昨日、思い切ってSalt Firingの窯入れ決行。毎日雷雨がある今日このごろ。窯入れを決行するのはなかなか勇気がいるのです。万が一火を入れた後にあんな雷雨に襲われたら、もうすべて終わりです。ここの雷雨は半端じゃない。ほんとにバケツをバカッとひっくり返したように空から水が降ってくる。それも局地的だから、ほんの数マイル車を走らせると、カラッと青空だったりするのだけれど... マ、とにかく、今回の作品たちははちょっと力を入れて作ったから、絶対に無駄にしたくないし。またもや神頼みで空を見上げながら、朝10時半頃に窯に火を入れる。1時間おきくらいに少しずつバーナーの火をあげて午後3時頃に全開。その間、あちこちの建築現場から集めてきた木片を、電動ノコギリで窯に入れやすい大きさに切る。火を全開にした後いったん家に帰り、ちょっと主婦して夕食の支度をして、また夕方6時半ころにスタジオに戻る。7時頃から窯に木を投げ入れ始める。熱く燃えた窯の左右にあるレンガのふたを皮手袋をしてはずし、そこに木をほおり込む。これがはじめは慣れなくてなかなか大変だった。とにかく真っ赤に燃える火がぶぉ~っと飛び出してくるところに木を投げ入れるんだから、それはもう恐ろしい。煙突からはものすごい火がゴーゴーと飛び出してくるし.... でもそれをほぼ5~10分間隔で約2時間くらい続ける。昨日は友人と木を入れはじめて間もなく、スタジオのやけに近くでサイレンが聞こえてきた。「あらら、また交通事故かしらねぇ... 最近多いわねぇ... あ、もう行っちゃったかな」と言ってたら、突然完全武装の消防士さんが10人ほど、ゾロッと目の前に現れるではありませんか 「通報がありまして、異常はどこですか?これですか、火をふいてるって?」「いえ、これは異常じゃなくてフツーでして...」と言っても、この窯、彼らにはなんだかあやしげな焼却炉みたいに見えたんだろうなぁ、きっと。まぁとにかく責任者にも出てきてもらって説明して一件落着。無事木を入れ続けて最後に塩と銅を新聞紙にくるんだものを投げ入れて火を止める。やれやれ...
昨日からなんとか雨にも降られず、今朝は9時から窯出しにスタジオへ。温度がどれくらい上がったか心配だったけれど、ふたを開けて友人と〝ホッ" ま、成功かな。わぁ~、こんな色がどこから出てくるんだろう...と相変わらずナゾの多い窯ですが、そこがよくてこうしてやってるのよね。上の写真が火を入れる前。そして下ができあがりです。
(Houston)