4人の家族が、
揃って歌人、
という家族があった。
永田和宏
河野裕子
永田淳
永田紅
永田と河野は、
20歳と21歳の時知り合い、
めでたくゴールインした。
その河野裕子が、
乳癌にかかった。
54歳の時。
一応治療は成功したが、
62歳にして再発。
乳癌は、再発すると、
極めて症状が悪化する。
河野裕子も余命僅か、
と宣告された。
実際、2年しか生きられなかった。
家族である4人が、
死の間際と死の直後、
エッセイ集を残した。
「家族の歌~河野裕子の死を見つめた344日~」
これが、そのエッセイ集である。
歌を1首、
それにまつわるエッセイを添える。
河野の死後、彼女をしのんだ歌を挙げる。
……
死して後お母さんと呼ぶをためらわずなりお袋となりそこねたる母
永田淳
あほやなあと笑ひのけぞりまた笑うあなたの椅子にあなたがいない
永田和宏
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