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📖『近代文明はなぜ限界なのか』稲盛和夫/梅原 猛 PHP文庫

2021-10-09 06:30:12 | 日記

 

👨👩最近、「共著」って良いな、と感じます。お互いの意見を述べ合って、語り合うことから共感や自分にはなかった概念を知り、感動することが出来るし、学びになる。

では、日本における最高の共著をお伝えします。

👧パパ、ねぇ、この本をどうやって見つけたの❔

👨ママの本を読んでいたら出会ったの。もうこれは出会いとしか言いようがない。

👩1冊、一番大事なのが見つからないから焦ったわ!

👨ごめんね、ママ。そして僕は共著の一人一人(稲盛和夫さんと梅原猛さんの著書へも移ってゆく。)

👧おかあさんはどこからこの本を❔

👩五木寛之さんと稲盛和夫さんの共著📖❇『何のために生きるのか』からよ。こちらも名著です。

 

 

 

📖❇『近代文明はなぜ限界なのか 人類を救う哲学』

稲盛和夫/海原 猛 共著 PHP文庫

2011年12月19日第1版第1刷

文庫版まえがき    稲盛和夫

人類は果たして本能や利己心に基づく近代文明を維持できるのかという危機感を抱きつつ、ともにその「処方箋」について、議論を進め、深めていった。

「特効薬」などあろうはずがない。しかし、人類が今後、欲望やエゴという悪しき心をベースに発展した近代文明に終止符を打ち、思いやり、愛、慈しみ、そして利他の心といった、善き心に基づく新しい文明を構築していくことができるなら、21世紀をそんな人類変革の世紀にしようではないか(中略)

2011年3月11日--東北地方を中心とする東日本を大地震が襲った。マグニチュード9.0という激震が巨大な津波を引き起こし、数多(あまた)の人々の命と貴重な財産を一瞬のもとに押し流した。同時に、福島第一原子力発電所の事故を誘発し、未だ原子炉安定化に向けた懸命な処理が続く。今後、冷温停止に至っても、廃炉までには30年という長い歳月を要し、今改めて原子力利用の是非が問われている。

この未曾有(みぞう)の大地震、また原発事故を通し、人類がつくりあげてきた近代文明の行く末を、改めて強く危惧することとなった。危機は去るどころか、さらにその足音を高くしつつある。今こそ、新しい文明の到来を、さらに多くの人々とともに、声を合わせ、叫ぶときであろう。

思いを同じくする梅原(猛)先生と、人類の未来について存分語り尽くした本書が、このたび文庫版として、より手に取りやすくなるという。さらに多くの読者の皆様のお手元に届くことを願ってやまない。また、我々の共著が、人類によりよき未来を招来する一助となるならば、著者の一人として望外の幸せである。

平成23(2011)年11月

 

(👨突然ですが僕の意見です。世界を操作する人々の、何が一番卑怯で愚かで軽率かといえば、それはもし地球が存続できなくなった時には、彼らは世界じゅうの全人類を捨てて、他の星に移住し自分たちだけ生き残ろう、助かろうと計画していることだと思う。世界を牽引(けんいん)する人たちがそんな考えでは絶対にダメだ。)

 

まえがき(旧版)   稲盛和夫

(中略)

「文明は必ず崩壊に向かう」--ナイル河を下るときに、頭に去来した思いを抱いたまま、エジプトからの帰国後、(梅原猛さんとの)対談に臨んだ。欲望、つまり本能や利己心に基づいた近代文明だけに、近い将来、自滅していくしかないのではないかという、絶望感にも似た思いを持ちながら、(梅原)先生とお話をすすめていった。

人類は「足るを知る」という仏陀(ぶっだ)の教えが示すように、欲望のまま生きることをやめ、地球という生命システムのなかに存在する、生きとし生けるすべてのものとの共存、共生を可能とする、節度ある生き方に還(かえ)らなければ、(人類)自身も滅亡への坂道を転がり落ちていくことになるのではないか。

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否(いな)、人類はすでに滅亡への坂道を転がり始めているかもしれない。われわれ現代を生きる者は、そのような不安を感じながらも、そのことをあえて認めようとしないのではないか。

梅原先生と二人、そんな人類に向かい、たとえ小さな声であろうが、警鐘を鳴らすべきだという思いで、対談を進めたように思う。

読者のなかには、私たちが本書において、人類の将来に対し悲観的なことを述べているように思われる向きもあろう。しかし、私たちは決して悲観論者ではない。危機感を持って現実を正しく認識し、今後進むべき方向を明るく希望を抱いて考えていくべきであると思う--いわば、悲観的に考え尽くし、楽観的に対処していくべきであると考えているのである。

