Masarap ba?

なぜフィリピン料理は他のアジア諸国に比べてこれほどまでに不味いと思われているのでしょうか？

フィリピン料理を食べてみると、中にはおおむね味がいいものもある。

確かに食べれば嫌いなものもあるだろうが、どの国の料理にも同じことが言える。

長年携わって、少し違った観点から考察してみたいことがある。

フィリピンの食事を語るにしてチキンはメイン材料であり、国民食でもある。

盛り付け：

古典的で一般的な（そして地味な）フィリピン料理の多くは、見た目が良くない。

特に日本人は繊細な盛り付けに慣れていて、初見でのあの状態だと抵抗がある。

多くのフィリピン料理は、薄いスープの煮込み料理やスープである。

しかし、カルデレタやアフリターダは大好きだが、見た目は缶詰のディンティ・ムーアのシチューと大差ない。

味は？美味しく調理されれば最高だが、見た目は？あまり良くない。

 

看板料理のひとつがもち米、豚レバー、レーズンを使ったイロンゴ・フィリピン風パエリア。

盛り付けは？パエリアの巨大な塊は、器に盛られたパエリアをほとんど切り分けなければならない。

出来立てにも関わらず料理がぬるい。

フィリピン人が大好きなのは、レチョン・バボイ（豚の丸焼き）。

皮のカリカリ感がたまらないが、フィリピン人は豚を切り分けるのではなく、鉈で切り刻むことが多い。

そのため、骨は鋭く砕け小さくなる。(鶏肉を含め、市場で買う肉も同じだ）。

精肉する人は関節を見つけることはしない。薙刀でぶつ切りにするだけだ。したがって、骨が小さく砕け、食べている際に危険を伴う。

マグロのキニラウ。これを作るには、刺身用の上質な生マグロか冷凍マグロを使わなければならない。

野菜や酸っぱいマンゴーと一緒にぶつ切りにして、酢でさっと漬ける。味は最高だが、見た目は最悪だ。

新鮮な魚を柑橘系と酢漬けにする。日本人的には勿体無いような気がする。

ロミ（煮込みうどん）濃厚な出汁と麺のスープで、コーンスターチでとろみをつけた、みるからに

この世のものとは思えない味だが、ここではメインディッシュでバタンガス州では特に有名な料理。

 

甘い：

 フィリピン人は、通常甘さとは無縁のものに砂糖を大量に使う傾向がある。すぐに思いつくのは2つある。

スパゲッティと朝食用パンだ。フィリピン人の味覚は外国人の味覚を混乱させる。

また、フィリピン人は酢を多用する。

フィリピン人の味覚は、甘味、酸味、胆汁の傾向がある。これは外国人にとって大変なことであり、また慣れずに困惑することでもある。

 

料理の個性：

他の文化が「ここに属さない」ものを自分たちの個性から押し出すのに対し、フィリピン人は、世界中のものを吸収し、自分たちのものにする。だから、甘いフィリピン風スパゲティにはホットドッグの塊や、決して美味しいいとは思えないチーズが入っている。

ある意味、アメリカに似ているのは、文化の影響がミックスされているという点かもしれない。

フィリピンの子供は何が食べたい？と尋ねると、

ホットドッグ、スパゲッティ、ドーナツ、フライドチキン。が多い。

フィリピンのチャプスイ。アメリカではChop Sueyと綴るが、フィリピンではChopsueyという。

一説には、米軍がこの国に関与していた初期に、米海兵隊によってこの地に輸入されたようだ。と言われるが、

中国の八宝菜同様の炒め料理で、米軍が統治する前からある。福建省の華僑が持ち込んだ説もある。

ルンピアは生春巻きだ。確かに美味しいが、春巻きはアジア全土で見られるので、フィリピン特有のものではない。

上海ルンピアは細めで中は豚挽肉だが、とにかく揚げすぎで皮が苦い。もやしを包んだルンピアトゲもある。

フィリピンの揚げ物料理は全般的にオーバークッキングが多い。

シュウマイ（点心）やシオパオなどの他の食べ物もアジア各地で見られる。

フィリピンの家族のお気に入りはマカロニサラダだ。缶詰のフルーツカクテル、コンデンスミルク、

甘いフィリピン風マヨ、チーズが入っていてとにかく甘い。

ここでもマカロニ・サラダは好まれているが、イタリアのパスタ、コンデンスミルク、甘いマヨ、缶詰のフルーツは文化とは大違いである。

それは、フィリピンへやってくるあらゆるものを喜んで受け入れ、それを自分たちのものにしようとする意欲の表れなのだと思う。

 

新鮮で地元産であること：

多くのフィリピン料理は、レシピにこだわるのではなく、パレンケ（市場）の新鮮な食材に頼っている。

他の文化と比べるとスパイスの使用は最低限で、辛い料理はいくつかあるが、フィリピン人には

「例えば」タイのようにスパイシーでピーナッツをベースにしたような特徴的な料理はない。

一般家庭の料理は多くが揚げ料理と煮込み料理だ。

「アドボ」を代表的な味と呼ぶことはできるかもしれない。

フィリピンをアドボ・ネーションと呼ぶこともある。アドボソースは、ニンニク、醤油、酢、ローリエ、胡椒、水を煮詰めたもの。

しかし、この味はフィリピンの安らぎの味と表現するのは簡単だが、文化的な料理としてのアイデンティティまで達しているとは思えない。

 

調理のしすぎ：

魚を調理するとき、フィリピン人は魚の本質まで調理してしまう。

きれいなマグロに何をするか、泣きたくなるほどだ。そう、彼らは魚が大好きだ。

しかし、出来上がったものはまるで炭のようにあげすぎた者が多い。

ご飯：アジア諸国で一番まずいと思う。ぱらぱらのご飯が多い。アルミ鍋で炊くことが多いのだが、フィリピン家庭では、

ご飯へ汁をかけて食べるからなのか？

洗米も悪く粉糠臭いご飯が多い。

 

調味料：

トヨと呼ばれる魚醤、カラマンシー、ココナツ酢、塩、砂糖、醤油、バナナケチャップを多用する。

何につけ、カラマンシーの柑橘系は必需品である。

 

結論として：

フィリピンで食事をすることは、なかなか勇気がいる。

全てに柑橘系のカラマンシーを多用する。

料理は素晴らしいが、その多くは昔から統治国の影響を受けている。「これが本物のフィリピン料理だ」と言い切るのは難しい。

そして、味の作り方は割と臭みがある。灰汁をとらなかったり、材料の本質を得理解しない中途半端な調理をする。

オーバークッキングや半生が多い。

フィリピンを郷土料理とした場合、量も少なく、適当な盛り付けでも価格は結構高い。

 

料理は、好みです。中には、臭みの強いシニガン　ナ　イスダ（魚のシニガン）が好きな人もいる。

フィリピン料理は以前本ブログへ投稿いたしました。是非堪能してみてください。