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10万円相当18才以下一律給付、何のためか!?

2021-11-16 | Weblog
 シリーズ本音トークー10万円相当18才以下一律給付、何のためか!?
 公明党が、10月の衆院選挙で財源の裏付けもなく提案していた「18才以下の子供に10万円一律給付」は、与党自民党の幹事長間で、2021年度内に現金5万円、来春にクーポン券5万円相当で両党間で大筋合意し、960万円の所得制限を設けることについても合意した。
 いずれにしても本件は、総額2兆円にも及ぶ上、配賦等に必要な人件費を含む事務経費を加えると巨額な経費と事務作業が必要となるが、未だ財源の裏付けもなく、補正予算に含めて国会で承認されなければならない。施しを受ける側からすると、反対する必要も無いのだろうが、次の通り、経費は国民の税金か借金(公的債務)である上、政策目的が選挙対策以外にはほとんど見あたらない。
 1、18才以下の子供に10万円一律給付に緊急性や高い優先度も無い!
 1年11か月に及ぶコロナ禍により、非正規就労者やアルバイトなどを中心として職場を失い、食事も満足に取れない子供や就職難の学生、若者世代での自殺や生活難の家庭も多く見られる中で、所得制限を設けるとしても、18才以下の子供のある家庭に10万円一律給付する緊急性は乏しく、補正予算における優先度も低い。また18才以下とすると、18才以上の扶養家族である専門学校生や大学生が除外され、不平等感が募るのではないか。無論一部の低所得層にも届くだろうが、それ以外は無駄な施しとなる。
 将来世代を救済・支援するとしても、1回限りの10万円施しでは効果に乏しい。また960万円以下という所得制限を設けても、家計所得の平均はその約2分の1程度であり、一律に給付すると平均以上の家計と以下の家計では苦労の度合いは異なり、所得制限を更に下げれば、より少ない予算で効果が出せる。
 更に、低所得の困窮家庭、母子家庭、交通遺児、身障者や要介護者を抱えている家庭などや、職を失っている青年層などに焦点を当てて、関係支援団体等と協力してきめ細かい救済を行えば、本当に必要な人に国民の支援が届くであろう。費用的にも2兆円あれば大規模の救済が実施できよう。
 また経済効果については、クーポン券5万円分は子供養育に使途が限定されるので、現金5万円は貯金等となる上、クーポン券配賦は学校の入進学の時期の春となるので、予想される支出の範囲内となり、新規の需要とはならないであろう。2020年に同じく公明党が進めた全国民に一律10万円給付については、3割弱が消費、7割強が貯畜となっている。生活のために10万円がどうしても必要だった国民は約3割であり、恐らく今回もそれに近い状態であろう。このような状況を理解していない政治家とは一体何なのだろう。

 2、財源は国民の税金や国の借金で将来世代の税負担となる!
 財源が潤沢であれば一律給付も容認されるだろう。しかし日本政府は既に国民総生産の2倍以上の1,200兆円を超える借金(公的債務)を抱え、毎年莫大な利子を支払う上、将来世代へのツケとなり、税負担となる。今は良いが、国の借金が増加すればするほど、将来は増税の必要性に迫られる。
 恐らく自・公政権は、2020年度にコロナ禍対策として予算を組んだ60兆円強の内、20兆円以上を遣い残したので、その残余を使えば良いと思っているのかもしれない。しかしそれも税であり、国の借金だ。
 もし自・公政権が、このような政策的に的を絞れていない一律給付を行いたいのであれば、その財源を自ら用意すべきである。議員として責任を取れる財源は、国会議員の歳費(政治活動費、連絡費等を含む)を30%削減することであろう。或いは、日本維新の会が提案している、議員の30%カットである。自・公政権は国会で圧倒的多数を占めているので、実施可能であろう。
いずれにしても、少子化、人口減の中にあるので、議員の30%カットは速やかに行わなければならないだろう。

