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絵じゃないかおじさんグループ
m月d日
君がいた! 図書館のなか 静かでも
俺の心臓 騒音あふれる
ち ふ
図書館の中にあの子がいた。
ドキッとして、あたり一面輝かしい世界になった。
中は、静かだった。物音は、あまりしない。
何の本を読んでいるのだろう。オレは本になりたいと思った。
気にはなったが、近づけなかった。
あの子の周りには、鉄格子がはりめぐらされている
みたいだった。オレは、小説を借りにいっていた。
長くいたかったが、そうもいかなかった。
あの子がいるだけで、気恥かしいのだ。
オレが出るとき、あの子はまだそのままだった。
それにしても気になるな。いつ帰るんだろう。
今直ぐ立ち上がって、こちらへ向かって来ないかな、などと
思ったりもする。でも、室から出てゆくのはオレ一人。
彼女は出て来ない。
室の外は、また元どおりの普通の世界に変わってしまった。
まあ、あの子の本を本を読む姿、顔つきなどを見られただけでも、
ありがたいとしておこう。
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