街の風景

散歩の時に出会った何気ない風景、手押しポンプ、使われなくなったコンクリート製のゴミ箱、懐かしい洋館付き住宅などなど。

美和櫻の宣伝酒場のその後

2008-06-02 22:37:08 | 看板
土橋の電停の近くに、美和櫻宣伝酒場と書かれた看板の、もう閉店した酒場がありました。

今年の1月末頃まではこの建物はあったのです。

                               2008/1/22撮影


破れたテントの下に書かれてあるので、開店していたのは、もうだいぶ昔のことだと思います。

しかし、今も開店していたらその宣伝酒場で、地酒の美和櫻で熱燗を薄暗い裸電球の下で、

ちびちびと飲みたいものだと・・・思っていました。


そうしたら、その看板の事が中国新聞に 福島 清さんが 「渚と街角の神話」 という 「大人の旅絵日記 」

の第1話(平成20年3月24日)に載ったのです。

「土橋の停留所近くのそれは近々取り壊されそうな気がして・・・見納めか。」 と書かれてあった。


4月の末にその前を通りかかったら、周りの建物と一緒に取り壊されて100円パーキングの工事中だった。

                               2008/4/29撮影

福島さんは 「打ち捨てられたものは美しい」 そう思いながら瀬戸内海を巡り、絵を描き、日記を書きとめてきたそうだが、

最近読んだ白州正子さんの著書にも、

「溌剌とした新芽もいいが、死んで行くものには特別なかがやきがある。

それは瞬間にして消えてしまうが、年をとるとだんだんそういうものが見えてくるのが楽しい」

と誰かから聞いたと書かれていたが、とうとう私もそう云う歳になったのか・・・。




昨日、白島の蓬莱鶴の横に美和櫻のマークを付けたトラックが停まっていたので、あの看板の事を思い出した。

宣伝酒場は無くなって終いましたが、美和櫻は健在でした。




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