copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
英訳短歌version0.01
* 高野・竜神スカイラインの白い花(017)
その日は、高野・竜神スカイラインを走って、
太平洋に出るつもりであった。
初秋である。
24号を橋本で出て丹生川沿いの371号を走るのだが、
371号は狭くて走りにくい。
見通しも悪いし狭い道路のあちらこちらに車が止めてある。
キャンプには少し季節はずれだし紅葉にはまだ早かった。
この道は真夏になるとバイクでさえも思うように進まなくなる道だ。
キャンプや谷川での水泳・涼を求める人であふれる。
全体としては多くはないのだが、
道路幅が狭く、車を駐車させるスペースに乏しいため
混雑する。
スカイラインに入る入口で金を払う時、
私は、モタモタして焦っていた。
料金所の年配の係員が、
「そうあわてなくていいから、ゆっくり出しなさい」と言ってくれた。
有料や高速道路の支払いには一苦労する。
手袋を外して財布を取り出し金を払う。
たったそれだけのことなのに、なかなか上手に出来ない。
後続の車が気になって仕方がない。
ときたま、面倒だから小銭をワシ掴みにして、
[取って下さい]と横着する時もある。
最近は、手前で止めて歩いて払いに行っている。
割り込み支払いだから、割り込まれる者はいい顔しない。
頭を下げて、ただ割り込むのみ、である。
スカイラインは快適だった。
快走!
稜線を走るのは気持がいい。
稜線の走りは約20kmほど続く。
まるで空中を飛んでいるような錯覚にとらわれる。
久米の仙人になったような気分になる。
平地が初秋であれば山上は中秋、走りは晩秋の寒さに襲われる。
時々、Vサインを対向するライダーが送ってくれる。
歳のせいか自分からサインを送るのは気恥ずかしい。
相手が送ってくれると、私は、あわてて送り返す。
何とも爽やかなすれ違い。
V! VV!
私は、その稜線ドライブに没入していた。
40km前後で左右の景色を捕らえながら走る。
通行量はそう多くはない。
土曜日のせいでもあるのだろう。
日曜日に比べれば2~3割方少ない感じがする。
そんな時である。
前方に白い花をいっぱいつけた樹があった。
私は、もともと花の名前や木の名前にも疎い。
風景など感覚でとらえれば気の済むタイプである。
しかし、その時は白い花があまりにも印象的だったので、
スピードを少し弛めた。
その樹の下に近づいた時である。
ナント!
白い花が次から次へと、くるくると舞いながら、
一斉に落ちてきたのだ。
まるで空中ダンスをしているようである。
ゆらゆらと漂いながら、ゆっくりと道路に積み重なってゆく。
いいなあ!
しばらくの間、サヤカとともに見惚れていた。
稜線が 滑走路と化す 竜神の
スカイラインに 白き花降りそそぐ
ち ふ
この項おわり
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
英訳短歌version0.01
* 高野・竜神スカイラインの白い花(017)
その日は、高野・竜神スカイラインを走って、
太平洋に出るつもりであった。
初秋である。
24号を橋本で出て丹生川沿いの371号を走るのだが、
371号は狭くて走りにくい。
見通しも悪いし狭い道路のあちらこちらに車が止めてある。
キャンプには少し季節はずれだし紅葉にはまだ早かった。
この道は真夏になるとバイクでさえも思うように進まなくなる道だ。
キャンプや谷川での水泳・涼を求める人であふれる。
全体としては多くはないのだが、
道路幅が狭く、車を駐車させるスペースに乏しいため
混雑する。
スカイラインに入る入口で金を払う時、
私は、モタモタして焦っていた。
料金所の年配の係員が、
「そうあわてなくていいから、ゆっくり出しなさい」と言ってくれた。
有料や高速道路の支払いには一苦労する。
手袋を外して財布を取り出し金を払う。
たったそれだけのことなのに、なかなか上手に出来ない。
後続の車が気になって仕方がない。
ときたま、面倒だから小銭をワシ掴みにして、
[取って下さい]と横着する時もある。
最近は、手前で止めて歩いて払いに行っている。
割り込み支払いだから、割り込まれる者はいい顔しない。
頭を下げて、ただ割り込むのみ、である。
スカイラインは快適だった。
快走!
稜線を走るのは気持がいい。
稜線の走りは約20kmほど続く。
まるで空中を飛んでいるような錯覚にとらわれる。
久米の仙人になったような気分になる。
平地が初秋であれば山上は中秋、走りは晩秋の寒さに襲われる。
時々、Vサインを対向するライダーが送ってくれる。
歳のせいか自分からサインを送るのは気恥ずかしい。
相手が送ってくれると、私は、あわてて送り返す。
何とも爽やかなすれ違い。
V! VV!
私は、その稜線ドライブに没入していた。
40km前後で左右の景色を捕らえながら走る。
通行量はそう多くはない。
土曜日のせいでもあるのだろう。
日曜日に比べれば2~3割方少ない感じがする。
そんな時である。
前方に白い花をいっぱいつけた樹があった。
私は、もともと花の名前や木の名前にも疎い。
風景など感覚でとらえれば気の済むタイプである。
しかし、その時は白い花があまりにも印象的だったので、
スピードを少し弛めた。
その樹の下に近づいた時である。
ナント!
白い花が次から次へと、くるくると舞いながら、
一斉に落ちてきたのだ。
まるで空中ダンスをしているようである。
ゆらゆらと漂いながら、ゆっくりと道路に積み重なってゆく。
いいなあ!
しばらくの間、サヤカとともに見惚れていた。
稜線が 滑走路と化す 竜神の
スカイラインに 白き花降りそそぐ
ち ふ
この項おわり