Potter's Diary

私の生活諸々と陶芸作品の紹介(ヒューストンより)

New Glassell School of Art

2018-06-16 | 陶芸

ついに新しいGlassell School of Artの建物が完成しました!
先月5月18日にオープニングのパーティーがありました。

 


屋外にできたテントのディナー会場


建物の屋根が緩やかな階段になって屋上に続いています。


屋上 夕暮れの景色がステキでした。

そして昨日の夕方から、新しい建物ではじめてのStudio School Exhibitionが始まりました。

昨日のオープニングには行けなかったのですが、今回、私はこの作品展に久しぶりに応募し、数日前に「アクセプトされました!」というメールをいただいていたので、今日行ってみてびっくり。ナント"MERIT AWARD"という賞をいただいていました。

1F正面入り口すぐの広々としたステキな ギャラリーです。


もう一人、同じ賞をいただいた友人の作品


ギャラリーの奥は2階へ続く大階段。

 

 
外も、広々とした庭がSculpture Gardenへと続いています。

陶芸のクラスの部屋はまだ完成していないようで、鍵がかかっていました。クラスは8月末から始まります。窯をはじめ、全てが新しいスタジオ_。待ちきれません。

 

 


My New Studio

2016-10-22 | 陶芸

今年6月末に、我が家はヒューストンに来て2度目の引越しをしました。当然私のスタジオも引越しをしたわけですが、スタジオの引越しというのは、予想以上に大変なものです。とにかく電気窯やろくろ、土など、何をとっても全て重いものばかりです。それを動かすというのは、簡単なことではありません。そしてまず、新しくスタジオになる場所をそれ用に作り変える必要があり、これに時間がかかりました。

 

ここは、前のオーナーが趣味でアンティック・カーの修理などをするのに使っていたようで、大型車3台がゆっくりと駐車できるガレージでした。そんなスペースのある家なんてそうあるわけじゃなく、私にとってこれはとてもラッキーな引越しになりました。

 

天井をなおして普通の天井にし、ライトをたくさんつけてもらいました。天井を支えるには、支柱が必要とかで、結局4本の柱ができてしまいました。広々した部屋が区切られたようで、ちょっと残念でした。ガレージのドアは大きくて物の出し入れに便利そうでしたが、いろいろ考えた末、はずして壁にしてもらい、窓を三つつけてもらいました。

バスルームの裏側のスペースに流し台も作ってもらいましたが、この流し台、インターネットでオーダーしたもので、私が計算間違いをしたせいで、かなり小さなものがきてしまいました。

 

 床はコンクリートを磨いて色をつけてもらいました。 

窯もろくろも入り、ようやく活動開始です。さて、何をつくろうか…

 


お久しぶりです。

2015-11-30 | 陶芸

久々のアップロードですが、こちら高温還元焼成の皿です。アップロードがものすごく遅くなりました。この皿たちは、ずいぶん以前から作り始めていたもので、この春のセメスターの最後に焼成したものです。志野の大皿とお気に入りのセミマット白の24cmの皿。

去年の夏にハンドバックシリーズを作りましたが、なかなか面白かったので、最近再び挑戦してみました。中温酸化焼成です。この磁土は乾きやすくて、でも水分をすぐに吸収しやすくて_。結構扱いが難しいのですが、こういう細工モノにはとても適しています。一つが10cmくらい小さなものです。

上は酢の物や、胡麻和えなどを入れたくて、作った高さが15cmくらいの小鉢です。下は白化粧に挑戦してみたカップ。素焼きをしてから思いついたので、白化粧が浮いてます。

この2点はもうずーっと前から挑戦していたダブルウォールの作品。ようやく思ったような形で焼き上がりました。焼成でつなぎ目にヒビが入ったり、真ん中が持ち上がりすぎてヒビが入ったり、カーブがダレちゃったりー。ホント、苦労しました。

