともだちから、銀紙と金紙の手裏剣をもらったり。
すとうさんは、楽しい方でした。のっぽさんのお弟子さんだそうです。
お話も、元気いっぱい、草花遊びも出てきてとっても楽しいですよ。