これまでの文明のあり方を謙虚に反省し、「足るを知る」という生き方を、今後、私たちがめざしていくならば、人類は必ずこの地球システムのなかで、これからも生存し続けることができる。そのために、まずは厳しい現実を直視するときがきたのである。

(中略)根本にあるのは、自らの欲望を満たすためには、あらゆる手段を講じ、利益の極大化に走る、現代の資本主義の暴走であろう。そうであれば、この金融危機は、天がわれわれ人類に警鐘を鳴らしているものと理解すべきである。

人類は今後、欲望やエゴに根ざした経済成長ではなく、思いやり、愛、慈(いつく)しみ、そして利他の心をベースとして、いかに地球上で共生していくかということについて、真剣に問うていかねばならない。

欲望やエゴという悪しき心をベースに発展した文明に終止符を打ち、善(よ)思いやり、愛、慈しみ、そして利他の心をベースにした、善き心に基づく新たな文明を構築していく--21世紀を、人類がその活動の動機を、欲望から利他に変革することができた、歴史的な世紀にしようではないか。

本書を通じ、一人でも多くの読者の方に、このことに共感していただけることを祈り、まえがきとしたい。

平成20年(2008)年11月   稲盛和夫

 

第一章 文明の崩壊が始まった

(中略)いつか地球規模の文明の崩壊が始まるかもしれません。

このような問題には、必ず大きな臨界点が存在します。ある時点までは静かに変化していますが、臨界点を過ぎたら急激に問題が噴出するというものです。だからこそ、いま、ほんとうに人類のあり方を考えなければならないのではないでしょうか。(稲盛)

(中略)

とはいえ、500年後には誰も生きていないから、そのころの地球のことを考え、現在の自らの生活を変えるのは難しいのです。一般論としては、地球環境が大事といいながら、自分の生活は変えたくないから、抜本的な策を出さない国が多いのが現状です。(梅原)

(中略)

人類の生存という視点で考えれば、いま根本的な対策を打たないと、ある限界を超えたとき一挙に文明が崩壊します。それが100年先か500年先かわかりませんが、近い将来であることは間違いありません。(梅原)

私は500年(先)といった悠長な話ではないと考えています。(稲盛)

(中略)

いまこそわれわれは、「人類に明日はあるのか」という観点から、環境や資源、そして核兵器、民族紛争、宗教戦争といった問題を解決する方法を真剣に検討しなければならないと思うのです。(稲盛)

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人類が危機から脱出するには、文明を根本から変えていかなければなりません。それにほ近代文明を批判するだけではダメで、「人類とは何か」「人類はどんな文明をつくってきたか」といった根本原理に遡(さかのぼ)る必要があると思います。(梅原)

近代になって、人間はあふれるような好奇心をもとに英知を活かし、科学技術を進歩させてきました。その近代文明の発展は、自然でなく人間主体で、自然とは人間がその英知のままに、思いのままに利用するものと考えられてきました。

 

第二章 アメリカ文明は正しいのか

アメリカによる「押しつけの善」--稲盛

第一章では、人類文明の危機的状況について言及し、その主因たる近代文明の問題点について、梅原先生と議論させていただきました。この(第二)章では、それを受けて近代文明の「寵児(ちょうじ)」ともいえるアメリカについて、掘り下げて考えていきたいと思います。

私が始めてアメリカについて意識したのは、敗戦後、進駐軍によって、アメリカの価値観や文化が大量に日本にもたらされたときです。戦前・戦中と軍国少年であった私は、いわゆる国粋主義的な教育を受け、その価値観のもとで育ちました。そこへアメリカの「自由」と「民主主義」という新しい価値観が入ってきた。それに衝撃を受けると同時に、なんとすばらしい価値観、システムか!」と手放しで喜びました。

それから60年以上が過ぎ、私のアメリカに対する見方は、かなり変わってきました。現在のアメリカは、まぎれもなく超大国で世界のリーダーですが、その地位を利用して、「自由」と「民主主義」という価値観や社会システムを世界中の国々にごり押ししようとしているようにみえます。そして、逆らう国に対しては、ときに軍事力も交えた制裁を行う。それが、彼らの政治体制は「間違い」を理解させ、改革させることであり、善であると考えている。いわば、「押しつけの善」ともいえる価値観が動いているのです。

