光や色の持つ力を解説する講座「映像における色表現」が、河南町在住の市民や在学生を対象に10月19日、大阪芸大映像学科の撮影所で行われました。色合いや光の当て方によって、人が受け止める感情が変わることなどが説明されると、来場者から感心する声が上がっていました。<大坪千成>
(写真:大学の撮影所に町の住民や学生が集まった。2023年10月19日撮影。)
「秋の公民館講座 映像における色表現」が、10月19日、大阪芸術大学の撮影所で行われました。この講座は河南町と大阪芸大が共催するもので、河南町在住の市民や大阪芸大の学生など14人が参加しました。
映像学科の豊浦律子准教授が、青、赤、緑の3色の光を組み合わせると白い光になる基本的な仕組みについて、大きな白い壁を使って解説。人が前に立つと影の色が分かれる現象を通じて、色を豊かに表現する手法を紹介していました。
(写真:一面が白い壁のスタジオで3色の光を重ねる様子。2023年10月19日撮影。)
和室のセットが組まれたスタジオでは、暖かい色の光をあてると料理がおいしそうに見えたり、夫婦が仲良く見えたりするなど、映像の中で、光の持つ役割がどれだけ大きいか説明をしていました。
(写真:おでんを撮影して印象の違いを解説する豊浦准教授)
(写真:色合いを変えて撮影したおでんの映像。)
家のセットをフィルターをかけた琥珀(こはく)色の照明で照らすと、夕方を思わせる時間が表現できるなど、撮影所ならではの設備を使った紹介も行われました。
(写真:大きな照明で室内に琥珀色の光をあてる様子。)
参加者は、撮影用の専門的な機材を見学したり、実際にセットに入ってみたりと、熱心に講義を受けていました。参加した男性は、「舞台上は照明で暑かった。映像も照明で、ずいぶん加工もできるんやな」と感心していました。
カメラマン、撮影監督として映像界で活躍する豊浦准教授は、「講義が難しすぎないように、とはいえある程度は専門用語も入れながらかみ砕いて話しました」と振り返ります。
町と大学が共催することについては「いいアピールというか、大学でこんなことできますよと(提供できる)」、「逆にこちらからも町のP R動画を撮るなどコラボできたら」と講座の展望を話していました。
(写真:フィルムカメラを構える豊浦准教授。)
了