シリーズ平成の本音―加齢なるお家騒動、大塚家具
高級家具で有名な大塚家具において、創業家の親子が経営方針や経営権を巡って対立しており、親子同志の話し合いで決着がつかず、3月27日の株主総会での決着となった。
対立は、これまでの会員制的な高級家具中心の販売か気軽に入れる販売スタイルにするかのようであるが、現会長の大塚勝久氏は従来の会員制的な販売スタイルの踏襲を主張している。長女の大塚久美子社長は、気軽に入れる販売スタイルにすることが業績回復につながるとしている。
大塚会長は、2月下旬の記者会見で従来の経営方針の踏襲を主張しつつ、“娘(社長)はクーデターであり、社員はテロだ”と述べ、“悪い子供をつくってしまった”などと述べた。
大塚家具は、今や株式上場企業であり、家族だけで経営する大塚商店ではない。社長が娘であろうと、公の記者会見で親子関係を前面に出して発言するのは、‘大塚商店’の域を脱していないことを示している。
“娘(社長)はクーデター”と言っても、4人の子供のうち、父親の会長についているのは長男だけで、長女の社長には次女と次男がついており、よい子は1人だけで、わるい子が3人いることになり、親としては子供の育て方を完全に間違ったことを認めたことになるので、親の責任は明らかだ。
また“社員はテロ”とまで言ってしまえば、社員の信頼を取りもどすことは難しいであろう。
古くからの諺に、‘老いては子に従え’ということがあり、いつの時代も時代の変化に伴う親子の確執があり、長い間の生活の知恵から、そのような時は‘子に従う’ことが時代に合った対立を避ける解決策となるという教えなのであろう。
もっとも、超長寿化の時代であり、今日では70代前半の親でも、‘老いた’とは感じておらず、現役気分であるのかもしれない。大企業でも、社長、会長経験者が名誉会長や相談役、顧問などとして長い間会社に留まっている。子供も社会もそのことを頭に置いて、いたずらに‘老い’を労働市場や社会から排除しないよう配慮して対応を考えなくてはならない時代に入ったということなのだろう。
また最近の少年、少女による殺人事件や年老いた親の殺害事件などを見ると、親の子の育て方、そして子の親のケアーの仕方などが問題になって来ているのかもしれない。
加齢なるお家騒動ではある。両者にとって最善の解決策を見付けて欲しいものだ。(2015.2.28.)(All Rights Reserved.)
高級家具で有名な大塚家具において、創業家の親子が経営方針や経営権を巡って対立しており、親子同志の話し合いで決着がつかず、3月27日の株主総会での決着となった。
対立は、これまでの会員制的な高級家具中心の販売か気軽に入れる販売スタイルにするかのようであるが、現会長の大塚勝久氏は従来の会員制的な販売スタイルの踏襲を主張している。長女の大塚久美子社長は、気軽に入れる販売スタイルにすることが業績回復につながるとしている。
大塚会長は、2月下旬の記者会見で従来の経営方針の踏襲を主張しつつ、“娘(社長)はクーデターであり、社員はテロだ”と述べ、“悪い子供をつくってしまった”などと述べた。
大塚家具は、今や株式上場企業であり、家族だけで経営する大塚商店ではない。社長が娘であろうと、公の記者会見で親子関係を前面に出して発言するのは、‘大塚商店’の域を脱していないことを示している。
“娘(社長)はクーデター”と言っても、4人の子供のうち、父親の会長についているのは長男だけで、長女の社長には次女と次男がついており、よい子は1人だけで、わるい子が3人いることになり、親としては子供の育て方を完全に間違ったことを認めたことになるので、親の責任は明らかだ。
また“社員はテロ”とまで言ってしまえば、社員の信頼を取りもどすことは難しいであろう。
古くからの諺に、‘老いては子に従え’ということがあり、いつの時代も時代の変化に伴う親子の確執があり、長い間の生活の知恵から、そのような時は‘子に従う’ことが時代に合った対立を避ける解決策となるという教えなのであろう。
もっとも、超長寿化の時代であり、今日では70代前半の親でも、‘老いた’とは感じておらず、現役気分であるのかもしれない。大企業でも、社長、会長経験者が名誉会長や相談役、顧問などとして長い間会社に留まっている。子供も社会もそのことを頭に置いて、いたずらに‘老い’を労働市場や社会から排除しないよう配慮して対応を考えなくてはならない時代に入ったということなのだろう。
また最近の少年、少女による殺人事件や年老いた親の殺害事件などを見ると、親の子の育て方、そして子の親のケアーの仕方などが問題になって来ているのかもしれない。
加齢なるお家騒動ではある。両者にとって最善の解決策を見付けて欲しいものだ。(2015.2.28.)(All Rights Reserved.)
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