プチコミ情報局

生活に直結した新鮮で興味ある情報を発信します。
皆様からも面白く参考になる情報(正しい情報)をお寄せ下さい。

森友学園公文書改ざん問題、新証拠で再審査か!

2020-03-31 | Weblog
シリーズ本音トークー森友学園公文書改ざん問題、新証拠で再審査か!
 国有土地を常識外の低価格で売却しようとしていた森友学園問題で、公文書の改ざんを実際に行い、自殺した近畿財務局の職員(当時国有財産管理官)の「手記」が同職員妻により公開され、生々しい手記の内容と共に週刊誌が報じた。
遺族側は、改ざんを指示したとされる佐川理財局長(当時)と国(財務省)に対し民事訴訟を起している。民事訴訟に際し、同手記の公開に踏み切ったと思われる。
1、「新証拠」となる改ざん指示を受け自殺した職員の「手記」
同手記によると、森友学園側への超低価格での国有地売却に安倍首相夫人の影響が国会で問題になり、首相がそれを強く否定したことから、超低価格での国有地売却の経緯を記した公文書(本部財務省理財局への超低価格での売却に繋がる報告、申請書類などと思われる)を改ざんすることになった模様であるが、その指示は「すべて、佐川理財局長(当時)の指示」と明記され、また直属の上司である「近畿財務局長に報告したと承知」とも記されていると報じられている。近畿財務局への具体的な指示は本部理財局よりなされたものであろうが、指示は、「資料は最小限にする」、「できるだけ資料は示さない」など詳細で、関連文書の改ざんは佐川理財局長(当時)の指示により組織的に行われたとみられる。
 ‘死人に口なし’とは言われるが、上層部より指示を受け、既に決済された公文書を改ざんした職員が残した「手記」であれば、この事案の「新たな証拠」と言える。
森友学園問題で、不当に安い価格での国有地売却により国に損を掛けた背任の疑いや公文書改ざん、関係文書・資料の保存期限内廃棄等が疑われたが、当時この事件を担当した大阪地検特捜部の女性特捜部長が佐川元理財局長を不起訴としたが、その後間もなく函館地検に転勤となり、昨年末に大阪地検の次席検事に栄転しているようだ。本件は、検察審査会での再審要請についても不起訴とされている。
 改ざんした職員が残した「手記」という新たな証拠が明るみに出た今日、捜査のやり直しが検討されなくてはならない。

 2、財務省の再調査は不可避か!
 この「手記」に関し問われ麻生財務相は、2018年6月に財務省の調査は公表されており、「手記と調査報告書の内容に大きな乖離があると考えていない」と述べ、再調査は今考えていない旨明らかにしている。安倍首相も再調査は必要ないとしている。
 しかし「手記と(財務省)調査報告書の内容に大きな乖離がない」とすると、財務大臣は佐川元理財局長の指示で公文書を改ざんし、多量の関係文書を廃棄させていたことを知っていたことになり、事態は深刻だ。いずれにしても「手記」
が、佐川元理財局長の指示であったこと、及び、関連公文書を改ざんし、本来の文書類が廃棄されていることが明らかになった以上、再調査は不可避のように思われる。

3、公文書の廃棄、改ざんの前例としてはならない森友学園事件
この森友学園事件で公文書の保存期限内廃棄、国会や検察はもとより、マスメデイアやコメンテーター等が改ざんを見過ごしてきたことが、その後の防衛日報の隠蔽、加計学園問題など、更には「桜を見る会」での招待者リストの廃棄、データの破壊等を招いているのではないだろうか。
それをどこかで止めないと、善意の公務員が不正を強いられ、不幸の連鎖が起こることになると共に、公平、公正であるべき正義は守られず、国家機構や民主主義体制自体が劣化する恐れがある。(2020.3.25.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型コロナウイルス肺炎、緊急事態宣言は現行法で可能!!

2020-03-31 | Weblog
シリーズ本音トークー 新型コロナウイルス肺炎、緊急事態宣言は現行法で可能!!
 新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)への対応を巡って、今後もし事態が更に悪化し政府により「緊急事態宣言」を発し、強制力のある措置を執りうるかが問題となっている。
 首相側は、現行法の「新型インフルエンザ等対策特別措置法」では宣言できないとし、野党側は現行法でも必要があれば「緊急事態宣言」を発することが出来るとしている。3月4日、首相は党幹事長及び公明党代表と共に野党各党に新型コロナウイルス肺炎にも適用できるよう法改正を要請した。
 1、「緊急事態宣言」は新型コロナウイルス肺炎にも適用可能
現行法の「新型インフルエンザ等対策特別措置法」において、『緊急事態宣言等』について32条で要旨次のように規定している。
『政府対策本部長は、新型インフルエンザ等が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態が発生したと認めるときは、新型インフルエンザ等緊急事態が発生した旨所定事項と共に公示し、国会に報告するものとする。』
従って『新型インフルエンザ等』が発生した場合には『緊急事態宣言』を発することが出来る。
そして『新型インフルエンザ等』の定義(同法1条1項)については、『感染症法・・に規定する新型インフルエンザ等感感染症及び新感染症』としている。その上で具体的に病名を列挙しているが、『新感染症』については、『人から人に伝染すると認められる疾病であって、既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう』(感染症法6条9項)と規定しているので、今回の新型コロナウイルス肺炎にもどんぴしゃで適用出来る。
従って今回敢えて法改正を行う必要も無く、そのために無用な時間と多大な労力を費やすべきではない。