こうして振り返ってみると、1年経っても大したものができてません。ただでさえ作品作りが遅い私は、やりたい、作りたいが頭の中だけでどんどん消えていってしまいます。モノづくりというのは難しものだとつくづく思うこの頃です。


新作

2014-10-10 | 陶芸

 

My Purses

この夏、久しぶりに磁土を使った作品を作ってみました。透過性のある、真っ白に焼きあがる磁土ということなので、何も釉薬をつけないで、ほんの少しの酸化鉄と茶の下絵の具を素焼きにつけて中温の酸化焼成で焼きあげました。

上の写真が素焼きに酸化鉄と下絵の具をつけたところです。

今回「18 Hands」ギャラリーでのGlassell Student Showに出品しました。

 

 


Empty Bowls 2014

2014-04-21 | 陶芸

 

去年の今頃も取り上げましたが、(http://blog.goo.ne.jp/potternaoko/e/9c7facd7cfd32abbadba0cbdc9b2bb72)今年もEmpty Bowlsの時期が近づいて来ました。今年は特に、この企画が始まってから10周年になるそうで、いつものボールの販売の他に特別企画が計画されています。何人かのアーティストたちに声をかけて、「10」という数字にちなんだボールを作ってもらい、それらをArchway Galleryというギャラリーに展示し、オークションで売り、それもまた基金にするというものです。2ヶ月ほど前に、私にも声をかけていただき、「ウ~ン」と悩みに悩んだ末に出来たのが上の作品。ボール10個を組み合わせて花を咲かせて見ました。高温のガス窯で焼くと、ゆがみが出て組み合わせができなくなるので、電気の窯で中温(コーン6)で焼きました。


素焼きの窯入れ

そして、今年はGlassellの陶芸のクラス全体も参加することになったらしく、みんなで1000個を目標にしているようです。私も、去年に引き続き100個を目指して現在作成中。


最初に完成した30個です。

残りももう素焼きになっていて、あとは釉がけをして、最終焼成を待つばかりです。この企画に参加するのは今年で2度目ですが、こんなふうに短期間に集中してBowlを作っていると、修行でもやっているようで、なんだか腕が少しですが、上がったような気がしてきます。釉薬のテストにもなり、なかなかいい体験かもしれません。

Empty Bowls Houston 2014は5月17日(土) 11時からです。もしヒューストン界隈にいらっしゃるなら、是非いらしてください。場所は「Houston Center For Contemporary Craft」です。見たこともないほどたくさんの種類のBowlが出迎えてくれるはずです。


18 Hands Gallery "Dining In VI: An Artful Experience"

2013-08-15 | 陶芸

今月8月3日から、18 Hands Gallery (http://www.18handsgallery.com/) で "Dining In" というダイニングで使われるモノを集めた作品展が開かれています。(http://www.18handsgallery.com/shows/Table13/Table13_Viewer/Table13_Viewer.html) この作品展は、毎年恒例で開かれていて、以前から知ってはいましたが、一度も参加しとことがありませんでした。でも、今年は使えるものが作りたくて、数ヶ月前からティーポットだの、酒器などを作っていたので、その中から3点を応募してみました。

 
この2点と上の写真の3点

幸い、3点とも選ばれて、しかもそのうちの1点が、ナント"Best of Show" に選ばれました!!

あまりないことなので、ちょっとうれしくて、こんな写真まで載せてみました。

 


Empty Bowls Houston

2013-05-14 | 陶芸

ボール(お椀)を100個作りました。一日20個、5日間で100個を目標にやってみました。というのも、ヒューストンで毎年今頃行われる、食糧難のための基金集めのプロジェクトに参加するためです。作ったボールを買ってもらい、オーガニックのスーパーが提供するスープランチを食べてもらう、というものですが、その売り上げが全て基金になります。この飽食の時代に、「食糧難??」と思われるかもしれませんが、実際、日々食べることに苦労している家庭や、子供たちは、私たちが想像するよりもずーっと多いのだそうです。今まで、このプロジェクトの話を聞いたことはありましたが、参加したことがなかった私ですが、今年は友人と一緒に、ボールを短期間に100個作るということに挑戦する意味もあって、参加することにしました。ヒューストン・クロニクルにも取り上げられています。http://www.chron.com/memorial/news/article/Spring-Branch-artist-creates-100-bowls-for-4515349.php#photo-4625760

