「ケチ夫」は「ケチオ」と読みます。どうでもいいですね。
夫は魚が好きです。
そのなかでもホッケがかなり好きで、油断すると買ってきては冷蔵庫の中に入れています。
ホッケが食べたい日は、昼間にわざわざ会社から連絡をしてきて、「冷蔵庫の中にホッケがあるよ」と言ってきます。
それを踏まえて、産休前に起こった話をします。
引き継ぎも粗方終えて毎日早く帰れていた私は、会社を出ると同時に夫にその旨報告しました(これは私が夕飯を作るよ、という意味でもあります)。
そうすると夫から「冷蔵庫にホッケがあります」と言う返事がきました(これは「俺が帰るまでに焼いておけ」と言う意味です)。
帰宅した私は冷蔵庫を開けて食材の確認をしました。
するとそこには、「ホッケ」ではなく「カマス」がありました。
おそらく夫が間違えたものと思われますが、私はカマスが好きなので自分としては問題は無く、特に夫には連絡をせず、カマスを焼きました。
しかしホッケとカマスでは姿が違うのに、しかもパッケージに品名が書いてあるのに、なぜ夫が間違えたのか不思議でした。
帰宅した夫はホッケが無いという事を知るとえらく落胆していました。
彼はカマスと言う魚を知らなかったようですが、食べてみても満足するものではなかったようです。
「なんで間違えたの?」と聞いた私に夫は言いました。
「自分が手を伸ばそうとしたホッケの隣に、金額の安いホッケがあったからそっちを取った。でも金額の安いのはホッケじゃなかった」。
ケチ夫の脳はパッケージの金額だけを読み取って、ホッケに伸ばした手を勝手にカマスに移動させたようです。
恐るべしケチ夫。
ちなみに「ケチ夫」と言うのは、夫のケチさ加減によって弊害が生じた際に私が使っているあだ名ですが、夫自身も今回のように失敗した場合は自分で使っています。