2、緊急な対応を優先すべき時に、何故法改正に固執するのか??
法改正しなくても、必要があれば現行法に基づく「緊急事態宣言」を含め対応が可能なのに、首相側が法改正にこだわる具体的な理由を聞きたいものであるが、次のような事情が考えられる。
(1)対応が後手後手に回っているとの批判を、法律の不備に転化し、また、もし法改正に野党が反対すれば、対応の遅れを野党に転嫁できると考えているのか。しかし野党は、現行法で必要があれば「緊急事態宣言」出来るとしているので、説明がつかない。
(2)マスクの生産・供給や検査の拡大迅速化などになお時間を要するので、国民の関心や批判をそらすため。しかし国民は、これらの対応の遅れについては日常生活を直撃するので、法改正よりも、具体的な措置の迅速化を優先するであろう。
(3)国会での「桜を見る会」や検事長の定年延長問題などの追及を封じる。これは十分にあり得る。野党が法改正に反対すれば、対応の遅れを野党に転嫁できる上、より強力且つ強制的な措置を盛り込むことが出来るので、一旦「緊急事態宣言」が発せられれば、国会審議なども制限等することも可能となろう。
(4)首相の最大の関心事は、安全保障、防衛活動において、「緊急事態宣言」を発することが出来るようにすることであるので、まず目先の新型コロナウイルス問題で緊急事態での「緊急事態宣言」の必要性を強調し、安全保障、防衛活動につなげる。
 いずれにしても、「緊急事態宣言」は国民生活や自由な行動に広範な影響を与え得るので、どのような事態に宣言できるかに留意する必要があろう。(2020.3.5.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!

2020-03-29 | Weblog
 シリーズ本音トークーコロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!
 中国武漢で広がった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、世界に広がり、世界保健機関(WHO)は、3月11日、世界的伝染病(パンデミック)と宣言した。米国やイタリアはじめ多くの国が、渡航制限や大規模なイベントの自粛を求めると共に、「非常事態宣言」を発するなど、広範囲に亘る移動や活動の制限を行い防疫に努める一方で、米国は経済停滞への対応として3月3日の0.5%の緊急利下げに貸出金利を更に1%引き下げ、更に2.2兆ドル規模の経済対策を打ち出すなど、経済停滞への措置を執り、コロナウイルス大不況回避に向けての対応をとり始めている。
 この中で、3月16日、先進主要7カ国首脳によるテレビ会議が開催され、新型コロナウイルスに一致、協力して立ち向かうと共に、経済的影響を回避するため、各国が「あらゆる政策手段をとって対応する」ことが合意された。
 しかし日本政府、日銀に政策手段として何が残されているのか。
 1、 経済・社会困難への備えを怠った自・公政権
「あらゆる政策手段をとる」と言っても、日本政府はGDPの2年分相当の
1,100兆円以上の膨大な公的債務を抱えている上、2009年以来10年以上実質0金利が続いており、現在ではマイナス金利となっているので、政策手段が限られている。
安倍自・公政権は2013年の政権発足後、財政赤字が積み増され1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとしていたが、これを27年度に先送りした。これは安倍政権では事実上断念したことを意味する。財政健全化どころか、選挙になると地域振興券や商品券をばらまくなど、予算の大盤振る舞いをし、公的債務が更に膨れ上がっている。
 EUも赤字公債の発行による経済対策を検討中であるが、日本とはおよそ規模が違う。EUにおいては、原則として一般政府財政赤字をGDPの3%以内、一般政府債務残高をGDPの60%以内に維持するとの財政規律を維持してきており、コロナウイルス大不況回避のため、それを緩和する方向で見直している。日本の公的債務は、既にGDPの200%内外となっている。借金漬けの状態だ。
 また金融政策においては、2013年より「異次元の金融緩和策」を継続しており、既に金自体は多量に出回っている上、10年以上続いていた実質ゼロ金利はマイナス金利となっているので、信用供給面でも金利面でも手が縛られている状況だ。マイナス金利を更に下げれば、市中銀行の経営を更に圧迫すると共に、預金者は他のウエッブ金融手段などに向かうだろう。残された手段は、「異次元の金融緩和策」で市場に信用がだぶだぶついているのに、更に信用を供給し続けることしかない。消費、生産活動双方が停滞し、民間投資も手控えられる状況で、市場にだぶだぶと信用を供給しても、株式市場は空元気を保てるかも知れないが、実体経済は動かない。
 自・公政権が発足して7年、財政・金融政策全般が豊満な拡張路線でマンネリ化し、財政、金融の健全化を段階的に行わず、経済困難に陥った時の準備を怠っていたと言えよう。

 2、赤字国債増発で大盤振る舞いは後生世代への負担のつけ回し!
 政権与党は、国民に現金給付をするとか、商品券を給付するとか言っているが、当面赤字国債による借金で国民に金をばらまき、一時的、限定的な消費効果を期待しているようだ。現金や商品券を頂けるなら多くの人は積極的には反対しないだろうが、所詮それは政府の借金であり、そのつけは徴税という形で後生世代に回される。「政府の金」などはない。全て国民の税金なので、現金や金券を配られても政府に感謝する必要は無い。
 いずれ国民への徴税となり、国民の負担になる政府に託された貴重な資金であるので、その使途は、的を絞って行われるべきであり、可能な限り厳正、公正に、予想される被害に焦点を当てて決められるべきであろう。ばらまきは、選挙目当ての官製利益誘導に近く、適正でない。
 コロナウイルス禍への最大の重点は、検査体制の迅速な拡充と新薬やワクチン開発を含む医療体制の整備であろう。検査をした上で、治療方法や病院を振り分けるべきであろう。検査をしないで、症状のない保菌者を放置すれば感染は止まらない。
 経済的な支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるものを中心として、対象、焦点を絞ることが望まれる。(2020.3.29.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!

