おだにゃら記

地元小田原市中心のフィールドワーク備忘録。
歴史、神社仏閣、あとはいろいろ。


暑過ぎる御殿場口新五合目

2024年07月08日 23時51分00秒 | お出かけ
暑いですね…

小田原市は昨日の日曜日
最高気温37℃ とかで
ヤバい しんでしまう
御殿場に避難じゃ

ということで
富士山御殿場口新五合目まで涼を求めて





到着〜

えっ? うそ 
全然涼しくない 気温29℃!

昨年は7月16日に来ていて、その時は19℃でした。
10℃も違うってなんなの今年は。


それになんだか閑散としている。
登山客、車は少なく、
トレランステーションも売店もオープンしていない。

それもそのはず、
7月1日に山開きするのは山梨県側で静岡県側は7月10日からだそうです。
知らなかった…



富士山はバッチリ見えました

昨年は曇ってて何も見えなかったので嬉しい。
わずかに残る雪がボタンみたい。


それにしても暑い

長居は無用
もう帰ります



五合目周囲にたくさん咲いてたノイバラ


二合目にある水ヶ塚公園に寄りました

ここは裾野市なんですね。
富士宮口マイカー規制時の乗り換え場所なので10日からは駐車場は有料になるそうです。

それも知らなかった。


森の駅 富士山

売店やレストランあり。賑わってました。


この恐ろしい気温






森の駅2階からの展望

宝永火口がはっきり見えます。
この角度から見る夏の富士山はたぶん人生初。



公園内にはウッドチップの敷かれたクロスカントリーコースや
腰切塚(怖いネーミング)展望台までの遊歩道があります。



遊歩道入り口

展望台までは20分ほどらしいですが
今日は命に関わりそうなのでもちろんパス。
誰もいないし。



涼しくなったらチャレンジしてみたいです。



この後
神社や蕎麦屋ふらふらして夕方に帰宅。
(箱根路は通常の渋滞まったくナシ)

なんかすごく疲れてしまって夜まで2時間くらい寝てしまいました。

涼を求めるはずがどこにも涼は見つけられず、
30℃前後の御殿場市と裾野市をウロウロしてただけ。
でも小田原をウロウロするよりは良かったかな。

ていうか
こんな地獄の猛暑日はウロウロしないで冷房の効いたおうちにいるのが一番かもです。



伊豆国式内社めぐり その1 葛見神社

2024年07月01日 23時49分00秒 | 伊豆国式内社めぐり

ほぼ御殿場に遊びに行く目的の

「御殿場の浅間神社ぜんぶまわる」企画も残り僅かとなりましたので、神社めぐりモチベーション維持のため新企画を考えていました。

この間たまたま伊東市に行って、
東海館に行った帰り葛見神社に寄ったので
「そうだ!次は伊豆国の式内社めぐりをしよう」と突然決定。
 
 

葛見神社

伊豆国の式内社です。
 
 
式内社(しきないしゃ)とは

延長5年(927年)の延喜式神明帳に掲載された全国2861の神社のこと。
延喜式は当時の記録文書、法律書みたいなもの、神明帳は神社のリストです。

(政治的宗教的など諸事情で延喜式にリストアップされなかった神社を式外社といいます)



式内社の分布数はその土地によって様々ですが、政治の中心地だった畿内は当然多く僻地だった関東や九州は少ないです。
(相模国なんかたったの13)
伊豆の場合は、なぜか都から遠く離れているにも関わらず92と数が多く、しかも名称の漢字が万葉仮名のまま?みたいに難解なところが目立つ。


伊豆国の式内社ってちょっと変だよ

と昔からいくつかまわったのですが、ほとんど忘れてるので
この機会にもう一度新企画としてチャレンジしたいと思います。

これで伊豆に頻繁に遊びに行けますね。


でも92ぜんぶまわるのはおそらく無理なので、できる限り、、ということで。

 
 

