大阪芸大ジャーナリズム研究会

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青空のもと卒業式 コロナ禍で入学式が中止になった先輩たち巣立つ

2024-03-22 23:59:00 | ニュース

 3月22日、晴天に恵まれた中、令和5年度の卒業式が行われました。式典会場の総合体育館では、15学科と通信教育部の総代に卒業証書が手渡されました。塚本邦彦・学長は「大きな絶望のすぐそばには、大きな成功がある」と、コロナ禍で入学式が中止になり、オンライン授業で学生生活を始めた卒業生たちを激励しました。<森下菜穂>

(写真:大阪芸術大学卒業証書・学位記授与式で、ステージに上がった15学科の総代。参列者提供 2024年3月22日午前、大阪芸大総合体育館第1アリーナで)

 令和5年度の「大阪芸術大学卒業証書・学位記授与式」が3月22日午前、総合体育館第1アリーナで行われました。この日は、前日の荒れ模様の天気から一転、朝から晴天に恵まれ、卒業生たちは袴やスーツ姿でキャンパスに集いました。

 会場では、国歌演奏のあと、15学科と通信教育部の総代がステージに上がり、卒業証書・学位記の授与が行われ、続いて大学院の修了生に証書が渡されました。

 コロナ禍の真っ最中に学生生活をスタートさせ、入学式が中止になり、6月にようやく一部の実習が対面で始まった2020年度入学生。4年生の5月になってようやく新型コロナが5類に移行し、学園祭が制限なしで行われたのは2023年度の1回だけだったという、まさにコロナ世代の学年でした。

 塚本邦彦・学長は祝辞の中で、16世紀、世界で初めて世界周航を成し遂げたマゼラン一行の行動にふれました。ラプラタ川に迷い込み、乗組員の反乱で大きな絶望を味わったものの、河口に戻りついに海峡を抜けフィリピンへ向かったエピソードを紹介。「大絶望の横に、必ず大成功があると信じて進んでほしい。諸君が活躍するニュースを待っています」と、卒業生を激励しました。

 スーツ姿の男子学生は「入学式がなかったので寂しかったが、卒業式が行われてうれしい」とこたえ、別の男子学生は「友だちが出来るか不安だったが、今思えばコロナ禍の経験も貴重な経験になった。この経験を社会に活かしていきたい」と笑顔で取材に応じました。

 今年は桜の開花が遅れているキャンパス。あでやかな袴や、濃紺のスーツに身を包んだ卒業生らは、キャンパスの校舎や「卒業おめでとう」と書かれた看板をバックに、スマートフォンでお互いの写真を撮っていました。

(写真下:「卒業おめでとう」と書かれたパネル前で記念撮影する卒業生 画像を一部加工しています 2024年3月22日10時42分、大阪芸大総合体育館前で


新しい放送学科長に榊原廣教授 2024年4月から

2024-02-17 21:47:41 | ニュース

 2月17日、新年度から放送学科の新しい学科長に、先端メディアコミュニケーションコースの榊原廣教授(62)が就任することが公表されました。<長田恭一>

(画像:新しい放送学科長に決まった榊原廣教授 大阪芸大サイトから)

 2月17日11時52分ごろ、放送学科の学生あてのUNIPAを通じた一斉メッセージで、石川豊子学科長から「皆さんへお知らせ」というタイトルの通知が届きました。本文には、「大切なお知らせがあります 添付ファイルを開いて確認してください」とありました。

 Wordの添付ファイルには、1)石川学科長が今年度で退職すること。2)乳がん早期発見につながる啓発活動のための一般社団法人を立ち上げ活動していくこと。3)4月からの次期学科長は先端メディアコミュニケーションコースの榊原廣教授であること。の3点が記されていました。

 大学サイトなどによると、榊原廣(さかきばら・こう)教授は1961年生まれの62歳。筑波大学第二学群生物学類環境生物学科卒。1984年、(株)博報堂入社。2003年12月、(株)博報堂DYメディアパートナーズへ。マーケティング、デジタルプロモーションなどに携わっていました。2007年〜10年 メディア環境研究所所長。

 2007年から16年間、放送学科で教鞭をとっていた石川豊子・現学科長は、退職後の4月以降はがん早期発見につながる啓発活動などを行う一般社団法人「サロンウーマン」の代表理事として活動に力を注ぐということです。

【参考記事】2024年2月16日「乳がん早期発見啓発の法人立ち上げる 放送学科の石川豊子学科長」=https://blog.goo.ne.jp/oua_journal/e/a1523dcb73e89b39b785c4870659c1cf