 3、票目当ての選挙公約と、2022年夏の参議院選挙目当てでしかない
 こうみてくると、この1律給付提案は、集票のための2兆円ということになりそうだ。これは票目当ての官製買収と言うことも出来る。将来世代を含めた国民にとっては、将来の負担増となることは明かであるので、迷惑なことだ。
もっと生活困窮者、将来不安を抱えている子供や若者層等に的を絞ったきめの細かい施策が望まれる。そのための予算であれば、多くの国民は納得するであろう。(2021.11.11.)
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大嘗祭は宗教行事であり政府による国家行事とすべきでない(改定版)

2021-11-16 | Weblog
シリーズ本音トーク―大嘗祭は宗教行事であり政府による国家行事とすべきでない(改定版)
 新天皇が初めて行う新嘗祭(にいなめさい)を大嘗祭(だいじょうさい)と言うが、宮内庁は、大嘗祭を2019年11月14、15日に行う予定とし、「平成時代」を前例としてその準備を進めているが、基本的な疑問も呈されている。
1、大嘗祭は神道形式の天皇家の宗教行事
 この祀りごとは、天皇が五穀豊穣を祈るものであるが、新天皇が即位後初めて行う大嘗祭については、天皇の一世一代の‘秘儀’とされている。そのため、一般にはその内容の詳細は知られていないが、神話に則り、その年の新穀を天皇が天照大神(あまてらすおおみかみ)および天神地祇に供え、自らも食し、その天孫降臨と一体化する神道形式の宗教行事だ。つまり、天孫降臨した邇邇芸命(ニニギノミコト)、即ち天照大神の子孫に、新天皇がなる儀式と言われる。

 2、大嘗祭を国家行事とすることも、国家予算を使うことも適当ではない
 宮家がこの儀式を信じるか否かは自由であるが、宗教行事である大嘗祭を政府が国の行事として行うべきではなかろう。国は憲法上宗教行事を行うことは出来ない。また国家予算を使うべきでもない。
 宮内庁は、この大嘗祭を江戸城址(一部を皇居として使用)内の東御苑で行うとしている。平成天皇の大嘗祭もここで行われたが(1990年11月21日)、即位儀式に関連する政府支出が全体で約123億円にも達し、高額に過ぎるとの批判があったことなどを考慮し、今回は東御苑の一部のみを使用し、節約を図るとしている。しかし大嘗祭は天皇家の神道行事そのものであり、天皇家の中にも‘公費を使用すべきでない’との意見がある。一方で大嘗祭を若干小規模として予算要求がなされているとの報道もある。
 その大半の大嘗祭関連予算が、江戸城址東御苑に社殿、社屋を建設する費用で、一回限りの行事のために27億円もの国家予算が使用される。それは神道形式の社殿建設そのものに他ならない。行事はその中で行われ、大嘗祭後取り壊されるものの、国家予算で神道の社殿、社屋を建設することは国家、政府が宗教行事を行うに等しく、容認されるものではない。
 現在九州豪雨被害で多くの人々が人命や家を失い、また昨年の西日本豪雨被害も癒えていない。更に東日本大地震や熊本地震などでも、未だに多くの人が仮設住宅生活を強いられている。このような状況で、新天皇の一回限りの宗教行事に27億円もの国費(税金)を掛けるより、これらの被災者の救済に使う方が国民の願いに沿っていると言えないだろうか。