2020-03-29 | Weblog
 シリーズ本音トークーコロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!
 中国武漢で広がった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、世界に広がり、世界保健機関(WHO)は、3月11日、世界的伝染病(パンデミック)と宣言した。米国やイタリアはじめ多くの国が、渡航制限や大規模なイベントの自粛を求めると共に、「非常事態宣言」を発するなど、広範囲に亘る移動や活動の制限を行い防疫に努める一方で、米国は経済停滞への対応として3月3日の0.5%の緊急利下げに貸出金利を更に1%引き下げ、更に2.2兆ドル規模の経済対策を打ち出すなど、経済停滞への措置を執り、コロナウイルス大不況回避に向けての対応をとり始めている。
 この中で、3月16日、先進主要7カ国首脳によるテレビ会議が開催され、新型コロナウイルスに一致、協力して立ち向かうと共に、経済的影響を回避するため、各国が「あらゆる政策手段をとって対応する」ことが合意された。
 しかし日本政府、日銀に政策手段として何が残されているのか。
 1、 経済・社会困難への備えを怠った自・公政権
「あらゆる政策手段をとる」と言っても、日本政府はGDPの2年分相当の
1,100兆円以上の膨大な公的債務を抱えている上、2009年以来10年以上実質0金利が続いており、現在ではマイナス金利となっているので、政策手段が限られている。
安倍自・公政権は2013年の政権発足後、財政赤字が積み増され1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとしていたが、これを27年度に先送りした。これは安倍政権では事実上断念したことを意味する。財政健全化どころか、選挙になると地域振興券や商品券をばらまくなど、予算の大盤振る舞いをし、公的債務が更に膨れ上がっている。
 EUも赤字公債の発行による経済対策を検討中であるが、日本とはおよそ規模が違う。EUにおいては、原則として一般政府財政赤字をGDPの3%以内、一般政府債務残高をGDPの60%以内に維持するとの財政規律を維持してきており、コロナウイルス大不況回避のため、それを緩和する方向で見直している。日本の公的債務は、既にGDPの200%内外となっている。借金漬けの状態だ。
 また金融政策においては、2013年より「異次元の金融緩和策」を継続しており、既に金自体は多量に出回っている上、10年以上続いていた実質ゼロ金利はマイナス金利となっているので、信用供給面でも金利面でも手が縛られている状況だ。マイナス金利を更に下げれば、市中銀行の経営を更に圧迫すると共に、預金者は他のウエッブ金融手段などに向かうだろう。残された手段は、「異次元の金融緩和策」で市場に信用がだぶだぶついているのに、更に信用を供給し続けることしかない。消費、生産活動双方が停滞し、民間投資も手控えられる状況で、市場にだぶだぶと信用を供給しても、株式市場は空元気を保てるかも知れないが、実体経済は動かない。
 自・公政権が発足して7年、財政・金融政策全般が豊満な拡張路線でマンネリ化し、財政、金融の健全化を段階的に行わず、経済困難に陥った時の準備を怠っていたと言えよう。

 2、赤字国債増発で大盤振る舞いは後生世代への負担のつけ回し!
 政権与党は、国民に現金給付をするとか、商品券を給付するとか言っているが、当面赤字国債による借金で国民に金をばらまき、一時的、限定的な消費効果を期待しているようだ。現金や商品券を頂けるなら多くの人は積極的には反対しないだろうが、所詮それは政府の借金であり、そのつけは徴税という形で後生世代に回される。「政府の金」などはない。全て国民の税金なので、現金や金券を配られても政府に感謝する必要は無い。
 いずれ国民への徴税となり、国民の負担になる政府に託された貴重な資金であるので、その使途は、的を絞って行われるべきであり、可能な限り厳正、公正に、予想される被害に焦点を当てて決められるべきであろう。ばらまきは、選挙目当ての官製利益誘導に近く、適正でない。
 コロナウイルス禍への最大の重点は、検査体制の迅速な拡充と新薬やワクチン開発を含む医療体制の整備であろう。検査をした上で、治療方法や病院を振り分けるべきであろう。検査をしないで、症状のない保菌者を放置すれば感染は止まらない。
 経済的な支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるものを中心として、対象、焦点を絞ることが望まれる。(2020.3.29.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!

2020-03-29 | Weblog
 シリーズ本音トークーコロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!
 中国武漢で広がった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、世界に広がり、世界保健機関(WHO)は、3月11日、世界的伝染病(パンデミック)と宣言した。米国やイタリアはじめ多くの国が、渡航制限や大規模なイベントの自粛を求めると共に、「非常事態宣言」を発するなど、広範囲に亘る移動や活動の制限を行い防疫に努める一方で、米国は経済停滞への対応として3月3日の0.5%の緊急利下げに貸出金利を更に1%引き下げ、更に2.2兆ドル規模の経済対策を打ち出すなど、経済停滞への措置を執り、コロナウイルス大不況回避に向けての対応をとり始めている。
 この中で、3月16日、先進主要7カ国首脳によるテレビ会議が開催され、新型コロナウイルスに一致、協力して立ち向かうと共に、経済的影響を回避するため、各国が「あらゆる政策手段をとって対応する」ことが合意された。
 しかし日本政府、日銀に政策手段として何が残されているのか。
 1、 経済・社会困難への備えを怠った自・公政権
「あらゆる政策手段をとる」と言っても、日本政府はGDPの2年分相当の
1,100兆円以上の膨大な公的債務を抱えている上、2009年以来10年以上実質0金利が続いており、現在ではマイナス金利となっているので、政策手段が限られている。
安倍自・公政権は2013年の政権発足後、財政赤字が積み増され1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとしていたが、これを27年度に先送りした。これは安倍政権では事実上断念したことを意味する。財政健全化どころか、選挙になると地域振興券や商品券をばらまくなど、予算の大盤振る舞いをし、公的債務が更に膨れ上がっている。
 EUも赤字公債の発行による経済対策を検討中であるが、日本とはおよそ規模が違う。EUにおいては、原則として一般政府財政赤字をGDPの3%以内、一般政府債務残高をGDPの60%以内に維持するとの財政規律を維持してきており、コロナウイルス大不況回避のため、それを緩和する方向で見直している。日本の公的債務は、既にGDPの200%内外となっている。借金漬けの状態だ。
 また金融政策においては、2013年より「異次元の金融緩和策」を継続しており、既に金自体は多量に出回っている上、10年以上続いていた実質ゼロ金利はマイナス金利となっているので、信用供給面でも金利面でも手が縛られている状況だ。マイナス金利を更に下げれば、市中銀行の経営を更に圧迫すると共に、預金者は他のウエッブ金融手段などに向かうだろう。残された手段は、「異次元の金融緩和策」で市場に信用がだぶだぶついているのに、更に信用を供給し続けることしかない。消費、生産活動双方が停滞し、民間投資も手控えられる状況で、市場にだぶだぶと信用を供給しても、株式市場は空元気を保てるかも知れないが、実体経済は動かない。
 自・公政権が発足して7年、財政・金融政策全般が豊満な拡張路線でマンネリ化し、財政、金融の健全化を段階的に行わず、経済困難に陥った時の準備を怠っていたと言えよう。