いま、アメリカでは、そのような独善的な考え方が強くなりすぎている気がします。従来はもっと自由で、「右から左まで」多様な意見が存在する、寛容な社会でした。また、健全な理想主義が息づいている社会でした。それが「国家」という意識が先鋭的に固まってしまい、「国益」という視点ばかりが重視される社会になっているのではないでしょうか。

そして、アメリカの国益を損なう勢力に対しては、経済、軍事、外交面であらゆる力を傾注してでも排除しようとする。このことが世界をたいへんな不安と混乱に陥れているように思います。その典型が中近東の現状であり、南米の発展途上国の現状です。

なぜ、このように私が考え始めたか?それは、ヨーロッパの先進諸国で、一時期グローバリズムに反対する動きが起こったことがきっかけでした。国際会議が行われるたびに、デモが繰り広げられていた。最初は何に対して彼らが抗議しているのかわかりませんでした。ところが、やがて、「民族や文化の違う人たちに、アメリカの価値観が押しつけられようとしている」ことに反対しているとわかった。彼らはそれこそがグローバリズムの負の側面である、と訴えていたのです。 それを聞いて、目を開かれる思いがしました。

私はそれまで、アメリカとはたいへんすばらしい国で、「世界のために善をおこなっている」と信じていました。その考えに少し疑問を抱くようになったのです。私が変質したのか、アメリカが変質したのか、よくわかりません。ただ、世界が平和で、人類は仲よく助け合ってともに生きていくべきだという視点から見た場合、いまのアメリカのありようは、何かおかしいと感じています。

 

「自由」と「民主主義」はただの看板--梅原

私は稲盛さんより7つ歳上です。だから、敗戦を迎えた時期もズレていて、稲盛さんが中学1年だったのに対し、私は京都大学の1回生でした。京大の入学式を終えて愛知県知多郡の内海町にある家に帰ると、赤紙(召集令状)がきていました。戦時中、すでに青年期に入っており、そして終戦のときは熊本の田舎にいました。旧制高等学校の自由主義的思想に影響され、日本の軍国主義や戦争の動向に対して懐疑的だった。「この戦争のために、どれだけ多くの日本人が死なねばならないのか」「自分自身も、そのうち兵隊に取られ、死ぬのだ」といった思いを抱いて暮らしていました。

戦争が終わったとき、多くの日本人は日本の敗戦にショックを受けましたが、私はむしろ「これで命が助かった」という実感のほうが強かった。一方で、アメリカの押しつける民主主義に対しても、たいへん懐疑的でした。戦後しばらくは、基本的に政治には無関心を貫き、ニヒリズム(虚無主義)の姿勢を生きていたのです。

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アメリカという国は、いわば近代ヨーロッパ思想の忠実な継承者です。近代を生み出したヨーロッパ人は、昨今すでにその基盤をなす思想に懐疑的になっています。その結果、環境問題などに熱心に取り組んでいる。ところが、アメリカ人の多くはいまだ、近代思想は絶対的に正しいと信じ続けている。ここに大きな問題があります。

第一章でも触れましたが、近代思想の特徴としては、第1に、科学についての信仰があります。自然を人間の奴隷のようにコントロールし、それによって人間生活を限りなく豊かにしようとする。これがアメリカ人の価値観の根本を成しているといえるでしょう。アメリカが発祥の地であるプラグマティズム(実用主義)という思想も、結局は科学技術に対する楽観的信頼からきていると思います。

第2は、稲盛さんもおっしゃった「自由」と「民主主義」です。民主主義の思想のもと、選挙で選ばれた議員が国家を運営するのがいちばんよいと考える。

この2つの根本理念をどう捉(とら)えればよいか。私は「科学と技術によって人間生活は限りなく豊かになる」という思想について、昔から懐疑的でした。歴史とは一方向に向かって直線的に発展するものではありません。そう考えたとき、「限りなく」というような一方的な発展は、いずれ頓挫(とんざ)せざるをえないと思ったのです。

当時、「進歩」や「革新」という言葉は、すべて善であると考えられていました。私はこれについても懐疑的で、だからソ連が崩壊したとき、一つの進歩主義の終わりであると理解しました。そして同時に、やがてもう一つの進歩主義に基づく文明、すなわち資本主義は無限に発展するとする確信の上に立つアメリカ的文明も崩壊するであろうと予言しました。その予言は多くの人を驚かし、共産党の人たちから、反動思想家である梅原もよいことをいうとほめられました(笑)。