延喜式神名帳に書かれてる「久豆弥神社」に当たるといわれてるのが葛見神社です。
 
他にも熱海市の湯前神社が「久豆弥神社」では?と論じられており、このように複数候補がある場合は式内論社といわれます。
 
伊東の地は古くから久寝、久須見(くすみ、くづみ)などと称されてるからわかるんだけど、熱海市の方はどうして論社になったのか・・・不思議です。
 

祭神が葛見神、って全くわからない神、たぶん全国でここにしかいらっしゃらない神でしょう。
 
この地の領主伊東氏により庇護されのちに京都伏見神社から倉稲魂命が勧請合祀されています。
 
 


式内社というと広くて立派な境内を思い浮かべるかもしれませんが
こじんまりとした小規模なところが多いです。
 
葛見神社は5年ほど前に一度訪れて忘れていたので
この場に立ってフワフワフワーッと記憶が蘇り感激しました。
 

夏越大祓の時期だったので社殿前で人形(ヒトガタ)の奉納ができました。
半年間ありがとうございました。
今年の猛暑も無事に過ごせますように。
 
 


葛見神社の大樟(クス)
 
国指定天然記念物
樹齢千数百年、幹周15m、神社が創設された時期かそれ以前から存在していたと思われます。
 


樹齢1000年を超える木、しかもこの大きさにはなかなかお目にかかれません。
 
根元の祠は疱瘡神。
疱瘡(天然痘、もがさ)にかかった時にできる皮膚の瘡蓋がクスノキの樹皮に似てるから祀られてるそうです。
 




大樟の周囲には遊歩道があり、立派な姿をぐるりと見て回ることができます。


大樟の脇にある境内社
 




可愛い狛犬とレトロなポンプ
 
うちの近所の掃雲台跡地のポンプと同じかも。
 
 
 
 


葛見神社には駐車場がないので(どうしても見つからなかった)
すぐ近くにある伊東家の菩提寺、東林寺に駐車して合わせて参拝するのがおすすめです。
 
 

葛見神社から徒歩5分くらい
 




階段の上に河津三郎の墓があります。
(私は膝の調子が悪くて断念)
 
 
 

さらに葛見神社から300mほどに伊東祐親の墓があります。
 
300mと言っても坂道なので徒歩はちょっときつい。
住宅地の中にあり駐車場はないので私だけ車から降りて大急ぎで撮影だけしました。
 
 


後で知ったんですけど、伊東市役所の駐車場を利用すると徒歩10分くらいで来れるそうです。
 
市役所から葛見神社まで行けるのかは不明。
 
 
 

伊東にて 東海館と松川遊歩道

2024年06月25日 02時20分00秒 | お出かけ

伊東に行ったので東海館を見学しました


昭和3年(1928)創業。
平成9年(1997)に営業終了、伊東市の有形文化財に指定され
平成13年(2001)郷土資料館的な文化施設としてオープンしてます。
 
 

見事な唐破風彫刻に迎えられる玄関。
 
入浴案内板でよく見えませんが、お座敷文化大学って書いてあります。
芸者体験できるそうです。
 


入館料は大人200円子ども100円
 
駐車場は見当たらず、道路挟んですぐ近くのコインパーキングを利用しました。
 
スリッパが置いてありますが、館内は階段が多いので履かない方がいいと注意書き。
 

だから履きませんでした。
階段怖いからね。
 




後ろのすりガラスには伊東の名勝地が彫られてます
 


 

総タイル張りの浴場で日帰り入浴(別料金大人500円子ども300円)できます。
ここから先は入浴客only
 
 







1〜3階までほとんどの客室を見学できます。
 
増築を重ねてるせいか、微妙に垂直でない箇所があって
じっと見てるとクラクラするような不思議感覚。
 
 
昔は何とも思わなかったけど、今見るとちゃぶ台ってすごく低いです。

昭和の人は(私もそうだけど)こんな低いとこ座って膝大丈夫だったのでしょうか?
 