乳がん早期発見啓発の法人立ち上げる 放送学科の石川豊子学科長

2024-02-16 21:10:50 | ニュース

 大阪芸大放送学科の学科長・石川豊子さんが、自身の乳がん体験をいかし、患者の心の支えの場づくりや、がんの早期発見につながるメッセージを発信するため、一般社団法人「サロンウーマン」を立ち上げました。<取材班>

(画像:がん早期発見の啓発活動などを目的に一般社団法人「サロンウーマン」を立ち上げた石川豊子さん 2024年2月にアップロードされた同法人の動画から)

 大阪芸大放送学科学科長の石川豊子さんが、乳がん早期発見の啓発活動などを目的に、一般社団法人「サロンウーマン」を立ち上げました。

 2007年から大阪芸術大学の教授として教壇に立ってきた石川さん。2016年には学科長に就いて忙しい教員生活を続けてきましたが、2023年1月に74歳で乳がんを発症。2月、右乳房の全摘出手術を受けました。
 退院後、2週間で職場復帰を果たしたものの、術後のホルモン療法がなかなか合わず、その辛さを経験。
 その間、がんの体験者の術後の痺れなどの体調の辛さや、精神面での厳しさについて、周りの理解が足りないことなどを見聞きしたと言います。

 こうした患者のしんどさの共有や、がんの早期発見の啓発活動をすることを目的に、石川さんは2023年秋、一般社団法人「サロンウーマン」を立ち上げ、代表理事に就任しました。

 これまで大学で接してきた学生ら若年層や、自身の経験してきた子育て世代、そして高齢者と、幅広い女性に向けて情報を発信していきたいと期待しています。
 また「乳がんは女性だけでなく、男性もかかる。パートナーとしての理解も大切」と、男性に理解の輪を広げることも視野に入れているといいます。

 石川さんは、今年3月末で大学教員を退き、法人の活動に専念するということです。

 一般社団法人「サロンウーマン」のサイトは、https://www.ishikawatoyoko.jp/enlighten.html
 動画のメッセージは、https://youtu.be/HUFZ94p25XM?si=S_KxYEWw0Czl-ofd

(画像下:一般社団法人「サロンウーマン」のロゴマーク 同法人の動画から)


卒業制作展2024 テープカットとくす玉開きで華々しくスタート

2024-02-13 00:47:29 | ニュース

 

 2月11日、『大阪芸術大学卒業制作展2024』が始まりました。AVホールでは、『令和5年度 大阪芸術大学 卒業制作授賞式』が行われ、芸術情報センター前では、オープニングセレモニーが開かれました。卒業制作作品の中でも優れた成績を収めた優秀作品展が展示ホールで、また各学科の卒業制作作品の展示が、それぞれの学科棟で行われています。2月18日(日)まで。<善家碧唯>


(写真:卒業制作授賞式で塚本副学長から賞状を受け取る学生 2024年2月11日大阪芸大AVホールで)

 卒業制作授賞式には、塚本英邦副学長や、亀谷眞一専務理事、河南町長の森田昌吾さんも出席。
 塚本副学長は、「お疲れ様でした。卒業制作は人生に一回だと思うので、今日一日有意義に過ごして欲しい。この4年間頑張った皆さんだから、(卒業までの間)今しか出来ないことをして、(新生活への)助走をつける期間にしてもらえたら」と挨拶し、森田町長は、「ここ河南町で学んだことを一生忘れないでいて欲しい。ハードルもあると思うが、ひとつずつ乗り越えて、大きな人生の花を咲かせてもらいたい」と、祝福し激励しました。
 各学科で最も優秀な成績だった学長賞を受けた学生へ、塚本副学長から賞状が贈られました。


(写真:テープカットとくす玉開きが行われたオープニングセレモニー)

 授賞式後は、芸術情報センター前でオープニングセレモニーが開かれ、テープカットとくす玉割りには、塚本副学長、亀谷専務理事、森田町長、そして授賞した学生も参加。司会者の「どうぞ」の合図に合わせくす玉が割られると、演奏学科の学生による『ラ・ペリ』のファンファーレの演奏が始まりました。金銀のテープが青空へ発射され、卒業制作展の始まりを告げ、オープニングセレモニーは、大きな拍手に包まれながら、『威風堂々第1番』のフェアウェル演奏とともに終了しました。


(写真:芸術情報センター「展示ホール」で卒業制作作品を鑑賞する来場者)


(写真:神山英里菜さんが制作した『Milly's Utopia(ミリィズ ユートピア)』を体験する来場者)

 芸術情報センター1階の「展示ホール」では、優秀作品展が開催されています。
 プレーヤーが水を放って敵を倒しながら進んで行き、ハイスコアを目指すゲーム作品『Milly's Utopia(ミリィズ ユートピア)』を制作した、キャラクター造形学科の神山英里菜さんは、「スチームパンクが好きで、卒制に取り入れたいと思った。独自性として、(スチームパンクと)自然が融合したものだったり作品の世界観に合わせて作った。特に背景とゲームとしての面白さにこだわったので今後の仕事にも活かしていきたい」と話しました。