 2、赤字国債増発で大盤振る舞いは後生世代への負担のつけ回し!
 政権与党は、国民に現金給付をするとか、商品券を給付するとか言っているが、当面赤字国債による借金で国民に金をばらまき、一時的、限定的な消費効果を期待しているようだ。現金や商品券を頂けるなら多くの人は積極的には反対しないだろうが、所詮それは政府の借金であり、そのつけは徴税という形で後生世代に回される。「政府の金」などはない。全て国民の税金なので、現金や金券を配られても政府に感謝する必要は無い。
 いずれ国民への徴税となり、国民の負担になる政府に託された貴重な資金であるので、その使途は、的を絞って行われるべきであり、可能な限り厳正、公正に、予想される被害に焦点を当てて決められるべきであろう。ばらまきは、選挙目当ての官製利益誘導に近く、適正でない。
 コロナウイルス禍への最大の重点は、検査体制の迅速な拡充と新薬やワクチン開発を含む医療体制の整備であろう。検査をした上で、治療方法や病院を振り分けるべきであろう。検査をしないで、症状のない保菌者を放置すれば感染は止まらない。
 経済的な支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるものを中心として、対象、焦点を絞ることが望まれる。(2020.3.29.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!

2020-03-29 | Weblog
 シリーズ本音トークーコロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!
 中国武漢で広がった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、世界に広がり、世界保健機関(WHO)は、3月11日、世界的伝染病(パンデミック)と宣言した。米国やイタリアはじめ多くの国が、渡航制限や大規模なイベントの自粛を求めると共に、「非常事態宣言」を発するなど、広範囲に亘る移動や活動の制限を行い防疫に努める一方で、米国は経済停滞への対応として3月3日の0.5%の緊急利下げに貸出金利を更に1%引き下げ、更に2.2兆ドル規模の経済対策を打ち出すなど、経済停滞への措置を執り、コロナウイルス大不況回避に向けての対応をとり始めている。
 この中で、3月16日、先進主要7カ国首脳によるテレビ会議が開催され、新型コロナウイルスに一致、協力して立ち向かうと共に、経済的影響を回避するため、各国が「あらゆる政策手段をとって対応する」ことが合意された。
 しかし日本政府、日銀に政策手段として何が残されているのか。
 1、 経済・社会困難への備えを怠った自・公政権
「あらゆる政策手段をとる」と言っても、日本政府はGDPの2年分相当の
1,100兆円以上の膨大な公的債務を抱えている上、2009年以来10年以上実質0金利が続いており、現在ではマイナス金利となっているので、政策手段が限られている。
安倍自・公政権は2013年の政権発足後、財政赤字が積み増され1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとしていたが、これを27年度に先送りした。これは安倍政権では事実上断念したことを意味する。財政健全化どころか、選挙になると地域振興券や商品券をばらまくなど、予算の大盤振る舞いをし、公的債務が更に膨れ上がっている。
 EUも赤字公債の発行による経済対策を検討中であるが、日本とはおよそ規模が違う。EUにおいては、原則として一般政府財政赤字をGDPの3%以内、一般政府債務残高をGDPの60%以内に維持するとの財政規律を維持してきており、コロナウイルス大不況回避のため、それを緩和する方向で見直している。日本の公的債務は、既にGDPの200%内外となっている。借金漬けの状態だ。
 また金融政策においては、2013年より「異次元の金融緩和策」を継続しており、既に金自体は多量に出回っている上、10年以上続いていた実質ゼロ金利はマイナス金利となっているので、信用供給面でも金利面でも手が縛られている状況だ。マイナス金利を更に下げれば、市中銀行の経営を更に圧迫すると共に、預金者は他のウエッブ金融手段などに向かうだろう。残された手段は、「異次元の金融緩和策」で市場に信用がだぶだぶついているのに、更に信用を供給し続けることしかない。消費、生産活動双方が停滞し、民間投資も手控えられる状況で、市場にだぶだぶと信用を供給しても、株式市場は空元気を保てるかも知れないが、実体経済は動かない。
 自・公政権が発足して7年、財政・金融政策全般が豊満な拡張路線でマンネリ化し、財政、金融の健全化を段階的に行わず、経済困難に陥った時の準備を怠っていたと言えよう。

 2、赤字国債増発で大盤振る舞いは後生世代への負担のつけ回し!
 政権与党は、国民に現金給付をするとか、商品券を給付するとか言っているが、当面赤字国債による借金で国民に金をばらまき、一時的、限定的な消費効果を期待しているようだ。現金や商品券を頂けるなら多くの人は積極的には反対しないだろうが、所詮それは政府の借金であり、そのつけは徴税という形で後生世代に回される。「政府の金」などはない。全て国民の税金なので、現金や金券を配られても政府に感謝する必要は無い。
 いずれ国民への徴税となり、国民の負担になる政府に託された貴重な資金であるので、その使途は、的を絞って行われるべきであり、可能な限り厳正、公正に、予想される被害に焦点を当てて決められるべきであろう。ばらまきは、選挙目当ての官製利益誘導に近く、適正でない。
 コロナウイルス禍への最大の重点は、検査体制の迅速な拡充と新薬やワクチン開発を含む医療体制の整備であろう。検査をした上で、治療方法や病院を振り分けるべきであろう。検査をしないで、症状のない保菌者を放置すれば感染は止まらない。
 経済的な支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるものを中心として、対象、焦点を絞ることが望まれる。(2020.3.29.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!

