ふくろう親父の昔語り

地域の歴史とか、その時々の感想などを、書き続けてみたいと思います。
高知県の東のほうの物語です。

石垣イロイロ

2011-12-08 14:00:19 | 建造物入門
 奈半利町の街歩きの楽しみに「石垣めぐり」がありますが、石垣と言っても厳密にはイロイロ在るんです。

 

 標準的なものでしょう。概ね石の大きさがそろっていて、石と石の間が狭く赤土を詰めてあります。石も横並びを意識して積んであります。石の厚みをそろえてあるのです。




 これは今日紹介する石垣の中では、最も古くからあるものでしょう。
 石の大きさも不ぞろいで、間に詰められた赤土も随分と雨で流れています。このままでは崩れてしまうかもしれません。
 ツタが絡み付いていたであろう跡もあります。



 基本的に石のサイズを揃え、厚みも意識してあります。さらに石と石の間に漆喰を混ぜて強度を高めてあります。そうしたことで石と石の間を広げることに成功しています。

 そして漆喰をコテの先で切ってあります。デザインでしょうかね。



 この石垣は石を半割りにして、石の断面を見せることで面の変化を強調しています。
 漆喰の部分も手を加えて変化をもたせてあります。

 よく出来た石垣です。



 石垣は石と土と漆喰による産物なのです。
 もちろん、高度な人の技術を駆使した成果でもありますがね。

 コテの先でちょんちょんと模様を描いている職人さんの表情は笑顔だったに違いない。
 石垣は奈半利町だけでなく、高知県の東部地域にはあちこちにあるのですが、ここには古いものから比較的新しいものまであって結構楽しめますよ。

 今はこんな石垣を作る職人さんはいないだろうなあ。
 21世紀になって、すべてのジャンルで進歩しているわけでもないようです。
 技術を持った人たちがいなくなっています。出来ないものか技術移転。

blogram投票ボタン

にほんブログ村 地域生活(街) 四国ブログ 高知県情報へにほんブログ村




 





最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
見る目 (ふくろう親父)
2011-12-09 09:03:23
花追人さん。

いつもありがとう。
若い方々にも新たな視点を持って欲しいと思います。
古いといわず、この地域文化を大事にして欲しいと思います。

石は川の上流域ではごつごつとして、割れた石の角はシャープですが、下流になると流れによって丸くなるようです。

面白いもので、場所によってほとんど同じ粒度のものが集っています。砂利の集っている場所には砂は少ないのです。

面白いものです。
返信する
Unknown (花追人)
2011-12-08 22:16:31
太平洋の荒波によって丸くなった 石たちですね・・。時間の経過が感じられます。

新しいものから古いものまで・・・あらゆるジャンルにおいて 古い技術 芸術を継承するのは 難しくなってきてるのでしょうか・・・。
 カルチャー って言葉が いまの若者に(死語)とならぬよう って願ってた今日この頃でしたよ・・・。
返信する