 卒業制作展を見に来た大阪芸大短期大学部の学生は、「編入する予定なので、どんな様子か見に来た。(キャラクター造形学科の)フィギュアコースの作品は迫力があってアートを感じた。自由で多彩な雰囲気があって、その奔放さに元気をもらった」と話していました。
 他大学から訪れた人は、「美術学科の有志展が印象に残った。個性があって、心にグサッときた。来年も来てみたいと思った」と話していました。


(写真:多くの人が訪れた12号館下ピロティ『卒展マルシェ』)

 12号館下ピロティでは恒例の『卒展マルシェ』も開かれています。今年度は、総勢76組のクリエイターが4日間に分けて出店。学生たちが作った、小物や雑貨が販売されています。卒展マルシェは土日の開催で、次の開催は、17日(土)と18(日)で、いずれも13時から16時までです。


(写真:20号館下ピロティで催されている『卒展神社』に足を運ぶ来場者)

 また、20号館下ピロティには、卒業制作展を盛り上げる目的で催された、デザイン学科の「ハイパープロジェクト」による『卒展神社』も登場。
 プロジェクトに参加した学生は、「(来場者には)卒展で明るい思い出を作ってもらいたい」と話していました。絵馬を掛けたり、おみくじが引けたりします。


(写真:長い列ができるキッチンカー。20号館下ではキッチンカーイベントが行われている)

 卒展神社の隣では、キッチンカーイベントも開催されていて、条件を達成すると、一部メニューの増量もしくは割引ができるキャンペーンも行われています。11日、12日には、15人以上が並ぶ長い列ができていました。次のキッチンカーイベントの開催は、17日(土)と18日(日)、受付は11時から16時30分です。

 卒業制作展の期間内には、西洋の城を模したキャラクター造形学科33号館でのフォトスポット企画や、 21号館5階では、美術学科の22人による『有志展2024』も行われています。

《大阪芸術大学卒業制作展2024》
●開催期間=2024年2月11日(日)~2月18日(日)11:00~17:00。
●開催場所=大阪芸術大学(大阪府南河内郡河南町東山469)[地図]。
●アクセス=近鉄長野線「喜志」駅下車。大阪芸大スクールバスで約15分。
●公式SNS=
▽X(旧Twitter)=@oua_sotsuten
▽Instagram=oua.2024
▽HP=https://oua.osaka-geidai.ac.jp/sotsuten2024/
●問い合わせ=公式X(旧Twitter)のDMへ

 


先輩から後輩へつながる輪 放送学科が設立55周年同窓会

2024-02-10 23:47:46 | ニュース

 大阪芸大放送学科の設立55周年を祝う記念同窓会が2月10日、大阪淀川区内のホテルで行われ、180人を超える同窓生や教員、元教員が参加してにぎやかに開催されました。<取材班>

(写真:大阪芸大放送学科設立55周年同窓会で乾杯の音頭をとる一期生で元放送学科教員の小山保広さん=左、挨拶する松江仁・同窓会長=右 2024年2月10日午後 大阪市淀川区のホテルプラザオーサカで)

 2月10日、大阪市淀川区のホテルプラザオーサカで行われた、大阪芸大放送学科の55周年を祝う記念同窓会には、180人の卒業生に加え、石川豊子学科長ら教員、元教員も集いました。

 放送学科は1968年(昭和43年)に音楽学科とともに、大阪芸大5番目の学科として設立されました。同窓会は、学科開設25周年から5年ごとに行われ、今回で7回目になります。

 松江仁・同窓会長から、これまで同窓会を支えてきたO B・O Gへの感謝のメッセージが述べられたあと、亡くなった教員や卒業生に黙とうが捧げられました。

 会場で配布された記念パンフレット表紙に、「つながるBのわ」と揮毫した石川豊子学科長は、「これからも放送学科の輪を大切につないでいきましょう」と、壇上からあいさつ。一期生で元放送学科教員の小山保広さんの乾杯の音頭で、パーティーが始まりました。

 会場では、上は70歳代から、卒業から数年の若手まで、多くの同窓生が賑やかに談笑。卒業以来30数年ぶりに顔を合わせた仲間と語り合う姿や、赤ちゃんを抱いて訪れた同窓生もいました。

 最後は、全員で集合写真に収まり、学科の先輩・後輩のつながりを確かめ合っていました。

(写真下:大阪芸大放送学科設立55周年同窓会で集合写真におさまる180人の参加者 画像を加工しています)