2020-03-29 | Weblog
 シリーズ本音トークーコロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!
 中国武漢で広がった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、世界に広がり、世界保健機関(WHO)は、3月11日、世界的伝染病(パンデミック)と宣言した。米国やイタリアはじめ多くの国が、渡航制限や大規模なイベントの自粛を求めると共に、「非常事態宣言」を発するなど、広範囲に亘る移動や活動の制限を行い防疫に努める一方で、米国は経済停滞への対応として3月3日の0.5%の緊急利下げに貸出金利を更に1%引き下げ、更に2.2兆ドル規模の経済対策を打ち出すなど、経済停滞への措置を執り、コロナウイルス大不況回避に向けての対応をとり始めている。
 この中で、3月16日、先進主要7カ国首脳によるテレビ会議が開催され、新型コロナウイルスに一致、協力して立ち向かうと共に、経済的影響を回避するため、各国が「あらゆる政策手段をとって対応する」ことが合意された。
 しかし日本政府、日銀に政策手段として何が残されているのか。
 1、 経済・社会困難への備えを怠った自・公政権
「あらゆる政策手段をとる」と言っても、日本政府はGDPの2年分相当の
1,100兆円以上の膨大な公的債務を抱えている上、2009年以来10年以上実質0金利が続いており、現在ではマイナス金利となっているので、政策手段が限られている。
安倍自・公政権は2013年の政権発足後、財政赤字が積み増され1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとしていたが、これを27年度に先送りした。これは安倍政権では事実上断念したことを意味する。財政健全化どころか、選挙になると地域振興券や商品券をばらまくなど、予算の大盤振る舞いをし、公的債務が更に膨れ上がっている。
 EUも赤字公債の発行による経済対策を検討中であるが、日本とはおよそ規模が違う。EUにおいては、原則として一般政府財政赤字をGDPの3%以内、一般政府債務残高をGDPの60%以内に維持するとの財政規律を維持してきており、コロナウイルス大不況回避のため、それを緩和する方向で見直している。日本の公的債務は、既にGDPの200%内外となっている。借金漬けの状態だ。
 また金融政策においては、2013年より「異次元の金融緩和策」を継続しており、既に金自体は多量に出回っている上、10年以上続いていた実質ゼロ金利はマイナス金利となっているので、信用供給面でも金利面でも手が縛られている状況だ。マイナス金利を更に下げれば、市中銀行の経営を更に圧迫すると共に、預金者は他のウエッブ金融手段などに向かうだろう。残された手段は、「異次元の金融緩和策」で市場に信用がだぶだぶついているのに、更に信用を供給し続けることしかない。消費、生産活動双方が停滞し、民間投資も手控えられる状況で、市場にだぶだぶと信用を供給しても、株式市場は空元気を保てるかも知れないが、実体経済は動かない。
 自・公政権が発足して7年、財政・金融政策全般が豊満な拡張路線でマンネリ化し、財政、金融の健全化を段階的に行わず、経済困難に陥った時の準備を怠っていたと言えよう。

 2、赤字国債増発で大盤振る舞いは後生世代への負担のつけ回し!
 政権与党は、国民に現金給付をするとか、商品券を給付するとか言っているが、当面赤字国債による借金で国民に金をばらまき、一時的、限定的な消費効果を期待しているようだ。現金や商品券を頂けるなら多くの人は積極的には反対しないだろうが、所詮それは政府の借金であり、そのつけは徴税という形で後生世代に回される。「政府の金」などはない。全て国民の税金なので、現金や金券を配られても政府に感謝する必要は無い。
 いずれ国民への徴税となり、国民の負担になる政府に託された貴重な資金であるので、その使途は、的を絞って行われるべきであり、可能な限り厳正、公正に、予想される被害に焦点を当てて決められるべきであろう。ばらまきは、選挙目当ての官製利益誘導に近く、適正でない。
 コロナウイルス禍への最大の重点は、検査体制の迅速な拡充と新薬やワクチン開発を含む医療体制の整備であろう。検査をした上で、治療方法や病院を振り分けるべきであろう。検査をしないで、症状のない保菌者を放置すれば感染は止まらない。
 経済的な支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるものを中心として、対象、焦点を絞ることが望まれる。(2020.3.29.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!