 

ロクロで毎日セッセと20個づつ作り、底をトリミングして、素焼きし、釉薬をかけて本焼き。全工程にほぼ2週間ほどかかりました。

焼き上がりです。いろいろなかたちに挑戦してみました。いろいろな釉薬も使い、酸化焼成、還元焼成で焼いたので、とても良い勉強になりました。そしてロクロでのボール作り、自分の欠点を見つける良い機会にもなりました。


Travel to Japan 2 「信楽 」

2013-04-11 | 陶芸

信楽陶芸の森

今回の旅行の第一の目的は「信楽に行って、信楽の土に触れ、著名な陶芸家たちに直接会って話を聞く」というもので、信楽に4泊することになっていました。宿泊先はたぬき温泉のある「小川亭」(http://www.shigaraki.co.jp/)。朝食、夕食付の純和風旅館です。ご主人の小川さんをはじめ、従業員の方々がとてもよい方ばかりで、なんとも居心地のよい旅館でした。


畳の広間にこんなふうな椅子とテーブルを用意していただいたので、とても楽でした。



近江牛の特産地だそうで、「しゃぶしゃぶ」「牛なべ」「すきやき」「牛刺し」など豪華な夕食が連日続き、毎晩大宴会でした。

到着一日目は、世界的にも名前が知られている神崎紫峰氏の工房を訪ねました。メンバーの一人がFacebookで知り合いだったというだけで、大胆にも面会の予約を取り付けたのでした。ギャラリーと自宅が一緒になっているお宅は、広々とした和室に、オーラのこもった作品があちこちにならべられていて、なんとも迫力がありました。


でも神崎氏はとても気さくな方で、我々のいろいろな質問にも丁寧に対応してくださり、我々は彼の作品に触れながら、直接彼の口からいろいろなテクニックなどを聞くことができ、時間のたつのも忘れて過ごしました。


メンバーの一人が彼の作品を買ったので、その木箱にサインをしている。

二日目は紫香楽宮跡の駅のそばに工房を持つ藤本 秀さんのワークショップ。


秀さんの自然釉が美しい作品たち

ギャラリーと工房が自然の中に溶け込んでいて、ここにもまたステキな空気が流れていました。このよく片付いたきれいな工房で、私たちは一日秀さんから信楽風なテクニックなどを学び、信楽の土と遊ばせていただきました。しかも、奥様が焼いたケーキのおやつ付。おいしかったです。ごちそうさまでした。

ランチタイムがまたステキだったのです。

秀さんの工房のすぐ隣にある「いろり~な」(http://foodpia.geocities.jp/gontian7/)という宿。自然が生かされている明るいダイニングでランチをいただきました。前もってお願いしてあったのですが、こんなにステキなランチを作っていただけるなんて、びっくりでした。陶芸の森からは、ちょっと距離があるけれど、次回来るときは、こんなところもいいなぁ、と思いました。宿主さんは、若い女性の方ですが、お料理も含めて、宿全体が彼女のセンスでいっぱいでした。

翌日はMiho Museum(http://www.miho.or.jp/)へ。以前から話には聞いていて、信楽に行ったら是非行こうと思っていたところのひとつです。建築家I.M.Pei氏によるこの建物は、立地条件もあるけれど、私はルーブルや、ワシントンのナショナルギャラリーよりも、ずーっとすばらしいと思いました。とにかくあの自然の中にしっくりと溶け込んでいるです。際立ってモダンな建物なのに、あのトンネルだって、まるで別世界に連れ込まれるようなのに、なぜかびったりとあそこの空間に調和しています。一日あそこでゆったりと過ごしてみたいような空間でした。


