「ワッ、焼き芋だ!!」。そうなのです。すっかりおいしそうな焼き芋色。色味が少ない!!!う~ん、やっぱりベーキングソーダなんかを代用したせいかなぁ。反省… 準備はきちんとぬかりなくやろう。
やっと少し秋を感じる今日この頃...(Houston)
我が家にRaphieがやってきて、10日がたちました。Raphieは娘の犬です。娘が仕事で昨年5月に日本に派遣された際、東京での一人暮らしは寂しいからと、ブリーダーにまで行ってアダプトしたジャック・ラッセル・テリアで、1歳1ヶ月になる女の子です。この11月に娘がアメリカにもどって来るというので、一足早くRaphieだけが先に帰ってきました。娘が連れて帰ってきたのですが、もちろん飛行機内は別々。13時間の空の旅の間、小さなケージの中でRaphieは緊張のあまりか、入れてあった食事を食べることもなく、トイレにいくこともなく、大好物のおやつを一個食べただけでヒューストンに到着しました。我が家にいる5歳のミニチュア・フォックステリアのJagerとうまくやっていけるかとても心配だったのですが、最初はお互いに不思議そうにつかず、離れず… そのうちにRaphieがJagerのあとを追うように遊びだし、今では仲良くタグをして遊んでいます。でもどちらかというと大胆でお転婆なRaphieのほうが、お兄さんでも気の小さいJagerよりも、勇敢です。
水も怖がりません。生まれて初めての水泳にもかかわらず、Raphieはテニスボールをおいかけて、どんどんスイスイ泳ぎます。Jagerは水は大嫌い。テニスボールはとっても欲しいのに、追いかけられずにプールサイドでウロウロ、オロオロ。今朝もひとしきりボールをおいかけて泳いだRaphieと、庭に転がるボールと遊んだJagerは今、二人仲良くお昼寝中。なかなかいいコンビです。
(Houston)
Van Cliburn International Piano Competitionでゴールドメダルを獲得した、辻井伸行さんのコンサートに行ってきました。正直なところ、最初は「盲目のピアニスト」ということが妙にひっかかって、そういう興味本位で行くわけではないけれど、なんだかそんなふうにも見えそうな自分がいやで、チケットを買うのをちょっと躊躇しました。とはいえ、ラッキーなことにちょうど仕事が休みになった娘も参加して、夫と三人で聴きにいきました。最初はベートーベンのソナタ「月光」そして「熱情」。演奏が進むにつれて、音がどんどん澄んでいきました。そして休憩後はショパン。最初のバラードの一番と、最後のポロネーズは私のとても好きな曲なのですが、それを彼はほんとうにとても美しく演奏してくれて、涙が出そうなほどでした。昔、ショパンコンクールで優勝したブーニンのコンサートを、最前列で聞いたときの音を思い出しました。あの時のブーニンの音も美しかった... でも彼は目が見えていたにもかかわらず、よく音をはずす人でした。でも辻井さんはほとんど、いえ全く音をはずしません。いったいどんな練習をつんできたのだろう。才能はもちろんのことだけれど、それだけではあれほどのピアニストにはなれない。楽譜を全部耳で覚えるって、並大抵なことではないし。Cliburnのコンクールではコンチェルトを演奏したそうだけれど、いったい指揮者とオーケストラとどうやって合わせるのだろう。フツーの人間の私にはとても想像がつかない天才なのね、彼は。われるような拍手と、スタンディング・オベーションがそれを証明していました。
コンサートは午後2時からだったので、ちょっと早かったけれど帰りにレストラン・ヒューストン(ボストンにもあるけれど、ホントはやっぱりここが本店なのかしらねぇ)で夕食をして、三人でコンサートの余韻を楽しんで帰って来ました。辻井さんのコンサートは、いつもの日曜日の午後をとてもすてきなものにしてくれました。
機会があったら、是非みなさんにも彼のコンサートを聴きに行っていていただきたいです。
(Houston)
今日は我が家の近くに住む友人、イヴァとスタンレー夫妻の家のパーティーに招待されました。二人の誕生日のお祝いパーティだったのですが、彼らの家が一軒まるごとどこかのホテルのレセプションルームのように変身していました(まぁ、彼らの家そのものが、パーティーのために作られたような家なのですが)。
ボールルーム(巨大な玄関ホール)にはバンドが入り、ワインが赤白それぞれ2ダースくらい、その他のいろいろな飲み物も1ダース以上、そしてそのグラスがズラ~リ、ジャジャーンとホール横のテーブルに用意されていました。
キッチンのほうでは、どこかのレストランからケータリングしたのかと思うほどの料理(でも全てイヴァとスタンレーが二人で3日間かけて作ったそうな..)が並び、いったい何人くらいの人が集まったのやら…たぶん50人以上はいたかしら。イヴァたちがポーランド人なので、そこに来ていた人はほとんどがポーランド人だったらしく、よく飲み、よく食べ、よくしゃべり、ダンスも老若男女、みんな驚くほど上手でした。(なぜ??)
