昨年、日本映画専門チャンネルで「東宝特撮映画特集」をやってまして、特に興味はなかったのですが、このタイトルに若干ひかれて、ついつい録画。
先日ようやく見ました。その名も
「空気の無くなる日」
ちょっとショッキングなタイトルですよね
あらすじはこちら↓(ネタバレです)
彗星が接近する「その年の七月二十八日」に5分間だけ「地球上から空気がなくなってしまうそうだという」「ばかばかしいうわさ」について、回顧調で語られている。この噂について、最初は、だれも信じなかったが、校長先生が県庁の役人もその噂を信じているらしいと言い出すと、学校や村中が大騒ぎになる。まず、子どもたちに5分間呼吸しない訓練をしようとする。しかし、それが不可能であるとわかると、自転車のチューブや氷ぶくろに空気をためておき、それを彗星の接近時の5分間に吸うという方法が見いだされた。しかし、多くの需要が集まり、一円二十銭だった氷ぶくろが何百倍にも高騰してしまい、貧乏な農家が多いこの村では、地主の子ども以外の生徒はだれひとりチューブや氷ぶくろを買えなかった。 (ウィキペディアより)
彗星というのは、記憶に新しい「ハレー彗星」。約75年に1度、地球にやってきますよね。
確かあの時も大騒ぎになった記憶がありますが、これはその前、1910年にやってきた時の実話がもとになっています。
そして、映画が製作されたのが1949年、戦後9年後。
彗星がやってきた約40年後のことなので、きっと当時のパニックぶりが記憶にあった人も多かったことでしょう。
何故興味を持ったかと言いますと、最近ホントに異常気象・天変地異が多いですよねぇ。
それで、この古いSF映画がどのように人々の状況を描いているのか、気になりまして。
どこかはよく分かりませんが、東北の農村部のようなかなりの田舎が舞台。
今と違って情報経路なんてほとんどないですから、流言飛語が飛び交って、まぁ大パニック
でも、人の心って根本は変わってないんだなぁと痛感。
危機的状況になるほど、人の本性って現れる。そんな気がしました。
お金まかせに対策をとる地主一族。
その地主に有効とされる情報を提供し、自分もそのおこぼれに与ろうとする小作人(結局裏切られる)。
諦めて、神頼みする人。
仲良くごちそうを食べて、みんなで過ごそうとする家族。
身支度を整えて心穏やかにその日を迎えようとする人。
結局何事もなく過ぎ去って行き、晴れ渡った青空を子供たちがいつものように駆けている・・・というシーンで終わったんですけど、その後、村民たちの人間関係はどうなったのか??
あの地主さん一家は、いい恥さらしになったろうなぁ・・とか
裏切られた小作人さんは、もしかして復讐する
いや~気になりますねぇ
きっと今の情報化社会だって、パニックに陥るかも。
いや、もっと情報があふれ、流言飛語が飛んで、この映画どころの騒ぎではなくなるんじゃないか・・・
もちろん今見るとSFもちゃちいんですが1時間の短編ながら、ものすご~く印象に残った映画でした。
追記:出演者の中に(わかるだけでも)、バイプレーヤーとして活躍された花沢徳衛さんや、可愛らしいおばあちゃん役でなじみのあった原ひさ子さんのお姿が拝見できます。
小学生の時にたまたまこの小説を読んでインパクトを受け、何度も繰り返し読んでいたところ、中学の時だったかに映画化されていることがわかり、しかも「日本最初のSF映画」みたいな幻の名作扱いされていたからずーっと気になっていて…。
確か普通の形では未だソフト化されてなかったはず。
うー!わんわんっ!!
こんにちは。
この映画、有名なんですね!
ホンワカしつつ、結構鋭いとこをついてて、なかなか面白かったです♪
今月はもうCSでやらないのかな?
デアゴスティーニとかで「東宝特撮シリーズ」みたいなの、出ないでしょうねぇ(^^ゞ