 3、大嘗祭を江戸城址内(東御苑)で行うことは歴史に沿わない
 そもそもこのような神道形式の宗教行事を江戸城址内で行うべきではない。
 大嘗祭を行うとしている東御苑は、旧江戸城本丸跡の歴史的に由緒あり場所で、そこに神道形式の社殿、社屋を建設し、その中で神道行事を行うことは歴史を歪め、踏みにじる行為と言えそうだ。
 明治維新後、旧帝国憲法の下では、天皇を擁する官軍が幕府軍に勝ったので、戦勝者である天皇派が江戸城址を占拠、使用することは容認されても、旧憲法は廃止となり、新憲法となっている今日、それが引き続き容認されるべきではなかろう。
 宮内庁、政府は、「平成時代」を前例として即位の礼や大嘗祭を江戸城址内の皇居で行うとしているが、明治、大正、昭和の3天皇は、即位の礼や大嘗祭を京都(京都御所)で行っていることは歴史上の事実である。平成天皇がこれらを東京で行ったのは歴史上唯一の例外であり、いわば異端の例外を前例とするとは如何なることか。歴史上の例外である「平成時代」を「前例」とすべきか否かを検証する必要がある。
 更に、‘皇居’内に「三殿」が常設されており、天皇交代に伴い宗教行事が行われていることが報じられるようになり、国民の目にとまるようになった。「宮中三殿」は賢所、皇霊殿、神殿で構成され、中心として天照大神が祀られている神道の神社に相当するものであり、そこで新旧天皇がお参りや祈祷をするが、それは正に「神道」による宗教行事である。その内部は明らかにされていない。天皇も国民の一人として信仰、信条の自由があるが、国民の統合の象徴である天皇が、公の江戸城址にある‘皇居’内で特定宗教の神道行事を行うことは、「国の宗教活動を禁止する」憲法の趣旨の反するのではないか。そもそも国の財産である江戸城址内に神道神社である「三殿」が新憲法になった現在でも存在し、国費が使用されていることは、憲法の趣旨のみならず、江戸城址という歴史的な意味や価値に反するものではないだろうか。明治維新は終わり、その後の天皇君主制も帝国憲法も終わっている。
 新憲法では、天皇は軍の指揮権はもとより、統治権などは無い。その上国の征服者でも支配者でもない、‘国民統合の象徴’である天皇が、江戸城址を占有することは、‘反幕府’、幕府支配の抑止、封殺を意味し、尊皇派支配を意味するので、‘国民統合の象徴’としてはふさわしくない。現状では‘分断の象徴’、‘抑圧の象徴’と映ってしまう。
宮内庁、政府が、このような日本の重要な歴史を踏みにじり、憲法に反するような宗教行事を強行するのであれば、天皇はもはや宮内庁、政府の権威を維持するためのもので、国民の象徴などではあり得ない。

4、「東御苑」を‘皇居東御苑’と称するのは歴史の冒涜
 江戸城址を‘皇居’と称するのも、歴史を閉じ込めるものではないだろうか。
特に江戸城天守閣跡や本丸などの江戸城の中心部の一角は「東御苑」として一般にも公開されているが(大手門、平川門、北桔橋門から一定日に入場可能)、ここが‘皇居東御苑’と呼称され、地図にもそのように表示されている。これまで気にもとめていなかったが、戦後74年も経ち、明治維新後擁立された‘日本帝国’は廃止され、新憲法の下で民主的な日本国として歩んで来た現在も、江戸城址の中心部が‘皇居東御苑’と呼称されているのは驚きだ。世界にも誇れる江戸城、江戸文化を考えると、歴史の冒涜であり、不適切となっている。
 その上、東御苑を含め江戸城址を宮内庁が所管しているのも時代錯誤と映る。「江戸城址」として文部科学省の所管とし、貴重な文化遺産として保存し、歴史研究や観光等に門戸を開放すべきではなかろうか。いずれにしても江戸城址は、世界にも誇れる貴重な国民の文化遺産であり、そうあるべきであろう。
一行政機関である宮内庁が江戸城址内にあることも、あたかも他の行政機関とは異なる国民から遠い存在との印象を与えると共に、国民を江戸城址から遠ざける結果となっており、明治維新、日本帝国時代ならともかく、時代錯誤であり今や好ましくない。
 最近外国人の観光者が著しく増えており、‘皇居’が外国人観光者の東京における人気の場所の一つになっている。その理由を外国人観光客にインタビューすると、「侍が好きだから」、「古くからの石垣に興味がある」など、武士や城に関連するところとしており、城址として認識されている。外国人観光客は江戸城址に関心があるようだ。その場所を‘皇居’という名称で‘江戸城址’という歴史的史跡を覆い隠す結果となっており、日本人のみならず外国観光客に対しても日本の歴史や貴重な文化遺産を正しく伝えていないことになりそうだ。
 明治以来の3代に亘る尊皇攘夷派支配は終わり、天皇は国民統合の象徴となっているので、天皇は京都御所に戻り、江戸城址は‘江戸城址’として国民及び世界からの観光客に開放すべきではないだろうか。因みに、京都御所は東西700m、南北に1.3kmの広大な敷地を擁し、現在参観を除けば、活用されていない。
 なお敢えて付言すれば、飛鳥、奈良時代を含め、明治天皇以前の天皇陵については研究目的の発掘、調査を原則許可し、歴史研究に資すべきであろう。
 いずれにしても天皇家の宗教行事である大嘗祭は、古来からの歴史に従って京都御所で行うことが適当であろう。もし京都で行うことが嫌であれば、伊勢神宮や明治神宮、昭和天皇の御陵地などで行うことも出来るだろう。
 また大嘗祭は、少しづつ形を変えながら古来より行われている貴重な歴史的な行事であり、無形文化と言えるので、衣装や装飾品、建物などを含め大切に保存すると共に、公開することが望まれる。(改定2019.1.26. 再改定2019.7.6.)
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世界の公的債務激増、世界経済への暗雲

