ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

ちょっといい話。1

2010-04-29 11:22:50 | ちょっといい話。
 新しくカテゴリー(ちょっといい話。)を追加する事にしました。

 本を読んでいて、ちょっといい話。だと思っていたからです。
ホンの先に、電話で長年の友人から、奥様の訃報を聞いたことから、思い出しました。

 今日の話の主人公は白州正子さん。20世紀の最後ごろの話です。

 日本でも有名な医学者が彼女に誘われて、酒を飲みに行ったのです。
 「一緒に、お酒を飲みましょう。」と、突然誘われたのだそうです。

 骨董が大好きだった彼女が、全財産をはたいて買ったという朝鮮の木挽き徳利でお酒を楽しんだそう。
 「話」としては、ここからです。お酒を飲んでから3日ほど経った午後、彼女は自分で救急車を呼び、それが来るまでの間、うまいものを食べて、それから入院。まもなく昏睡状態に陥り、1週間ほどでなくなられたのです。葬式無し、戒名無しであったそうな。

 お酒を共に楽しんだ医学者は思ったそうです。彼女の「死の作法」だったのでしょう。
 お別れの儀式をキチンとやって、逝ってしまったのです。

 誰でも死なない人はいないわけで、生き方もあるけれども、死に方もあるな。そう思ったひと時でした。

 白州正子88歳没。
 私の中では、いい話です。
 友人の奥様に合掌。
 長い病でした。明るい人でした。あとは記憶の中です。

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4 コメント

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久しぶりですねえ。 (ふくろう親父。)
2010-04-29 21:17:49
元気ですか?やんみんさん。

白州正子さんは、どうも自分の死期を悟っていたようです。

ちょっと飲もうか。」なかなか言えないですよ。
この世との別れ方を普段から、考えていたのでしょう。
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いい話ですね (やんみん)
2010-04-29 19:47:40
本当にいい話。
その人の生き方が現れていますね。
自分の死をかんじていたのでしょうか?
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そうですね。 (ふくろう親父。)
2010-04-29 12:12:57
 そうですよ。

 白州二郎氏と彼女の物語は多くの情報が残っていますね。

 彼らの周りには当時の日本の最高クラスの知識人が、溢れておりました。
 いまの鳩山さんの周辺に、白州二郎氏に相当するような人材がいるんだろうかなあ。
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もしかして (たそがれ爺)
2010-04-29 11:55:10
白州正子さんって、もしかして白州二郎さんの奥さんでは?
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