前回の続きです。
近代製鉄法が西洋から伝わる以前、日本には古来より鑪(たたら)製鉄法がありました。山や川で採れる砂鉄を使い、足踏み式の鞴(ふいご)で火力を上げ製錬する製鉄法です。もののけ姫の劇中のたたらばのシーンでご存知の方は多いはず。
あそこまで大きなたたら場はなかなか無いですが、日本には何千もの小さな鑪がありました。そんな遺構を巡って来ました。
山に分け入ると。。
製錬途中で多く出る不純物、デブリです。質の悪い鉄です。
大きさもあります。西暦１０００年前後の鑪場です。
殆どの鑪場は地形を利用して少し斜面の場所を選びます。熱が上昇して一点に集中し易くするためです。この場所にはドームの様な屋根があったはずです。
色々採集したいところですが、文化財ですので。。。
さて、山から出た後、重要文化財の薬師如来様を見に行って来ました。
山門には仁王門です。
平安時代のものです。古いですよ。
さ、お目当ての薬師如来様。
こちらも平安時代後期のものですから堂々としたものです。
左手に持った瓶にはお薬が入っています。病気から守ってくれる御利益がありますので古くから信仰を集める如来様です。
真言宗総本山の高野山の御本尊も実は薬師如来様です。不動明王と思う方が多いようですが。。
と、言うように、今回も有り難い時間を過ごさせて戴きました。
では。
paikaji
