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絵じゃないかおじさんグループ
m月d日
今日から、しばらく下宿生活だ。
折れた足が回復するまでは仕方がない。
親父が、老夫婦2人の家の1間を借りてくれていた。
学校まで歩いて5分とかからない。安普請の感じのする家だ。
手もあまりいれてない。
夜の9時になると、子守歌の童謡が流れてくる。
それがひどくもの悲しい。淋しくて、淋しくて仕方ない。
足は鈍く痛む。9時など、オレにとって、夜の入口のようなもので、
あまり夜とは感じなかったのだが、一人になってみると、
時間が、ゆっくりゆっくり流れていくような感じを受ける。
そうなれば、何だか9時という時間は、夜の限界のような
ものであり、もうこれ以上、起きていてはいけないというような
錯覚を起こさせる。
蒲団や枕は、オレが今まで使っていたものだから、
心休まるが、やはり、これはオレの3畳の部屋にあって、
初めて、落ち着くものなのだ。
これは、やはり組合せの問題なのだ。
場所が変わったせいもあって、寝付かれない。
蒲団が、足に少しでも触れようものなら、
飛び上がる程、痛い。
初めてに 下宿すれば 指さして
お前は一人だと 部屋がダメ押しする
ち ふ
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