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さらに、第2の「自由」や「民主主義」についてですが、アメリカは表面上、自由・民主主義が正しく、独裁・専制国家は悪であるといっています。しかし実際は、アメリカの国益を守ることこそがもっとも大事なのであって、そのために裏面では、アメリカの敵を潰(つぶ)すために、独裁・専制国家への支援をも行ってきた。まったくの「二重人格ぶり」を感じます。そして昨今、苦しくなればなるほど、民主主義の思想がただの看板で、実際には国家主義的な色彩が強い、ということを露呈させています。

私は2003年にイラク戦争が起きたとき、「この戦争はイラクのためではなくアメリカのためによくない」とコメントしました。ローマ帝国がなぜ滅亡したか。それはとてつもなく遠方へ兵隊を送ったからです。経済的負担が多大なうえ、兵隊たちの士気も上がりません。これこそがローマ帝国滅亡のきっかけです。そう考えると、アメリカも、地球の裏側のイラクへ兵隊を送るべきではない。いくら便利な世の中でも、宗教も風土もまったく異なる社会に兵隊を出すのは、たいへんなことです。結局はローマ帝国同様、イラク戦争が滅亡のきっかけになるのではないかと考えたのです。

だから私は当時、「9.11テロはたしかにひどい話だが、いまはじっと耐えて、政策を見直すべきだ」「融和的な態度を取れば、アメリカは滅亡に向かわずにすむだろう」と発言しました。さらに「ブッシュ大統領によるイラク攻撃の背景に、石油を支配したいとか、湾岸戦争によって父ブッシュが再選を果たせなかったことへの恨みといった私的な動機があるなら、ますますこれは成功しない」ともいいました。私にしては珍しい政治的発言ですが、これは当たっていた気がします。

ですからアメリカはいま、たいへんなときを迎えていると思います。大統領は、パラク・オバマ氏に決まりましたが、約20年前に黒人の大統領が生まれるなど、世界中の誰が考えたでしょう。「このままではアメリカは衰退していく」というのが、アメリカ国民の世論という気がします。アメリカは、本格的な変革、路線変更が求められる時期にきているのです。これまでの「科学信仰」「自由と民主主義」「国家主義」をいかに考えるかという、非常に厳しい問いに迫られているのです。(梅原)

 

倫理観なき金融工学がもたらす災い--稲盛

(中略)

核爆弾の保有についても同様です。人類を滅亡に追い込みかねないから、核の拡散を阻止すべきであるといいつつ、「すでに(核を)保有しているわれわれは(核を)廃棄しない」と、矛盾した論理を通そうとする(アメリカ)。最大の矛盾は、「戦術核」という小さな核爆弾をつくり、局地戦ならば使えるようにしようと提言していることです。すでに存在する核爆弾をつくる、それでいて核の不拡散を説くことは、明らかに理屈が合いません。ところが、アメリカの国家主義という視点から見ると、それが矛盾ではなく、正義にすり変わってしまうのです。

私は、哲学者をはじめ世界の有識者の方々に「国家とは何か」について、一度議論してもらいたいと思っています。

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「はたして国家とは、すべての犠牲を払っても守る存在なのか❔」。

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「国家の存在こそが、紛争を引き起こしてはいないか❔」。

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このような根本的なテーマを議論していただき、それを論拠として、アメリカをはじめ、すべての国々に、国家主義的な考え方に対する警鐘を鳴らしてもらうのです。

 

また、先にもお話したように、人類は「進歩」という妄信のもと、科学技術をとどまることなく発展させてきました。それが核爆弾につながり、最近では「遺伝子組み換え」を可能にし、クローンベビーさえ技術的につくりだせるというところまできています。

こうした分野に特に強いのもアメリカです。

(中略)

気掛かりなのはアメリカ人が、モノづくりから手を引き始めたことです。汗水たらし苦労して製品をつくりあげ、経済発展をはかるのはバカバカしい」と、中⚫や東南アジア、旧欧米諸国などの勤勉な国の人たちにモノづくりをまかせ、自分たちは設計や販売だけを担当しようとしている。その一方、「カネを動かしてカネを儲けるのがいちばん」とばかりに、金融工学というジャンルを生み出し、すぐれた数学者たちを使い、高度な金融技術を発展させていった。金、石油、小豆、トウモロコシなどのコモディティ(商品先物取引(さきものとりひき))や株をもとに金融派生商品をつくり、それを運用して、汗をかかずに次々と大金を稼ぐ。それによって世界一の経済大国の地位を維持しようとしている。これもまた、たいへん危険なものを感じます。