磨き込まれてツルツル。迷路のような廊下。
 
複数の職人が腕を競った造作は場所ごとに全部違う贅沢さです。
 
 

現在でもリモートワークなどに貸し出してる部屋もあります。
 


伊東市ゆかりの偉人が展示されてる部屋。
ここは伊東祐親の部屋。
 
 

東郷平八郎の部屋。
伊東に別荘があったんですね。
 

三浦按針の部屋。

按針は徳川家康に命じられ、伊東の松川河口で造船したそうです。
 
 



部屋から見る松川



彫刻家重岡建治氏の作品展示スペース
 

透かし欄間というのかな
影が美しい



大広間
 

一瞬びっくりしてしまった芸者のみなさん。
ここでお座敷大学するんですね。
 
 



望楼からの眺め
 
昔は山々を臨む評判の景観だったそうですが、今は高い建物が増えて残念です。
 
 
古い建物ゆえ館内の階段は急で、手すりはデザインが凝ってて恐ろしく(途中掴めなくなる)
特に3階から望楼までの階段はかなり狭く危険
(現存天守並です)
足腰不安な方は無理して望楼まで上る必要はないと思います。
 
 
私は吊り橋、灯台、現存天守はパスする誓いを立ててますが
この度望楼もリストに加えておきました。
 
 

見学を終えて松川のいでゆ橋へ




松川遊歩道から見る東海館。
さすがの景観。


竹のオブジェがずらりと。
毎日18時〜22時までライトが灯されてます。
夜までいられなくて残念でした。
 



 



東海館の隣は2007年まで営業していた旅館いな葉。
現在はK's Houseというホステルになってます。
東海館は市の文化財ですがこちらは国の文化財に指定されてます。
 
国指定文化財なので毎日4時間かけて掃除しているそうで、
この時もスタッフが身を乗り出して窓拭きしてるのが見えました。



K‘s House(旧旅館いな葉)の玄関
 




松川沿いを海まで歩きました



ずっとついてきた鴨
 
食べ物持ってないとわかるとすごく怒って 笑
グーグー鳴いて去って行きました。




松川河口
 
ここに三浦按針が造船の指揮をとったドックがあったんですね。
 
 

小田原にあった諏訪大社のミニチュア

2024年06月20日 17時23分00秒 | 神社

県立おだわら諏訪の原公園

(おだわら諏訪の原公園パンフより)
小田原フラワーガーデンに隣接する、諏訪の原丘陵を利用した公園。
ファミリー層からの人気が高く、週末はいつも賑わってます。
 
 
公園の中ほどにひっそり・・・
ではなく
なかなか目立つ場所に諏訪神社があります。
 
この土地、府川の鎮守であり、境内が公園内に取り込まれそのまま残されています。
 
 
立派な鳥居が目を惹くので参拝する公園利用者も多いようです。
 
人がいないのを見計らって写真撮るのが大変でした。
 
 



石灯籠は紀元2600年(昭和15年)記念に奉納

私の父の生まれ年です(関係ないけど 笑)



 
ちょっと雑草が多いのが気になります。
たまたま掃除が行き届かない時期だったのかもしれませんが
周囲の公園が綺麗なだけに荒れた雰囲気。
 
 

手水舎に貼り付けた簡易由緒書きも傾いたまま。
 
内容は素晴らしいので是非きちんとしたものを立てていただければと。
 
 

 
諏訪神とは言うまでもなく長野県諏訪湖にある諏訪大社を中心とする信仰。
祭神は建御名方神(タケミナカタ)とその妻、八坂刀売神(ヤサカトメノカミ)
 

(画像は大津諏訪神社より)
 
建御名方神は大国主命の息子。
天照大御神による国譲りに反対し戦い、諏訪湖まで追い詰められ同地の神となったという古事記の記述でお馴染みです。
 
 
諏訪信仰は全国に広がっており、平成2年の調査ではその神社の数は全国6位を誇ります。
 
神奈川県は少ない方で、小田原市内では諏訪信仰の神社はここ府川だけです。
(菅原神社内の諏訪社など、合祀されてる場合は除く)
 
