暇な弁護士の暇つぶし日記

若手弁護士の日常を書いていきます。

数次相続の相続人調査

2021-06-02 18:10:48 | 日記
不動産が何年も相続登記がされないままになっており,売却等の必要が出てきて,遺産分割協議を行う必要が出で来ることがある。

相続人が多数に上ると法定相続人の調査自体大変である。

複数の相続が発生しており,その都度遺産分割協議がなされている可能性があるし,遺言が作られている可能性,相続放棄,欠格,廃除なども考えられる。

関係者が死亡していてこれらについてわからなければ,ないものとして進めるほかないし,問題になることも事実上ない。

しかし,厳密には,後から,遺産分割協議,遺言,相続放棄,欠格,廃除等が発覚すれば,遺産分割協議自体無効の可能性もある。

廃除は戸籍で確認できるし,相続放棄も家庭裁判所で確認できるが,その他は関係者が言わない限りはわからない。

一般的にどこまで調査しているかはわからないが,相続人多数の場合にそこまで調査している人は少ないのではないか。

文献を見たり,ネットを検索したりしたが,調査しないと割り切る理由はよくわからなかった。