2020-03-29 | Weblog
 シリーズ本音トークーコロナウイルス大不況、自・公政権備え無し!
 中国武漢で広がった新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)は、世界に広がり、世界保健機関(WHO)は、3月11日、世界的伝染病(パンデミック)と宣言した。米国やイタリアはじめ多くの国が、渡航制限や大規模なイベントの自粛を求めると共に、「非常事態宣言」を発するなど、広範囲に亘る移動や活動の制限を行い防疫に努める一方で、米国は経済停滞への対応として3月3日の0.5%の緊急利下げに貸出金利を更に1%引き下げ、更に2.2兆ドル規模の経済対策を打ち出すなど、経済停滞への措置を執り、コロナウイルス大不況回避に向けての対応をとり始めている。
 この中で、3月16日、先進主要7カ国首脳によるテレビ会議が開催され、新型コロナウイルスに一致、協力して立ち向かうと共に、経済的影響を回避するため、各国が「あらゆる政策手段をとって対応する」ことが合意された。
 しかし日本政府、日銀に政策手段として何が残されているのか。
 1、 経済・社会困難への備えを怠った自・公政権
「あらゆる政策手段をとる」と言っても、日本政府はGDPの2年分相当の
1,100兆円以上の膨大な公的債務を抱えている上、2009年以来10年以上実質0金利が続いており、現在ではマイナス金利となっているので、政策手段が限られている。
安倍自・公政権は2013年の政権発足後、財政赤字が積み増され1,100兆円を超える膨大な公的債務を抱える中で、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2025年度に黒字化するとしていたが、これを27年度に先送りした。これは安倍政権では事実上断念したことを意味する。財政健全化どころか、選挙になると地域振興券や商品券をばらまくなど、予算の大盤振る舞いをし、公的債務が更に膨れ上がっている。
 EUも赤字公債の発行による経済対策を検討中であるが、日本とはおよそ規模が違う。EUにおいては、原則として一般政府財政赤字をGDPの3%以内、一般政府債務残高をGDPの60%以内に維持するとの財政規律を維持してきており、コロナウイルス大不況回避のため、それを緩和する方向で見直している。日本の公的債務は、既にGDPの200%内外となっている。借金漬けの状態だ。
 また金融政策においては、2013年より「異次元の金融緩和策」を継続しており、既に金自体は多量に出回っている上、10年以上続いていた実質ゼロ金利はマイナス金利となっているので、信用供給面でも金利面でも手が縛られている状況だ。マイナス金利を更に下げれば、市中銀行の経営を更に圧迫すると共に、預金者は他のウエッブ金融手段などに向かうだろう。残された手段は、「異次元の金融緩和策」で市場に信用がだぶだぶついているのに、更に信用を供給し続けることしかない。消費、生産活動双方が停滞し、民間投資も手控えられる状況で、市場にだぶだぶと信用を供給しても、株式市場は空元気を保てるかも知れないが、実体経済は動かない。
 自・公政権が発足して7年、財政・金融政策全般が豊満な拡張路線でマンネリ化し、財政、金融の健全化を段階的に行わず、経済困難に陥った時の準備を怠っていたと言えよう。

 2、赤字国債増発で大盤振る舞いは後生世代への負担のつけ回し!
 政権与党は、国民に現金給付をするとか、商品券を給付するとか言っているが、当面赤字国債による借金で国民に金をばらまき、一時的、限定的な消費効果を期待しているようだ。現金や商品券を頂けるなら多くの人は積極的には反対しないだろうが、所詮それは政府の借金であり、そのつけは徴税という形で後生世代に回される。「政府の金」などはない。全て国民の税金なので、現金や金券を配られても政府に感謝する必要は無い。
 いずれ国民への徴税となり、国民の負担になる政府に託された貴重な資金であるので、その使途は、的を絞って行われるべきであり、可能な限り厳正、公正に、予想される被害に焦点を当てて決められるべきであろう。ばらまきは、選挙目当ての官製利益誘導に近く、適正でない。
 コロナウイルス禍への最大の重点は、検査体制の迅速な拡充と新薬やワクチン開発を含む医療体制の整備であろう。検査をした上で、治療方法や病院を振り分けるべきであろう。検査をしないで、症状のない保菌者を放置すれば感染は止まらない。
 経済的な支援を必要とするのは、職業が安定していない人や解雇される人であり、企業・団体では中小零細企業・団体や観光・飲食・娯楽などの分野で、コロナウイルス禍で著しく影響、被害を受けるものを中心として、対象、焦点を絞ることが望まれる。(2020.3.29.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新天皇大嘗祭は歴史、憲法、価値観に反する!?

2020-03-29 | Weblog
シリーズ本音トーク-新天皇大嘗祭は歴史、憲法、価値観に反する!?
 2019年10月22日に実施された新天皇の即位の礼正殿の儀の後、11月14、15日に皇居のある江戸城趾東御苑に建設された神殿において大嘗祭が実施され、新天皇即位に伴う一連の行事が終了した。
 宮内庁は、平成時代に則って実施するとして、東御苑に神殿を建造するため27億円規模(予算ベース)を当てることとしていた。しかし新天皇の一回限り、2日間の宗教儀式にしては高額に過ぎる等の批判が皇族内からも出ていることから、若干建設費を削減すると共に、秘密主義との批判を配慮し、行事の極く一部のテレビ撮影を許可すると共に、神殿を一定期間公開するとした。
 しかし予算規模の問題のほか、大嘗祭に国家予算(税金)を使用し、また国家行事に模した行事とすることには大きな問題があるようだ。
 1、平成時代の新天皇関連行事自体が伝統に反する!
 宮内庁は、今回新天皇即位の礼や大嘗祭を平成時代に沿って行うとしているが、平成の即位関連行事は歴史的には例外で、伝統が命である皇室行事の前例とはならない。明治維新後、江戸(東京)に移された明治天皇はもとより、大正天皇や昭和天皇も即位の礼や大嘗祭は京都御所で行っている。新天皇即位に関連する行事は、平安朝以来昭和時代まで京都御所で行われている。伝統が唯一の継承の根拠である天皇制において、平成は伝統破りだ。一方で伝統に則るとしつつ、他方で伝統破りでは信頼を失う。

