放送学科生がミライ人間洗濯機PR 万博目前に控え

　４月の大阪・関西万博の開幕を前に、放送学科の先端メディアコミュニケーションコースの学生が、産学連携の一環として制作したウェブサイトが１月２０日、公開されました。先端メディアコミュニケーションコース（以下、先端メディアコース）は２４年度、大阪府などが出展する「大阪ヘルスケアパビリオン」に参加予定の（株）サイエンスと協力し、万博関連のコンテンツを制作してきました。これらの取り組みは、万博協会の「TEAM EXPO・共創チャレンジ」に登録されています。サイエンス社は現在、万博会場で展示する「ミライ人間洗濯機」の入浴体験希望者を募集中です。＜曽我 亮翔＞

　大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンでは、「いのち、健康」をメインテーマに体験型の展示が行われます。
　サイエンス社は「ミライ人間洗濯機」の展示に向けて準備を進めていて、先端メディアコースのクリエイティブ実習Ⅰでは、大阪万博が開催された１９７０年当時の情報収集や今回出展する企業への取材を行ってきました。
　公開されたウェブサイトはこちら。２３日現在、株式会社サイエンスや大阪芸大のサイトで掲載されています。
　
　株式会社サイエンスは２００７年設立。大阪市淀川区に本社を置く日本の住宅設備メーカーで、マイクロバブル発生機能付きの家庭用浄水器、キッチン水栓金具、浴室用シャワーヘッド、浴槽などの製造販売を主要事業としています。

「ミライ人間洗濯機」とは？
　「ミライ人間洗濯機」は株式会社サイエンスが開発した全自動体洗いマシンです。
　中に入って椅子に座ると自動で体を洗浄できます。お湯に含まれている微細な気泡が毛穴の奥まで入り込み、汚れを浮き上がらせて綺麗にしてくれます。またセンサーによって、体験者の疲労状態などをチェックする機能もついていて、映像や音を流して心も癒すことができます。洗浄から乾燥までは１５分で完了すると紹介しています。
　このマシンが開発されたきっかけは、同社の会長である青山恭明さんが５５年前の大阪万博で展示されていた、三洋電機の人間洗濯機「ウルトラソニックバス」を見て衝撃を受けたことが原点だと明かしています。

　サイエンス社はこれまで、マイクロバブルによって汚れを落とす「ミラブルシリーズ」「ミラバスシリーズ」などを開発してきました。今回、「ミライ人間洗濯機」の開発にあたっては、三洋電機（現在パナソニックＨＤ）の元技術者であり、７０年万博で「ウルトラソニックバス」の設計と開発を務めた山谷英二さん（８４）も技術顧問に就任していて、再び進化した人間洗濯機が見られることへの期待が高まっています。
　「ミライ人間洗濯機」入浴体験の応募はこちらから。

学生、教授からのコメント
　１年間、実習を受けた学生は「大変なこともあったけど、企業さんに実際に伺って一緒に作り上げていく過程はとても学びがありました。」「ほかのチームの作品から刺激をもらうことも多く勉強になりました。１年を通して協調性の大切さに気づくことができました。」と感想を述べています。

　クリエイティブ実習Ⅰ 担当教員の有澤卓也さん
　「この実習では４年前に万博とのタイアップを始めましたが、この本格稼働の時期に実習ができたことは、とてもラッキーだったと思います。動画、ＡＩ、アニメ、漫画など、多岐にわたる作品を作り上げる中で、様々な手段があるという勉強ができたと思うので良かったです。実習は自分で手を動かして身に付けていくもので、１つのものをチームで作り上げるという体験で最終的に（ウェブサイトを）実装できたというのは嬉しく思います。」

　放送学科 学科長の榊原廣さん
　「『大阪・関西万博』目前という稀有なタイミングで、そこに参加する企業『（株）サイエンス』様と、産学連携のPR企画に取り組めたことは、学生にとって、とても思い出に残る実習だったと思います。出来上がった作品も、驚くほど素晴らしい！社会につながる実習は、大変だけど面白いですね。みんな、お疲れ様でした！」

《２０２５年日本国際博覧会（大阪・関西万博）概要》
●開催テーマ＝いのち輝く未来社会のデザイン
●開催期間＝２０２５年４月１３日（日）～１０月１３日（月）９時～２２時。
●開催場所＝大阪 夢洲（大阪市臨海部）。
●入場料＝チケットの券種により異なる。ＨＰを要確認。
●ＨＰ＝最新情報は公式ＨＰから https://www.expo2025.or.jp/。
●アクセス＝大阪メトロ中央線 夢洲駅下車すぐ東ゲート
　　　　　  各主要駅からシャトルバス運行（事前予約が必要）
　　　　　  大阪・神戸各所から水上船あり（事前予約が必要）
　　　　　  ※夢洲へ自家用車の乗り入れ不可。

　了