洋菓子大手の不二家がやってくれた。
人の口に入るものなのだから、あれはダメだ。さらに、内部文書でも、雪印の二の舞がどうたらこうたらとあったそうだが、他社の失敗にきちんと学んでおれば、いや、そういう前に、食に携わる企業としてのモラルの問題だ。
生産効率やコスト削減など色々な課題をクリアしようとする中で、競争主義社会の中で発生した事件だが、私の知る限り、まだ重篤な後遺障害や死者が出ていないのがせめてもの救いだ。
しかし、一企業でこのような問題が発覚すると、当然「他はどうなんだろう」と心配にもなるというもの。
さらにいえば、食品にかかわらず、人命に関係ある全ての産業へも心配が及んできた。
例えば自動車。
例えば暖房器具。
例えば給湯器。
他にも沢山あるが、私の記憶に新しいのはこれらだ。作る側としては、一歩間違えるとユーザーの(消費者の)生命にかかわる問題だ、との認識をより一層強化してほしいし、また、企業内部にもきっと、その危険性を感じて指摘している人がいるはずだ。
人命を失わないために、駄目なものは駄目!と発言しやすい企業風土、ひいては日本社会全体にもそんな風土がより一層拡がることを願ってやまない。