2021-11-16 | Weblog
シリーズ本音トークー世界の公的債務激増、世界経済への暗雲
 世界通貨基金(IMF)の報告書によると、2020年の先進工業諸国(日米欧など27か国)の国民総生産(GDP)に対する政府の債務残高の比率が、前年よりも23.5ポイント上昇し、128.2%になるとしている。第2次世界大戦直後の1946年に記録した124.1%を上回る。
 同報告書によると、世界各国の武漢発コロナウイルス禍に対応する経済対策の総額は、少なくとも11兆ドル(約1,170兆円)に達する。財政出動(減税を含む)の対GDP比率では、米国が12.3%、次いで日本(11.3%)、ドイツ(9.4%)、豪州(8.8%)、ブラジル(6.5%)、英国(6.2%)の順となっている。
武漢型コロナウイルス禍は安全なワクチンや効果的な治療薬が実用化されるまでは継続すると見られ、米国初め多くの国が追加的経済対策を検討、実施する可能性が高いので、各国の公的債務残高は更に積み上がる可能性が高い。IMFは一方で未だ危機を脱したわけではなく財政措置は必要とし、感染拡大の収束が見通せるまでは景気下支え策が不可欠としているが、際限なく公的債務残高を増やすことは世界経済にとり危険であり、難しい舵取りが必要になっている。
 1、際限ない公的債務の積み上げは国民への負担への転嫁となり懸念大
 問題は、こうした政府支出が税収から賄われている限り問題はないが、国・
公債などによる政府の借金により捻出される場合が問題となる。
 日本の場合、公的債務総額は既に1,114兆円を超え、国民総生産の2.4年分を超える膨大な借金を抱えている。更に2020年度予算では、コロナ禍対策で2度の補正予算を組み、それだけで約25兆円規模の国債を発行し、本予算を含め何と約180兆円にも及ぶ戦後最大の国債を発行し、世界の借金大国の座を不動のものとしている。
 世論調査では、財界や自・公与党支持層を中心として、これまでの経済政策の継続を希望する向きが強いようだが、それは国民総生産の2年半分を超える政府の借金で賄われており、目先の支持は得られるだろうが、いずれ国民が税や高インフレなどにより負担を強いられるもことになる。国民はそれを十分認識する必要があろう。
 2010年1月にギリシャで従来よりの放漫財政が表面化し、債務残高も国内総生産の113%に達していることが明るみに出るなど、経済危機に陥り、EUから緊縮財政が求められた。結局、一番困るのは国民だ。武漢発のコロナの感染拡大後、既にレバノンやアルゼンチンが債務不履行に陥るなど、世界各国で財政危機に陥り始めている。財政の規律、財政の健全化に留意する必要がある。

