何が起きたのか、わからない

数日あたたかい日が続いて、あちこちから屋根に積もって固まった雪が、大きな音を立てて落ち始めた。

古い家の玄関先。
小屋根の上には、４０～５０センチの厚さに、残ってて。
ペンキを塗ったトタン屋根なので、溶けたら滑る仕組み。
だけど。
ずっと夜間は寒かったから、雪の下の方は日中溶けて夜に固まってを繰り返して、厚み５０センチの下部分１５センチばかりは氷の塊にできあがっていた。
斜めに滑っている塊は、長さ一間半、奥行き１ｍ２０センチほど。
このまま滑り落ちたら、猫が玄関先で雪をよけていた時にとかだったら、下敷きになってしまう。
ケガ、するかも？下手したら、死ぬかも？？

どんどん不安になってきて。

物置からツルハシを持ち出し。
角度を考え、力をこう入れたら、こっちからこんくらいの作用があったとして、と、無い頭をしぼって考えに考えて。

真剣に雪を見つめて。。。。えいやっ！！　と、一点を突っつきました。
計算では、二つに割れて、あたしの左右に落ちる・・・予定。

瞬間。

ドザザザーーーー！！！
一気に全部、キターーーー！！

しもた、ずれたか？計算間違ったか？？

頭に、肩に、背中に、雪の感触。。。

一瞬、でした。
全部、落ちました。

あたし、まんま「立って」ます。

ん。。。。これは。
死んだか？


本気で、そう思いましたよ。魂が、死んだのに気づかずに、まんま立っている、のだな、と。

でも。

髪の毛が抜けたおかげで、いつも毛糸の帽子をかぶってまして。
帽子には、雪がばりばりにひっついてて、ぶんぶん振り回しても、なかなか落ちきれない、くらいに。
　ん、生きてた～♪
肩も背中も、・・・・あれ？？痛くない。
なんで？？？？

足元を見たら、ものすごい量の雪が、確かに落ちている。
体中に当たった感触は、今も生々しく残っている。
上を見たら、小屋根の雪はほぼほぼ落ちきってる。

なんで、なんともないの？？
なんで？？なんで？？？？？

パパに話したら、現場を見てくれて。

いきなり両手であたしの腕を掴んで、

　奇跡だ～～～！！！

と、もう泣きそう。

昨日は冷え込んで、また積もってますが。
まだ、狐につままれた気分です。

あたし、ここに座ってて、パソコン打ち込んでいるけど。
本当に、まだ生きている、んだよね？？
半信半疑。

夢なんだろうか？？？


雪の原の真ん中に、ぽつんと残った切り株。
何か見える、とアップにしたら。
小鳥が一休み、してまする。


早く春が来るといいね。