株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
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その395.いとおかし

2018-11-25 08:14:46 | 制作会社社長の憂い漫遊記
私はギャンブルをしない。
なぜなら会社経営というギャンブルを日々しているからだ。
月曜~金曜まで毎日帳場に立っている。
趣味らしい趣味もない。
日々現場にいること、モノづくりが好きだから。
仕事でストレスを感じ、仕事でストレスを発散させている。
現職が天職だと思っている。

そんな私は年に一度、釣りが趣味の親父を連れて釣りにいく。
今年は秋の天候が大荒れで、台風2度に、全線通過1度の
計3度の延期を余儀なくされ、
ようやく11月24日朝に釣り船が出港した。
潮来一枚、船上の人となったのは、私と次女と私の親父と、
弊社の美術担当助っ人・上田氏の4名。

85歳になる親父は何かにつけて
「これが最後になるやろなぁ」と語るが、
いまだに毎年釣りは更新されている。
もちろん釣りだけではないのだが・・
耳が遠くなってはきているが、ボケることもなく、
寝たきりになることもなく、元気だ。
最高の息子孝行に対する息子からの親孝行として
毎年釣りに出掛けている。
幸いにして私の次女がいつも同行してくれるので
何かにつけて助かっている。
彼女からすれば私に対する親孝行なのだろう。
親父とあまり年の差がない(海の男は日焼けして年齢不詳だが・・)
釣り船の真砂船長(82歳)も昨年大病を煩い
大好きな酒をやめたらしいが、
女性(今回は次女)がいるとサービス満点になる。


今回も真砂船長が操る栄正丸に乗り、
和歌山の千畳敷沖で竿を垂れた。
本当に昨日は全線通過だったの?何故1日延期になったの?と
船長を疑いたくなるほどの晴天。
目指す魚は鯛を本命に、鯵、鯖、ツバス、いさぎ、イトヨリ等の五目三昧。

朝6時前に真っ暗な港に集合し6時出港。6時半に千畳敷沖に錨を降ろす。
夜明けがそこまで迫って海は明るい。
第1投目投入。この第1投目のかかり具合で今日の釣果が占える。
勝負は9時まで。私の下手な針に食いつくのは腹を空かせた魚だけ。
ソナーに映る船底から50m底の魚影の群れは鯛だと真砂船長。
きた~っ。投入からわずか1分後。真鯛だ。20cm級、
小振りだが、これから先の釣果に期待が膨らむ。
好機到来、逃がしてはならぬ。
目指すは刺身にして最も旨い40cm級だ。いけー。
すかさず第2投目を投入するがしばらくは小鯛が続く。
イトヨリ大が次女の竿にヒットする。
次女は錨を下ろして釣る船釣りのベストポジションである
船尾(艫)の左側にいつも陣取る。
親父は船尾の右側だから二人の竿に大物がヒットする可能性が高い。
私はできるだけ次女にくっつくように左舷・船尾寄りで釣る。
今日は海底の潮の流れが緩やか~止まった状態なので私や、
右舷で構える上田氏にもヒットする。

小真鯛に混じり私にも40cm級のイトヨリがくる。
しかし、8時半を過ぎるとパタリと当たりが止まる。
真砂船長の判断で、さらに沖合いに移動。
場所を変えて投入するとすぐに私の竿に当たりが。
「こりゃでかいぞ」とタモを手に真砂船長が近づいてくる。

さすが船長だ、棹先の撓りや揺れを見ただけで大きさ、魚種がわかる。
真鯛の見立てだ。
きた~っ。40cm級。これが刺身にあうサイズ。
釣り上げた鯛を手に真砂船長自らがシャッターをきる。
船長のホームページに今日の釣果として顔写真入りで載ることになる。
エッヘッヘ(笑笑)

親父や次女、上田氏の竿にも当たりが続く。
魚影の群れは鯛だ。きた~っ。
なんと次女が67cmの鯛をあげた。
やられた。船長のホームページは次女が飾ることになる。
逆転満塁ホームページだ。

鯛に続き鯖もきた~。イトヨリもきた~。フグもきた~っ。
10枚あれば今夜の宴会は充分だが船底に作られた生け簀を覗くと、
色とりどり6~7種類が約30匹ほどと賑わっている。

ちなみに今夜は行きつけの居酒屋「河」に釣った魚を持ち込み
総勢9名で宴会をする予定だったが、これで中止することなく決行に決定。
「河」の大将に大漁mailを送信する。
3度の延期で「河」の大将にも
「ごめん、明日の宴会はキャンセル」とドタキャンが続いてしまった。
すまぬ、全ては真砂船長の判断が、神の判断だから・・

11時、腹の虫がお昼のチャイムを鳴らしている。
釣果も充分、そろそろ帰港だ。
鯛だ、鯛だ、鯛だ。
一堂すでに宴会モード、一路大阪を目指す。

18時、河に9名が集う。
そもそも私は釣り人ではない。
釣りは、釣りキチの親父への親孝行の一貫だ。
だから釣った魚をアテにした宴会にも関わらず、
釣りの自慢話に花が咲くことはない。
もちろん充分自慢話をしても良いほどの魚が
テーブルところ狭しと並んではいるが、今宵集まった人々は弊社の仕事仲間。
ということで話のネタはもっぱら仕事の話になる。
といっても終わった仕事の話ではなく、進行中の仕事の話になるから、
今まさに「河」は企画会議室となっている。
おいおい、箸が止まり酒のピッチが上がっているぞ。
魚が「俺を忘れてねぇかい」と怒っている。
こうして弊社の魚宴会は続く。いとおかし。

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