アウトドア用のテーブルで双六(すごろく)ができる!屋外活動をより楽しめるよう工夫したテーブルを、大阪芸大デザイン学科福武ゼミの平下尚樹さんが考案しました。商品化のため、クラウドファンディングサイトで支援を募っています。<大坪千成、森下菜穂>
(写真:平下尚樹さんが考案したテーブルの外観。テーブルの上半分がスゴロクになっている。2023年8月18日撮影。)
今回考案、制作されたのは、テーブルと「双六(すごろく)」遊びを掛け合わせて作られた「OUTDOOR SUGOROKU」です。2021年に大阪芸大デザイン学科福武ゼミの平下尚樹さんが考案し、指導教員の福武徹教授とともにデザインしました。
(写真:テーブルを組み立てる平下尚樹さん。2023年8月18日撮影。)
(写真:テーブルと福武徹教授。2023年8月18日撮影。)
このテーブルは、キャンプ場に来ているのに多くの人が思わずスマホを触ってしまう、という現状を解決しようと考えたことがきっかけでした。アウトドアの雰囲気を崩さずに、大人と子どもが一緒に楽しめるものにしたといいます。
このテーブルは天板の半分がすごろくになっていて、サイコロで出た数だけ駒を進めて「虫を見つける」、「全員で乾杯する」といった、アウトドアならではのお題で遊びながらゴールを目指すことができます。
ルーレットを取り外して盤面を裏返すと、通常のテーブルの天板として使うこともできます。鉄部分の天板は耐熱塗装が施され、鍋などの熱い物を置くことができるなど、実用性も考えられた製品です。
(写真:テーブルに描かれたスゴロクのマス。2023年8月18日撮影。)
(写真:スゴロクの面を裏返し、普通のテーブルとして使うこともできる。2023年8月18日撮影。)
このテーブルを使って、記者も実際に遊んでみました。
まずは自分のコマを決め、ゲームで使用する通貨となる「小石」を10個探します。小石を先に集めた人からルーレットを回して、ゲームスタート。
出た数は5。止まったマスには「モノマネをする」と書かれています。
(写真:小石を集めてスゴロクを始める。2023年8月18日撮影。)
記者は大型犬のものまねを披露。思わず、テーブルを囲む3人が笑顔に。その後もマスのお題に合わせて、全員で乾杯したり、動画を撮ったりしながらゴールを目指しました。
(写真:お題のモノマネをする記者(画面左)。2023年8月18日撮影。)
「大人と子どもが一緒に遊べることがこだわりです」という平下さん。制作に協力してくれた企業との連携に時間をかけたといいます。
40年間、消防車やゴミ収集車などの特殊車両の製作を手がける企業「873Works」(=本社・大阪 八尾市=)と試作を3回ほど繰り返し、約1年半かけて作り上げたというこのテーブル。企業の金属加工の技術や経験と、学生のアイデアが一体化した商品です。
(写真:組み立てられた脚部。製作した柳田製作所が立ち上げたキャンプブランド「キャンプ873(やなさん)」のロゴが入っている。2023年8月18日撮影。)
福武教授は出来栄えに「思っていたより本格的で、良い机になった」と笑顔。スマホ対策を兼ねてアウトドアならではのものを作りたいというアイデアに、「良い着眼点を持っていると思いました」と評しています。
平下さんは、「キャンプにこのテーブルを持って行って、自然の中でワーっと遊んでほしい」と期待しています。
このテーブルは、クラウドファンディングサイト「Makuake」(URL: https://www.makuake.com/project/outdoor_sugoroku/)で、9月4日まで支援したり、応援購入したりすることができます。
了
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