 2、IMFが語っていない膨大な信用増発による世界インフレの危険
 更に、IMFの報告書に今回書かれていないことがある。それは中央銀行等による信用の増発だ。アベノミクスでは、中央銀行による「異次元の金融緩和」が行われ、下がり始めていた円安が更に円安となり、輸出やインバウンドの外国人観光客などで関連産業が潤い、株価も上昇し、一定の経済効果があったと言えよう。金融緩和は2008年のリーマンショック後、継続して取られてきた政策で、アベノミクスで金融が更に緩和され、7年8ヶ月に亘り一本調子で金融緩和が維持されてきた。金利もマイナス金利となったままだ。更に1月以来のコロナ禍対策の一環で金融緩和が一層強化され、もはやタガが外れ、無制限に膨大な信用供給が行われている。株価はコロナ禍以前の水準を取り戻し、一部の機関投資家や株屋、大株主などにだぶだぶと金が溜まっている。他方、実体経済は年率マイナス30%前後が予想され、財政支出と金融緩和の恩恵を受けている企業を除き、ほとんどの企業が大幅な赤字予想となっている。航空、観光、外食産業などは減収にあえいでいる。信用が増発されても金の行き場がないので株やゴールド、骨董などに流れるのも分からないではない。
そんなことが長続きする訳もないし、一部の機関投資家や株屋、大株主などにだぶだぶと金がため込まれているのも問題視されそうだ。またハイパーインフレの危険性もあり、銀行預金を含む金融資産は紙くず同然になる恐れがある。国債なども紙くず同然になろう。

 3、財政規律、金融規律の回復が不可欠
 本来であれば、安倍自・公連立政権の間に財政・金融規律を回復し、財政の健全化と金融の正常化が図られるべきであったのであろう。自・公連立政権は国会で圧倒的な多数を保ち、権力を維持してきたので、それが出来たはずだ。一般家庭でも、将来の困難に備え、貯蓄をし、節約をする。それを行っていた人はコロナ禍もなんとかしのげる。国家レベルでは全国民の生活のためであるので、財政・金融規律を回復し、財政の健全化と金融の正常化は不可欠であったのだろう。
 もっとも、国民が選んだ政権が行った政策とも言えるのだが、果たして国民に政策の意図や副作用の危険性、国民に戻ってくる負担などについて公正に伝えられていたか疑問である。
 最近のマスコミの報道や論評などはどうも政権への忖度が強く、企業利益優先で短絡的で無気力に響き、マスコミ力が低下しているように映る。知識人と言われる国・公立の教授等も所詮教職に従事する公務員であるので自然に政府寄りであり、また専門家やコメンテーターなども仕事優先で世論迎合型になるのも仕方が無いのかもしれない。情報番組にお笑い系のコメンテーターが多くなっているが、視聴率稼ぎでしかないのであろう。だが1局や2局であればまだしも、NHKを含むほとんど全局でお笑い系が登場しているので、笑えない。民間研究機関に至っては、ほとんど全てが企業利益優先で、公正な研究機関としての役割を果たしているとは思えない。従って、多くの国民は一定方向の情報や分析、政策の選択肢しか見聞きすることはない状態になっているのではないか。
 それぞれの報道機関が特定政権や政党を支持、擁護する形で報道することは企業体である以上仕方ないことであるが、論調を国民に押しつけるのではなく、対立する意見や選択肢を提示して、国民に選ばせる姿勢が欲しいものだ。それがマスコミ力というものであろう。マスコミ力の低下は、民主主義の発展を妨げる。(2020.9.10.)
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マイナス金利はアベノミクス失敗の証し!ー再掲