これは本館入り口正面。あの空間を写真で表すのはとてもむずかしいです。大きな窓を横切る美しく剪定された大きな松がとても印象的。


残念ながらまだ早かった枝垂桜の並木道に続く別世界のようなトンネル。

最終日4日目は、あこがれの陶芸家、神山易久氏のお宅へ。


家とギャラリーが一緒になった、これまたとてもステキなお宅でした。これまで写真でしか見たことがなかったたくさんの彼の作品を目の前にして、実際に手で触れてみて、写真で見るのとでは違う質感に驚きました。予想よりももっとはるかにすばらしくて_。


神山氏は名古屋での展示会から帰ったばかりだというのに、私たちのためにお菓子や果物を用意していてくださり、ゆっくりと彼の作品のお話を聞くことができました。家の中じゅう、そこここに、何気なく花を生けて置かれている作品たち。斬新なのに、超自然で、そこが彼の作品の魅力のひとつです。まだまだずーっと見ていたい作品たちでした。

ランチにいいお店があると、車で連れて行っていただき、ランチも一緒にお付き合いいただき、夢のような数時間でした。
あ~、彼の作品、欲しいなぁ... 

昼食後はショッピング。谷井芳山氏のギャラリーに行き、なんとか手の届く作品を見つけてみんな欲求不満を解消。

信楽での4日間。中身の濃い充実した毎日でした。まだまだ見たいところがたくさんあって、もう一週間くらい滞在したいくらいでした。人も空気も優しくて_、きっとまた来ます。


土のお雛様

2012-02-14 | 陶芸

以前から一度雛人形を作ってみたいと思っていたのですが、細かい作業の多い人形を学校のスタジオまで持っていくリスク、学校で焼成すると必ずほかの人の手を介さなければいけないリスクなどなど、考えると努力が無駄になることのほうが多そうで、作る意欲が持てませんでした。
でも今、我が家のガレージにドンと窯があるわけで_、それじゃぁ、なんとかひな祭りに間に合うように作ってみようと、この1週間、がんばってみました。


細かい細工なので、あまり温度の高い焼成は避けることにして、コーン6の土を使うことにしました。あまり白白でなく、やさしいブラウンに仕上がる土です。なぜか、先にお内裏さまが完成。(このところ、ちょっと寒かったので我が家のキッチンで作りました)
白化粧をして成型完了。

コーン08で素焼きしました。

釉薬は使わずにアンダーグレイズだけで着色。

コーン6で焼成完了。

この後、顔を描き、抜けたアンダーグレーズにもう一度色を入れて、飾りの金を塗って再び窯へ。
コーン018で最後の焼成。で、一番上の写真のようになりました。なんとか割れずに完成です。


酸化焼成・2回目

2012-02-05 | 陶芸

今年2度目の焼成です。ちょっと急いだのは、友人の誕生日のプレゼントに花瓶を作って、それに花を生けてプレゼントしようと思ったのです。それがこの作品。

もうちょっと緑になると思ったのだけれど、でも思った色が出ないのはいつものこと。でもようやくこの酸化焼成に慣れてきたようです。

 
このティーポットも何個か作りましたが、ようやく納得のいく作品ができました。次回はこれにあわせたカップも作ろうっと。そして、この皿。お魚用です。日本とちがって、この国では、あまりこういう長めの皿が見つかりません。魚もフツーの丸皿で食べるようです。ソテーとかはいいけれど、焼き魚はやっぱりこういう長めの皿じゃなくっちゃ!!

今回は、前回窯から早く出しすぎて割れてしまった黒のティーポットも、もう一度挑戦して成功したし、還元焼成で以前から使っていた半透明(白)の釉薬を使ってみたら、かなりすっきりとした白になって、意外とステキに出たし(一番右の白の花瓶)、釉薬、粘土の組み合わせがかなり落ち着いてきた気がします。

さて、今度は何をつくろうか...