二十八日の夕暮れ時。
あたしは、歯医者のベッドで仰向けに寝かされて、(怖いので)目をつむっていました。
先生の到来はまだ先のようで、隣のベッドでカチャカチャと片づけしている看護師さんの気配がしてました。
ふと、左のまぶたに「ぽてっ」と、何かがふれました。
あ?虫?ゴミ?
手ではらって、目を開けたけど、天井は清潔で明るくさえ渡ってました。
近くには誰もいなくて、「なんだ?」と思いながら、まもなく先生が登場したため、そのまま忘れてました。
夜、いつものように二階の猫部屋に行きまして。
ドアの向こう側から、さかんに呼びかける猫ズに「はいはい、待っててね~」と声をかけながら
猫缶を開け、えっこらしょと抱えてガラス戸を開け。。。。
毎度、真っ先に飛び出してくる「UB(ウーブ)」が、こない。
あれ?
それでも、押しかけてくる猫たちに、順番にご飯をあげて、もくもくと食べてる横をすり抜け、探します。
お?
真っ先組の一人、「しっぽ」が、ちょこんとホットカーペットの脇に座って、あたしを見上げています。
あら、あんた、おなかは空いてないの?
と、声をかけて、気づく。
しっぽの横に、ひょろんと横たわっているグレーの塊。
ウーブだ!
とたんに、理解してしまいました。
あのとき、まぶたに触れたのは、ウーブの肉球だったんだ!
いつも、あたしを起こすとき、そっと痛くないように気をつけながら、手でまぶたを開けようとするんだよ、あの子。
「起きて」って、言いたかったんだね。
挨拶に、来てくれたんだ。
よしよし、と、静かに頭をなでていたら、しっぽも寄ってきて、静かにウーブのほっぺたをなめてくれてます。
3月10日に亡くなったコーダの、妹猫です。同じ年に、一緒に逝ってしまいました。
コーダは、猫トンネルの中で、ピンク色の毛糸玉を抱きしめて、亡くなってました。
ウーブは、鼻の先を抱えるように、まるで眠っているように、ひっそりと逝ってしまいました。
元々小柄な猫で、最重量期でも3キロ無かった。
ほんとに軽くて、その軽さに、涙が出ました。
たくさんの猫を飼っていると、中に、お気に入りの子、ってのが、どうしてもできる。
その、お気に入り中のお気に入り、だった。
あまあまの声で、物静かで、甘えん坊で。
まっすぐな長いしっぽを、あたしの足に巻き付けて、身をすり寄せて来た。
穏やかで、優しくて、争いごとが嫌いで。
みんなの中で、いいお姉さんぶりだった。
前日、ご飯を食べたあと、いつもならそばにいて、なんやかんやしている子なのに、まっしぐらにホットカーペットに向かい
丸まって寝てしまったのを、ちょっと「あらー、おまえさん・・・^^;」と苦笑したっけ。
いつもと違う、ことに、もっと気づいてやればよかった。
最近寒いからだね、と、単純に考えていた自分を、責めてしまう。
亡母が「生き物を飼う時は、ちゃんと『飼うようにして飼う』もんだ。いいかげんは、いけない。」と、よく言った。
あたしは、災害のあと、飼うようにして飼っていなかった。
昨日、山に埋めました。
寒かろう、こんなに雪の季節に、寒かろう。
今度は、もっと長生きできるように、もっともっと幸せに生きられるように、生まれてきておくれ。
もしも許してくれるなら、また、あたしを見つけておくれ。
よそに行っても、恨まないから大丈夫だよ。
今までありがとう。
一緒に暮らせて、幸せだったよ。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
自責の念に、押しつぶされそうです。
あたしは、歯医者のベッドで仰向けに寝かされて、(怖いので)目をつむっていました。
先生の到来はまだ先のようで、隣のベッドでカチャカチャと片づけしている看護師さんの気配がしてました。
ふと、左のまぶたに「ぽてっ」と、何かがふれました。
あ?虫?ゴミ?
手ではらって、目を開けたけど、天井は清潔で明るくさえ渡ってました。
近くには誰もいなくて、「なんだ?」と思いながら、まもなく先生が登場したため、そのまま忘れてました。
夜、いつものように二階の猫部屋に行きまして。
ドアの向こう側から、さかんに呼びかける猫ズに「はいはい、待っててね~」と声をかけながら
猫缶を開け、えっこらしょと抱えてガラス戸を開け。。。。
毎度、真っ先に飛び出してくる「UB(ウーブ)」が、こない。
あれ?