2021-11-16 | Weblog
シリーズ平成の本音―マイナス金利はアベノミクス失敗の証し!ー再掲
2月16日、日銀はマイナス金利を導入した。マイナス金利については、政府も住宅ローンの金利低下などによる効果に期待を表明しており、短期的には一定の刺激策になる。しかし他方で、低迷している銀行・金融業を更に圧迫すると共に、国民は預金金利のゼロ化に加え、手数料と物価上昇を加味すると実質マイナス金利が拡大し、負担が増える上行き場を失った金は停滞する経済には還流せず、たんす預金や海外逃避として市場から消える可能性が更に強まるなど、中長期的にはマイナス効果が大きくなろう。住宅ローンの金利低下についても、借り換え需要は増えても、建設費・新規物件が高騰しているなかでの大口支出となるので効果はそれ程期待出来なさそうだ。
 しかしマイナス金利政策の最大の問題は、通貨供給の大幅緩和、2%のインフレ目標によるデフレからの脱却、賃金・物価の好循環というアベノミクスの失敗を意味することだ。賃金・物価の好循環が実現すれば、需要は上がり、景気回復と共に預金金利も上昇して行かなくてはならない。2013年1月から異次元の金融緩和、円安誘導が実施され3年強、輸出産業を中心とする景気の回復、賃金・物価の好循環が期待されると言われて来たが、マイナス金利政策は、自・公連立政権が自らアベノミクスではこのようなシナリオを実現出来なかったことを宣言しているに等しい。
アベノミクスでは、異次元の金融緩和による円安と放漫な財政支出いう2つの矢は放たれたが、第3の矢として期待された規制緩和などの成長戦略については見るべき成果は無かった。2015年9月の改造内閣で表明された‘GDP600兆円達成’などの‘新3本の矢’も‘矢’では無く、目標としての‘的’でしかないと言われている。その上、一億総活躍社会を目指すとして補正予算で低所得老齢者に3万円給付(総額3,500億円内外、補正予算の約1割)を打ち出す一方、多数の待機児童問題を放置し、働く女性の活躍の機会を奪うなど、的を得ていない選挙目当ての政策に終始している。政権側は、中国など世界経済環境の厳しさを上げているが、アベノミクスとはその程度のものだったと言いたいのだろうか。
更に、自・公連立政権によって法律で定められた2017年4月からの10%への消費税再増税について延期が検討されている。もし消費税再増税が延期されるようなことになれば、自・公連立政権の読みの甘さ以上に、アベノミクスの失敗を自らが認めることを意味する。
個人消費の低迷は、8%への消費税のためではない。3%の増税分は、3~5%内外のポイント還元や割引で相殺されており基本的な影響は少ない。国民の消費節約はもっと根深く、インフレ容認による生活用品の実質的便乗的な値上げと年金の目減り、消費増税・復興税・マイナス金利などの負担増を含む家計所得の実質減、将来不安であろう。政府のインフレ容認により飲食料他の生活用品などは、価格が軒並み2~3割内外高騰しており、消費増税率を遥かに上回る。価格が据え置かれているように見える商品も、ボトルやサイズが縮小し、実質的な値上げをしている。好例はバターで、2014年10、11月頃より高騰している上、棚から商品が消えている。酪農など農業失政の一例と言えよう。
(2016.4.9.)(All Rights Reserved.)
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2021年度予算案、踊る過去最大と膨大な借金!(再掲)