 2、不明朗な大嘗祭の位置づけ
 政府(宮内庁)は、即位の礼正殿の儀と祝賀パレードをもって「国事行為としての公式行事」は終了したとしている。それでは27億円規模(予算ベース)の国費(税金)を使って、元々江戸城本丸があった歴史的な公的な場所で挙行された「大嘗祭」とは一体何なのか?
‘非公式行事’とすれば、国家予算や公的な場所の使用は不適切であろう。政府の金などは1円たりともない。すべて国民の税金であり、国民が納得する支出が求められる。
 「国事行為」では無いが‘公式行事’とすることには問題がある。憲法は、天皇の権能を制限するため「国事行為」として10項目挙げており、それ以外のことは行えないと解釈される。それでは多額の国費(税金)を使って公な場所で挙行される「大嘗祭」とは一体何なのか?
公式行事ではない皇室の私的な行事であれば、皇室独自の資金或いは皇室活動のための「内廷費」で、例えば伝統的に大嘗祭が行われている京都御所やその他の神道施設など私的な場所で行うべきであろう。
 既成事実を積み重ね、国民の意識が緩んだ時に‘公式行事化’する意図であろ
うか。国民がしっかりと見極め意見を表明する必要がありそうだ。どうも今のマスコミやいわゆる有識者、コメンテーター等は商業化し、事無かれ主義に流れる傾向があるようにも映るので、マスコミや有識者、お笑いタレント、コメンテーター等には残念ながら余り期待が持てそうにない。国民がしっかり見極める必要がある。
 ところで費用面では、即位儀式に関連する政府支出が全体で約123億円とされている。その中でも、即位の礼に使われた「高御座(たかみくら)」の京都御所からの輸送関連費のみで9億、一回限りの大嘗祭の社殿建設だけで予算額27億円はいかにも浪費だ。即位の礼、大嘗祭を昭和天皇までのように京都御所で行えば、予算ベースで36億円相当がすぐに浮く。
国家的な行事であるのである程度の経費は仕方ないが、伝統に従って京都御所で行えば多額の節約になる上、千葉で多くの県民が家や屋根を失い、また台風19号の被害は拡大し、これまでの大規模災害で避難所住まいを強いられている多くの国民がいる中で、不必要な浪費をすることには疑問が持たれるだろう。それだけの資金と労力があれば、取り敢えず希望する被災者に無利子で資金を貸与する一方、全国から業者を募り住居を確保する方がどれだけ国民のためになるか。それもしないで、被災地を回られてもパーフォーマンスとしか映らない。

 3、大嘗祭は明らかに神道による宗教行事
天皇を含め宮家が神道や神道儀式を信じるのは自由であるが、宗教行事であ
る大嘗祭を政府が国の行事として行うべきではなかろう。国は憲法上宗教活動を行うことは出来ない。国民には信仰の自由がある。従って国家予算を使うべきではない。
 宮内庁は、これを公式行事とはしないとする一方、‘天皇即位にとって最も重要な行事’としている。従来行事詳細は公開されなかったが、今回は冒頭の模様を公開すると共に、行事終了後社殿を一定期間公開することとしている。これも恐らく既成事実を積み上げ、国民の目を慣らすためとも見られる。
 しかし天皇が‘国民統合の象徴’でありながら、特定の宗教である神道行事を行い、神話の中の天照大神の子孫である‘存在’として権威付け、神道を普及したいというのであれば、それは天皇による特定の宗教活動となり、憲法に反するものと言えよう。
 また、このような宗教行事を公務員である宮内庁職員が計画、準備し、実施しているのも適切でない。憲法違反に当たる恐れがある。宮司や皇室の使用人が行うべき事であろう。
 更に大嘗祭における神道行事の核心は、‘神話’の世界での神の子孫としての人間、‘存在’を認めるということであり、神道を信じる者にとっては信仰であるので良いとしても、現代社会においては次のような基本的な弊害がある。
(1)これは天皇を神格化し、神道の‘国教化’、権威の絶対化にもつながるもので、現行憲法の規定、精神に反する。
(2)一般国民にとっては非科学的であり、神話は神話でしかない。このような神話信仰が、日本の太古、古代の歴史や日本人の起源などを研究することを妨げているのではないか。古代からの天皇陵を宮内庁の所管の下で閉鎖され、研究のための発掘、調査などが出来ない状態になっており、日本古代史の究明、研究を大きく妨げている。
 天皇陵は、例えば明治天皇陵以前については、すべて宮内庁管理から文化財の形で国有財産として文科省などの管理に移管し、研究目的の発掘、調査は原則許可すべきであろう。

 4、江戸城址内での神道行事や社殿建設は歴史を歪める
 そもそもこのような神道形式の宗教行事を明治以来皇居と称されている江戸城址内で行うべきではない。 大嘗祭のために東御苑に社殿、社屋を建設し、その中で神道行事を行うことは歴史を歪め、踏みにじる行為と言えそうだ。
 明治維新後、旧帝国憲法の下では、天皇を擁する倒幕軍が幕府軍に勝ったので、戦勝者である尊皇派が江戸城址を占拠、使用することは容認されても、旧憲法は廃止となり、新憲法となっている今日、それが引き続き容認されるべきではなかろう。江戸城本丸があった現在の東御苑には、多くの外国人観光客が来ており、観光客の多くは江戸幕府、侍文化を見に来ているので、社殿建設の音はトンチンカン、トンチンカンと聞こえていたのかもしれない。
 新憲法では、天皇は軍の指揮権はもとより、統治権などは無い。その上国の征服者でも支配者でもなく、‘国民統合の象徴’である天皇が、世界に誇れる歴史的な遺産である江戸城址を占有することは、‘倒幕’、幕府体制の抑止・封殺を意味し、尊皇派支配を意味するので、‘国民統合の象徴’としてはふさわしくない。現状では‘分断の象徴’、‘抑圧の象徴’と映ってしまう。
宮内庁が、明治以来皇居と称されているものの、江戸城趾内にあることも歴史を歪め違和感がある。