それでも、押しかけてくる猫たちに、順番にご飯をあげて、もくもくと食べてる横をすり抜け、探します。
お?
真っ先組の一人、「しっぽ」が、ちょこんとホットカーペットの脇に座って、あたしを見上げています。
あら、あんた、おなかは空いてないの?
と、声をかけて、気づく。
しっぽの横に、ひょろんと横たわっているグレーの塊。
ウーブだ!
とたんに、理解してしまいました。
あのとき、まぶたに触れたのは、ウーブの肉球だったんだ!
いつも、あたしを起こすとき、そっと痛くないように気をつけながら、手でまぶたを開けようとするんだよ、あの子。
「起きて」って、言いたかったんだね。
挨拶に、来てくれたんだ。
よしよし、と、静かに頭をなでていたら、しっぽも寄ってきて、静かにウーブのほっぺたをなめてくれてます。
3月10日に亡くなったコーダの、妹猫です。同じ年に、一緒に逝ってしまいました。
コーダは、猫トンネルの中で、ピンク色の毛糸玉を抱きしめて、亡くなってました。
ウーブは、鼻の先を抱えるように、まるで眠っているように、ひっそりと逝ってしまいました。
元々小柄な猫で、最重量期でも3キロ無かった。
ほんとに軽くて、その軽さに、涙が出ました。
たくさんの猫を飼っていると、中に、お気に入りの子、ってのが、どうしてもできる。
その、お気に入り中のお気に入り、だった。
あまあまの声で、物静かで、甘えん坊で。
まっすぐな長いしっぽを、あたしの足に巻き付けて、身をすり寄せて来た。
穏やかで、優しくて、争いごとが嫌いで。
みんなの中で、いいお姉さんぶりだった。
前日、ご飯を食べたあと、いつもならそばにいて、なんやかんやしている子なのに、まっしぐらにホットカーペットに向かい
丸まって寝てしまったのを、ちょっと「あらー、おまえさん・・・^^;」と苦笑したっけ。
いつもと違う、ことに、もっと気づいてやればよかった。
最近寒いからだね、と、単純に考えていた自分を、責めてしまう。
亡母が「生き物を飼う時は、ちゃんと『飼うようにして飼う』もんだ。いいかげんは、いけない。」と、よく言った。
あたしは、災害のあと、飼うようにして飼っていなかった。
昨日、山に埋めました。
寒かろう、こんなに雪の季節に、寒かろう。
今度は、もっと長生きできるように、もっともっと幸せに生きられるように、生まれてきておくれ。
もしも許してくれるなら、また、あたしを見つけておくれ。
よそに行っても、恨まないから大丈夫だよ。
今までありがとう。
一緒に暮らせて、幸せだったよ。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
自責の念に、押しつぶされそうです。
まきぼうひゃん、ありがとう(^人^)
ホントにありがとう。
よしよし。
よしよしよし。
肩、ぎゅーむ・・・。
みっちみちに集まってて。。。。
UBは、細くて痩せて軽いから、押し出されて隅っこに
壁の方に押しつけられてて、無理矢理押し込んでいくような子では無かったから
あたしが気がついて、下におろせば良かったのに
いつも、白さんに守られていたのに、白さん、被災のどさくさで死んでしまって、もう居なかったから
気がつかないでて、寒さに負けたみたいなの
眠ってて、そのまんま死んじゃったみたいで
ずっと、人間は小さなストーブ一個で、片付けに追われてて
猫には一部屋にホカペ二枚あるから、って。
他の部屋のにも、それぞれあったんだけど、今まで階下に居た子たち、数匹上げたから、そこを計算してなくて
ホカペ、もう一枚足せば良かったのに
あたしのせいだ、あたしの。。。。( T△T)
後悔している環境とはどのようなものだったのか。
あたしには何も判らない。
説明を受けても、本当に大切なことはそこにはないから、
やっぱり判らないと思う。
見えることは、ひとつだけ。
彩ちゃんが悲しんでいて、とても自分を責めている。
よしよし。
あたしは架空の頭をなでる。
いつかこの人に、痛いことを分けてもらえる、
寄りかかってもらえる、大きな大人になりたいなぁと祈りつつ。
架空の8才児の肩を抱きしめて、よしよしをする。