2021-11-16 | Weblog
シリーズ本音トークー2021年度予算案、踊る過去最大と膨大な借金!(再掲)
 政府は、2020年12月21日、コロナ罹患者が「過去最多」を塗り替えている中で、2021年度政府予算案を決定した。一般会計の総額が、第3次補正予算を含めた15か月で、106.6兆円となり「過去最大」となり、どのメデイアも「過去最大」を強調している。景気浮揚を図りたい自・公連立政権としては狙い通りと言ったところだろう。
 しかし何と財源の40.9%が赤字国債を含む政府の借金だ。財源となる税収はもともと国民の税金だが、政府の借金もいずれ国民が負担しなくてはならないので、「過去最大」などと国民をぬか喜びさせるのではなく、40%を超える借金をせざるを得ないことを国民にまず詫びるべきであろう。コロナ対策は誰の責任でもなく、国民1人1人が自らの健康を守る努力をしなくてはならないし、政府のコロナ対策は不可欠だが、アベノミクスの不始末と財政健全化の先延ばしが影を落としている。
 2022政府政府予算案でも30兆円超の国債発行により税収を補填するようだが、国債は政府の借金、いずれ国民が税金として支払われなくてはならない。目先にニンジンだが、国民への借金でニンジンを勝っているに過ぎない。
 自・公連立政権は、1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を2025年度に先送っていたが、更に27年度に先送りした。これは安倍政権では目標を掲げながら事実上断念したことを意味する。選挙になると予算の大盤振る舞いをし、財政の健全化は何ら達成されないどころか、安定にあぐらをかき、誠意ある努力の跡も見られない。アベノミクスでは、大規模な財政出動と金融緩和を継続し、「いざなぎ景気」だの何のと成果を強調していたが、それならばその内に少しでも財政健全化、公的債務の削減、金利の引き上げなどに努力すべきであった。それさえも行わず、財政再建目標を先延ばしした。もっとも「いざなぎ景気」とは奇弁で、実際は1%台程度の低成長をやっと維持できていたに過ぎない。それでも財政健全化の目標を掲げた以上、少しでも努力すべきだ。
 それを継いだ現政権も、2021年10月の衆議院議員の任期切れ前に総選挙を行わざるを得ないので、補正予算を含む大盤振る舞いを、借金を重ねてでも実施しようとしているに過ぎない。この点では、2013年より務めている財務相の責任は非常に重いと言えよう。
 コロナ対策においては、既に2回の補正予算で11.5兆円もの予備費を確保し、国会の審議も、承認も無く任意に使っている。借金して勝手に使っており、そのツケは国民への税金となる。7月20日に唐突にGo toトラベルを強行したのも、10月前後での解散、総選挙を念頭に置いた観光・旅行業者支援であり、それが首相交代で頓挫すると、11月25日に拡大しつつあったコロナ拡大を抑制するため「3週間の勝負の期間」として国民の自粛を要請した。しかしGo toトラベルについては65歳以上の抑制に限定し、その他を制限せず容認したのも、2021年年初の解散、総選挙を念頭に置いた観光・旅行業者支援が最大の関心であったと見られている。しかし「3週間の勝負の期間」は、65歳以下は大丈夫との誤ったメッセージを若い世代に与える結果となり、コロナ禍は毎週のように「過去最多」を重ね、大失敗に終わった。借金をして使った金は一部の業者には恵みの支援となったことは事実だが、その結果は「過去最多」の感染拡大で、1月11日まで東京を含むGo toキャンペーンの中止となり、逆に年末年始のかき入れ時を前に関係業者に追加的な負担と不安を与えている。
 そこで今度は「過去最大」の2021年度予算案を打ち出さざる得なくなったが、これまで財政健全化努力を怠っていたため、手元に資金はないので、40%以上を借金として見せかけの景気対策やコロナ対策を組んでいる。しかしそれも、借金で水ぶくれした景気対策である上、3月に予算案が衆議院を通過した後の解散、総選挙を念頭に置いたものであろう。それもこれも選挙のための見せかけの大盤振る舞いと映る。はっきり言って、景気対策やコロナ対策も本当に困っている国民には届いていないようだ。
 国民は何時までこんなことを容認しているのだろうか。(2020.12.23. 2021.8.29.一部補足)
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2021年流行語大賞候補

2021-11-16 | Weblog
シリーズ本音トークー2021年流行語大賞候補
<はやり言葉>            <関係する人や事柄>
変異株                増資
億り人                地獄も株も金次第
うっせえわ              子供グループ
他山の石               自分がまいた種
女性は話が長い            オリ・パラ組織委(元)会長
アスリート・ファースト        命セカンド
まん防                 ヤン坊まん防のコロナ予報 
“3A”(トリプルA)          某保守党3悪人(=トラブルA)              
バブル方式              バブル外は感染爆発でも知らぬ顔
YOASOBI              若気の至り
「自由で開かれたインド太平洋」推進議連 不自由で閉ざされた派閥グループ
自宅療養放置死            自宅療養推進連盟
ペット飼育放棄            仕事を失った飼い主
卒婚                 留年組の悲哀
家族の絆               キレッキレの華族
「心を大切に守っていける社会」    心ない社会を生きる決意
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