いくつもあるめずらし~ぃケーキの一つに花火のようなキャンドルをつけて_。誕生日のお祝いの歌も、よくある「ハッピバ~スデ~・トゥ~ユ~...」というのではなく、ホーランド独特の誕生日の歌をみんなで大合唱。なんだかさっぱりわからない意味不明の歌でしたが、ほとんどの人が知っていて、やたらと楽しそうに歌ってました。
なんとも明るい華やかなパーティーで、主催したイヴァ本人たちも踊って飲んで、参加者み~んなが楽しめる、ほんとにステキないいパーティーでした。ポーランド語の会話がとびかう中、私たちも食べて飲んで踊って、しっかり楽しませていただきました。いやぁ~、なんだかやっぱりヨーロッパ人って違うなぁ。
それにしても、このパーティの後片付けは大変だろうなぁ...
(Houston)
煎茶道というのをご存知でしょうか。私は恥ずかしながら、つい最近まで全く知りませんでした。茶道といえば、お抹茶だけと思っていたわけですが、今回、去年までヒューストンにいて帰国したばかりの友人が架け橋となって、煎茶道東阿部流の家元はじめとする先生たちの一行が、煎茶道を広めるためにヒューストンを訪問されることになり、はじめてその存在を知りました。総領事館公邸をはじめ、ライス大学などで御点前を披露されることになったわけですが、その忙しい日程の中、わざわざ我が家にも来て頂だき、友人たちにも集まっていただいて、二百年以上も続いているという日本の伝統美をしっかり堪能させていただきました。
我が家のファミリールームのソファを動かして友人からお借りした畳二畳を真ん中に敷きました。正客(5人)の位置や、御点前のときの座る方向など、いろいろと決まりがあるようで、先生方は我が家にいらしてから、かなりあれこれと畳の位置を変えて準備をされていました。手前右側のソファに座って背中を見せているのが正客になります。
これは盛り物というのだそうですが、花だけでなく、その季節折々の身近な野菜なども一緒に飾るのだそうで、なんだかとってもかわいらしい。
ここでいれたお茶が正客にふるまわれます。
残りの客にはかげだしと言って、別のところでたてたお茶がふるまわれるわけですが、この最初のお茶のおいしかったこと!!!あんなにまろやかな甘味のあるお茶をいただいたのは、生まれて初めてでした。
お茶は2度ふるまわれるのですが、その間に御乾菓子をいただき、それから2番茶をいただきましたが、これがまた味がぜんぜん違う。でも、この2番茶くらいの味なら、なんとか私でもいれられるかな。
とにかく、着物姿でビシッと背筋の伸びた先生たちは、きびきびと無駄のない動きで、その動線も美しく、私もあんなふうに動けるのなら、着物を着てみたい… 「あぁ~、日本っていいわよねぇ~」とみんなでため息。こうして考えると、日本にはほんとうにすばらしい伝統美がたくさんあります。日本にいるときは、当たり前だったようなことも、異国の地で振り返ってみると、「あぁ、よかったなぁ」って思うこともたくさんです。
この煎茶道はお抹茶の茶道と違い、昔から文人たちが自分たちの身近なものを回りに飾って、楽しく会話をしながらたしなんだお茶ということで、我々も質問をしたり、説明を聞いたりしながら、和やかな時間を過ごさせていただきました。昔の人はテレビもコンピュータもなかったけれど、きっと今よりもずっとおしゃれで、ゆったりとした時間を楽しんでいたのだろうなぁ、と、あのまろやかなお茶の味を思い出しながら、遠い昔を想像してみました。
(Houston)