ベルリンの壁が崩壊されたのは1989年、21年まえです。ちょうど我が家がはじめてアメリカに来たのもこの年で、ベルリンフィルのカラヤンが亡くなり、代わってアバドが就任した年でもあり、我が家にとっても、歴史的にもとても印象的な年でした。
戦後ドイツが東西に分割され、ベルリンも東西に分割され、東から西へと亡命する人を防ぐための壁ができました。自由を求めてその壁を越えようと命を落とした人がどれだけいたことか... 21年前まで、ベルリンはしっかりとあの戦争をひきずって、ずーっと傷ついたままだったのねぇ。日本では戦後、自由を謳歌し、戦争、敗戦自体を忘れよう、忘れようとして、戦争という話題そのものさえできるだけさけられてきたというのに、同じ敗戦国のこの街の人たちは40年以上もずーっと向き合って来ていたんだ...。もしかしたら、もしかしたら、日本にだってこの壁は存在したのかもしれないのヨね...
西側の壁に描かれたアートたち
爆撃によって破壊された教会がそのまま街の中に残っていました。塔の上の時計の一つだけが今でも正確な時間を告げています。