由緒については久所自治会の宮原諄二氏による
「久所の始まり」に詳しく書かれているので、境内の由緒書と共に参照させていただきました。
 
 

諏訪神社を造営したのはこの地に住み着いた甲斐武田氏の家臣(稲子氏、荒川氏とも)と伝わっており、
その時期は武田信玄の小田原攻めの際とか武田氏滅亡後とか、もっと早く源頼朝の頃だとかはっきりしません。

諏訪の原という地名はもちろん諏訪神社に由来してるので
もっと早い時代からあったとも考えられます。
 
甲斐武田氏に繋がる者が勧請したのは確かなようで
それはかつて府川には諏訪大社と同じように二社四宮が存在していたことから窺えます。
 
本家諏訪大社は諏訪湖を挟んで上社と下社に分かれ、さらにそれぞれ本宮と前宮、秋宮と春宮に分かれています。
4つ合わせて諏訪大社なのです。
 

諏訪大社公式 より)
 
府川の諏訪神社も江戸時代まで4つの宮に分かれていたとされています。
 
現在残されているのは本宮である諏訪神社のみですが、他3宮の位置も地図と登記記録から確認することができます。
公園沿いの道路を下った細窪と呼ばれる場所(庚申塔がある)が前宮、
相洋高校グラウンド(穴部)付近に下社の春宮、
清水新田に下社の秋宮、
 
 

(『農業集落境界データセット』(CODH作成) 「農業集落境界データ」(農林水産省)を加工)
 
 
地図で見ると宮原さんの仰るようにまるで諏訪大社のミニチュア。
諏訪の原公園の北側には調整池が設けられていますが、
もしかしたらかつては諏訪湖を彷彿させる池があったのかもしれません。
 
 
このような諏訪大社のミニチュアを鎌倉〜戦国時代に移住先に作ろうとするのは、
実際に故郷で諏訪大社をその目で見て崇拝していた甲斐武田関係の人たちなのだろうし、
どうしても4つなくちゃダメ!って地元民を動かせる力もあったのでしょう。
 
 
 

競馬が行われていたという広い参道
 
公園の遊歩道のようになってるのでかつての参道かどうかは不明。
公園ができる以前は神社西側を前宮推定地まで道路が走ってました。
 
田代道彌氏は「西さがみの地名」で社前の広場を桜の馬場と言い、
諏訪大社の「御射山」に似た狩猟儀礼が行われていたのではと推察されています。
となると現在の多目的広場一帯が桜の馬場だったのでしょう。
時代が下がって狩猟儀礼が競馬という形で残されたのかもしれません。
 
 

境内横の馬頭観音碑2基
左は大正9年(1920)の鬼鹿毛馬頭観音碑
 
競馬が行われていた名残ですね。
 
 

公園からの足柄平野の展望
 
この土地を挟んで諏訪神社4社がありました。
本家の諏訪大社ほどではないにしても
想像するとかなり壮大な景色が浮かんできます。

現在の諏訪の原公園はかつてのミニチュア諏訪大社の中にあり
みなさんはミニチュア諏訪湖で遊んでいる、
というわけです。
 
 

小田原城 あじさい花菖蒲まつり2024

2024年06月10日 19時20分00秒 | 小田原城
今年もあじさい花菖蒲まつりの季節がやって来ました









平日の今日もまずまずの人出

気温はそこまで高くないけどかなり蒸し暑いです





外国の方も熱心に撮影してました

















夜間ライトアップはおまつり終了の16日まで



南堀ではハスに蕾がちらほらと

じっと動かないアオサギさん



二宮神社鳥居前にお寿司屋さんできてました
「城前寿司」

つい先日まで知らなかったのでびっくり
今週14日オープンだそうです



帰り道
梅林駐車場の遊歩道





遊歩道のあじさいもとても綺麗

人がいないのでゆっくり撮影できました