 5、若い世代の価値観の侵食、崩壊
 今日、若い世代では‘平等’や’自由‘が謳歌され、一部にはそれが行き過ぎて無軌道や身勝手な行動に現れていると見る向きがある。しかし最近若い世代の間では、「生まれで決まるんじゃん」という意識が定着し、「自由、平等」という価値は薄れ、「生まれ」という価値観が強くなっているそうだ。驚きだ。
(1)確かに、新天皇は生まれで決まり、その後継者も皇族の生まれで決まる。新天皇即位をメデイアが報じれば報じるほど、また皇族のご公務と称する行事出席や外国訪問などが報じられれば報じられるほど、「自由、平等」という価値観が潰されていくのかもしれない。政治家も世襲が強い。伝統的な歌舞伎はもとより、芸能界でさえも2世は話題になる。  
憲法では、平等が謳われ、華族制などは否定されているが、現実は「生まれ」がついて回っているのも事実だ。メデイアは関心を引くためそこを強調する場面が多くなっている。若い世代には皇族がその象徴として映るのかもしれない。若い世代の多くの人たちにとっては「生まれ」がついて回り、「自由や平等」は現実のものではなくなっているのかもしれない。
民主主義の根幹である「自由や平等」という価値観が崩れつつあるとすれば深刻だ。現在、日本、そして世界は戦後時代、更に遡ると産業革命以来大きく変化しており、国家システムはじめ諸制度、規則慣行なども変化しなければその潮流に対応できない時期に来ているのではないか。
(2)大嘗祭には「秘儀」とされ、皇后でさえ別室に退き、一切秘密とされる深夜の数時間がある。
 神殿の奥に天皇がみそぎや着替えをする廻立殿(かいりゅうでん)があり、 その更に北側の奥に頓宮があり、その中には神のための布団と枕や靴、服が置かれた寝座が設けられているとさる。天皇はこの頓宮で旧来采女(うねめ)と言われる女官と一夜を過ごすとされている。
 采女(うねめ)は、このために採用される独身女性であり、服装は軽装で、旧来は妻妾の役割を果たしていたと言われ、神事、秘儀の補佐役となる女官である。平成時代まではこのような形が引き継がれていたと見られる。
 今回どのような形で行われたかは明らかではないが、旧来の采女の存在が継承されているとすれば、女性軽視、女性蔑視であり、今日の社会ではあり得ないことであろう。

 このように大嘗祭は現代社会では基本的な問題があるので、伝統文化を維持するということであれば、皇室の私的宗教行事として、公費ではなく、しかるべき形の皇室資金で、また皇室や神道にゆかりのある別の場所で行われるべきであろう。(2019.11.18.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新型コロナウイルス肺炎、緊急事態宣言は現行法で可能!!

2020-03-29 | Weblog
シリーズ本音トークー 新型コロナウイルス肺炎、緊急事態宣言は現行法で可能!!
 新型コロナウイルス肺炎(COVID-19)への対応を巡って、今後もし事態が更に悪化し政府により「緊急事態宣言」を発し、強制力のある措置を執りうるかが問題となっている。
 首相側は、現行法の「新型インフルエンザ等対策特別措置法」では宣言できないとし、野党側は現行法でも必要があれば「緊急事態宣言」を発することが出来るとしている。3月4日、首相は党幹事長及び公明党代表と共に野党各党に新型コロナウイルス肺炎にも適用できるよう法改正を要請した。
 1、「緊急事態宣言」は新型コロナウイルス肺炎にも適用可能
現行法の「新型インフルエンザ等対策特別措置法」において、『緊急事態宣言等』について32条で要旨次のように規定している。
『政府対策本部長は、新型インフルエンザ等が国内で発生し、その全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態が発生したと認めるときは、新型インフルエンザ等緊急事態が発生した旨所定事項と共に公示し、国会に報告するものとする。』
従って『新型インフルエンザ等』が発生した場合には『緊急事態宣言』を発することが出来る。
そして『新型インフルエンザ等』の定義(同法1条1項)については、『感染症法・・に規定する新型インフルエンザ等感感染症及び新感染症』としている。その上で具体的に病名を列挙しているが、『新感染症』については、『人から人に伝染すると認められる疾病であって、既に知られている感染性の疾病とその病状又は治療の結果が明らかに異なるもので、当該疾病にかかった場合の病状の程度が重篤であり、かつ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるものをいう』(感染症法6条9項)と規定しているので、今回の新型コロナウイルス肺炎にもどんぴしゃで適用出来る。
従って今回敢えて法改正を行う必要も無く、そのために無用な時間と多大な労力を費やすべきではない。

2、緊急な対応を優先すべき時に、何故法改正に固執するのか??
法改正しなくても、必要があれば現行法に基づく「緊急事態宣言」を含め対応が可能なのに、首相側が法改正にこだわる具体的な理由を聞きたいものであるが、次のような事情が考えられる。
(1)対応が後手後手に回っているとの批判を、法律の不備に転化し、また、もし法改正に野党が反対すれば、対応の遅れを野党に転嫁できると考えているのか。しかし野党は、現行法で必要があれば「緊急事態宣言」出来るとしているので、説明がつかない。
(2)マスクの生産・供給や検査の拡大迅速化などになお時間を要するので、国民の関心や批判をそらすため。しかし国民は、これらの対応の遅れについては日常生活を直撃するので、法改正よりも、具体的な措置の迅速化を優先するであろう。
(3)国会での「桜を見る会」や検事長の定年延長問題などの追及を封じる。これは十分にあり得る。野党が法改正に反対すれば、対応の遅れを野党に転嫁できる上、より強力且つ強制的な措置を盛り込むことが出来るので、一旦「緊急事態宣言」が発せられれば、国会審議なども制限等することも可能となろう。
(4)首相の最大の関心事は、安全保障、防衛活動において、「緊急事態宣言」を発することが出来るようにすることであるので、まず目先の新型コロナウイルス問題で緊急事態での「緊急事態宣言」の必要性を強調し、安全保障、防衛活動につなげる。
 いずれにしても、「緊急事態宣言」は国民生活や自由な行動に広範な影響を与え得るので、どのような事態に宣言できるかに留意する必要があろう。(2020.3.5.)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする