MAYUMI ART (ソプラノ長谷川眞弓 のブログ )

「歌うは愛する業なり」・・「歌に生き、愛に生き」・・「SWEET SONGS FOR LIFE」・・「優しい歌」

昨秋のことです。2012.10.13 名古屋宗次ホールランチタイムコンサート

2013年01月04日 02時32分05秒 | これまでのコンサート

10月13日、母は喜寿の誕生日を迎えて3日目、
母は当日会場には来ることはできず、前前日に暗譜の確認しながら病室で練習をきいてもらった。
手をたたいても音が鳴らない静かな母は、だまってうなずくだけでした。
本番が終わり、母のそばに簡易ベッドで泊まりました。
コンサートの打ち上げはお昼に美砂子さんと東急ホテルで中華、
夜は父と、土瓶蒸しなどの美味しいお店で、松茸の茶碗蒸しも美味しかったと
何にも口にできない母に話し、
「早くみんなで美味しいもの食べようね」といって励ました。

そして、22日23日、また名古屋に・・・
梨のジュースを綿に含ませて少し舐めて
歯茎につたうようなわずかな甘みを「甘くて美味しい」と言って・・
コンサートのプログラムや写真を見せたけど、自分の手でそれを持っていられないくらい
震えていて、衰弱を見るのがつらかった、けど母は微笑んで
私も笑って「また来るからね、すぐね、バイバイ」
ベッドを少し起こして、母が皇后様のように右手をきれいにふってさよならをした。

27日の夜また行くつもりでいたら、妹から朝8時ころ「今日明日が危ない」と電話。
午前中のレッスンを終え、午後のレッスンをキャンセルしてとりあえず行こうとしたら
父から電話で「今亡くなった、ちゃんと支度をして来なさい」
父の手を握り締めて力尽き、私も妹も間に合わなかった。

あのきれいなさよならが、ママの最後の挨拶でした。


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2 コメント

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安らかに… (kayoko)
2013-01-05 13:23:18
お母様はきっと演奏活動など応援してくださったことでしょう。
お優しいお母様の存在、支えになられていたことと思います。

これからもきっと見守ってくださると思います。

寒中見舞いのメールをいただいたときに、どなたか亡くなられたのかなと思いました。こういうことだったのですね…
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Unknown (mayumi)
2013-02-06 02:56:08
かよこさま、ありがとうございます。

誰もが通る道、いつか来るときです。
喪失感はじんわりと、せまってきて
ときどき、ママ、と呼びかけます。
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