シリーズ平成の「変」-異彩を放つ亀井郵政改革・金融担当相の「変」
亀井郵政改革・金融担当相は、日本郵政会社の西川社長を退任させ、斉藤元財務次官を後任に内定したのに引き続き、10月27日、副社長を4人体制にする方針を示すと共に、坂前内閣官房副長官補(財務省出身)と足立元郵政事業庁長官を起用することを内定し、調整に入ったと伝えられている。また、社外取締役として原田元検事総長などを起用することも検討されている。
西川前社長については、中央郵便局の建物の取り壊し・立替問題や「簡保の宿」一括投売り問題で、前自・公政権において総務大臣より批判され、退陣を迫り、逆に総務相が更迭されるなど、前政権から問題とされていたことから、退陣は止むを得ないと見られている。しかし、その後任社長として斉藤次郎元大蔵次官(現財務省)を起用する方針が公表され、民主党の「天下り禁止」方針に反するのではないかと野党自民党を中心として疑問が呈されている。同元次官は、退官後14年を経ており、また民間企業の経験を経ていることからこれを容認する声もあるが、旧大蔵省(現財務省)は金融政策も担当していることから、厳密に言えば「関連団体・企業への天下り」となる。従って、今後官僚の「天下り禁止」を実施する場合、「関連団体・企業」の範囲や退官後の年数などの基準の明確化と透明性が必要になりそうだ。
そこに副社長への2人の元官僚と社外重役への官僚の起用方針である。「変」である。
副社長候補の1人は元財務官僚であり、金融政策との関係から「関連団体・企業への天下り」である上、社長と副社長の1人が財務省出身者となり、財務官僚偏重の組織となる恐れが強い。また元郵政事業庁長官の副社長への起用は、もろに「関連団体・企業への天下り」となり、折角の民営化が、官業ビジネスへと逆行し、天下りの温床となる恐れがある。
これらの人事構想は、民主党のマニフェストに反するところであり、「変」である。亀井担当相は、国民新党代表であるので、民主党のマニフェストには縛られないとでも言うのだろうか。連立政権に参加している以上、それに沿った行動が望まれるのではないか。中小企業の借金の返済猶予問題で異彩を放ったが、ここに来てOB(コース外)気味だ。 (10.09.)(All Rights Reserved.)
亀井郵政改革・金融担当相は、日本郵政会社の西川社長を退任させ、斉藤元財務次官を後任に内定したのに引き続き、10月27日、副社長を4人体制にする方針を示すと共に、坂前内閣官房副長官補(財務省出身)と足立元郵政事業庁長官を起用することを内定し、調整に入ったと伝えられている。また、社外取締役として原田元検事総長などを起用することも検討されている。
西川前社長については、中央郵便局の建物の取り壊し・立替問題や「簡保の宿」一括投売り問題で、前自・公政権において総務大臣より批判され、退陣を迫り、逆に総務相が更迭されるなど、前政権から問題とされていたことから、退陣は止むを得ないと見られている。しかし、その後任社長として斉藤次郎元大蔵次官(現財務省)を起用する方針が公表され、民主党の「天下り禁止」方針に反するのではないかと野党自民党を中心として疑問が呈されている。同元次官は、退官後14年を経ており、また民間企業の経験を経ていることからこれを容認する声もあるが、旧大蔵省(現財務省)は金融政策も担当していることから、厳密に言えば「関連団体・企業への天下り」となる。従って、今後官僚の「天下り禁止」を実施する場合、「関連団体・企業」の範囲や退官後の年数などの基準の明確化と透明性が必要になりそうだ。
そこに副社長への2人の元官僚と社外重役への官僚の起用方針である。「変」である。
副社長候補の1人は元財務官僚であり、金融政策との関係から「関連団体・企業への天下り」である上、社長と副社長の1人が財務省出身者となり、財務官僚偏重の組織となる恐れが強い。また元郵政事業庁長官の副社長への起用は、もろに「関連団体・企業への天下り」となり、折角の民営化が、官業ビジネスへと逆行し、天下りの温床となる恐れがある。
これらの人事構想は、民主党のマニフェストに反するところであり、「変」である。亀井担当相は、国民新党代表であるので、民主党のマニフェストには縛られないとでも言うのだろうか。連立政権に参加している以上、それに沿った行動が望まれるのではないか。中小企業の借金の返済猶予問題で異彩を放ったが、ここに来てOB(コース外)気味だ。 (10.09.)(All Rights Reserved.)