ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

ちょっといい話。2

2010-05-02 10:03:01 | ちょっといい話。
 もう10年ほど前から私の本棚にある本。「職人」という題です。永六輔さんの本です。

 ちょっといい話だと思います。

 「若い作家を育てようと思ったら、その作品を高く買うことです。茶碗一個百万円でも買うんです。その値段にめげるようじゃあ職人です。作家としては伸びません。それでも、つくれば一千万円にでもなるんです。あとは名声と評判だけで動きます。一個百万円の無名で若手の茶碗なんてあるわけないんですから、商売です、商売」

 「若い仕事は若いだけじゃあダメなんだ。若いのに老巧でなければ、若いことの意味がないんだよ。」

 「自分の作品を自分で売るようになると、品がなくなります。自分の子供を自分では売らないでしょう。」

 「名声とか金は、歩いたあとからついてくるものだった。名声と金が欲しくて歩いている奴が増えてマスねえ。」

 懐かしく改めて読んだ、いい時間でした。

 最近町中に職人さんがいなくなりました。
 鍛冶屋さんや、時計屋さん、自転車屋さんもいなくなりましたね。写真屋さんもいない。

 最近調べていた商店街の中に棺桶屋さんがあったそうですが、定かではありません。

 「職人気質という言葉はありますが、芸術家気質というのはありません。あるとすれば芸術家気取りです。」

 「批評家が偉そうに良し悪しを言いますけど、あれは良し悪しじゃあなくて、単なる好き嫌いを言っているだけです。」

 なるほどなるほど、納得のいい話です。
 「  」の中の意見はホンの中の言葉です。
 田舎の理屈も通せるものなら通してみたいものです。

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