現在(2008年夏)、ニューヨーク市場における原油価格が高騰を続けています。

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これは産油国が減産をしたり、需要が多すぎるところに主因があるわけではありません。投機のカネが商品市場に膨大に入ってきたのが大きな原因です。価格が上がれば儲かる。儲かるから、またカネをつぎ込む。それが繰り返され、原油価格を高騰させているのです。

この原油価格の高騰が世界をたいへん苦しめているのに、投資家は逆に、自分たちが儲けるために、値段をできるだけ吊り上げようとしている。これに味を占めた人たちは、今度はシカゴの穀物取引の先物市場に殺到した。その結果、もともと食糧不足にあえぐ途上国:は、いまや餓死者が多数出るほど、厳しい状況に陥っています。アメリカの資本主義は、もはや「倫理観など皆無」という状況まできているように思えてなりません。

このまま行けば、国際的にも大問題を惹起(じゃっき)するでしょう金融工学技術の進歩により、リスクを回避しながらファンド資金を運用できるようになったことを、みなすばらしい進歩だと捉(とら)えていますが、このような歪(いびつ)な経済活動が、はたしてどこまで続くのか、ほんとうに人類を幸せにするのか。それが災いをもたらす危険性はないのか。これらの点について、あらためて考えてみる必要があるのではないでしょうか。(稲盛)

(中略)

 

これまで超大国アメリカの誇りを支えてきたのは、体面上は「自由」と「民主主義」ですが、実際は「世界一の軍事力」と「世界一の経済力」でしょう。(梅原)↙️

(👨それならアメリカは中⚫と何も変わらないじゃないか‼️アメリカは中⚫と同じじゃないか‼️)

↘️⇒その象徴の一つが核爆弾ですが、これはもはやアメリカの強さを示すものではなくなりました。

かつて核爆弾は、軍事力において決定的な力を持っていました。とはいえ、実際に使用すれば、何百万、何千万の人を殺してしまう。へたをすれば、人類そのものを滅ぼす力があります。そんなものを実際に使うはのは、まず無理です。そこでアメリカは「戦術核」という小型の核爆弾をつくったということですが、これも同じことの繰り返しでしょう。アメリカが小型の核爆弾を開発すれば、アメリカに敵対する国も、あるいはテロリストも、小型の核爆弾を保有するようになります。アメリカが小型の核爆弾を落とせば、今度はやられた国やテロリストが報復措置を取る。結局、何百万の人を殺す大型の核爆弾と同じで、使うことは難しいのです。

特に現代では、核爆弾を使えば、その悲惨さが世界中に瞬時に映像で流れます。当然、世界中の人々の批判を受けますから、ますます使うことはできない。そう考えると、アメリカの軍事力の優位さは、非常に危ういものなのです。

 

 

 

 

 

(👧パパ!

👨はい。

👧世界はここまでひどくなってしまった。だから「しかたない」「こうするしかない」とあきらめてしまうけれども、ほんとうにあきらめてしまって良いのかな❔❔よくすることは無理だとあきらめて、現状維持でもうそれ以上考えることをやめる❔❔

👨現状維持なんてない。もっとひどくなっていく。考えることをやめちゃダメ。

👧なんか最近は、何をしても一瞬しか楽しめない。

👩往年の名画🎥『風と共に去りぬ』を観ても、もう以前のように楽しめない。

👧おかあさんもそうなんだ。

👩スカーレットやレット・バトラー(アメリカ人)の生涯(何をしたか)よりも南北戦争の黒人の皆さんのほうに気が行く。

西部劇を観ても、もう今は、迫害されたインディアンの皆さんのほうに気が行く。

今までスカーレット・オハラが、双子のハンサム青年に両手に華で取り囲まれている画面で着ていた白地に緑色の可憐なドレスにばかり気が行っていた自分だが、今はもう色々な歴史を学んだため視点が変わり、今の自分はもう、過去の表面的な考え方の自分ではない。

👨Tomorrow Is Another Day.

だから明日を変えていこう!

👩このタイトルは間違っていない。

👧私も、ものを見る視点が変わってきた。

👨多方面、多方向、いろんな違う側面からものを見ることの大切さを最終的に、哲学者の梅原 猛さんと、京セラの社長さんの稲盛和夫さんが教えてくれた。

稲盛和夫さんの著者に有名な📖『心』📖『生き方』📖『考え方』という3冊の本がある。

📖『心』❇物事の判断基準は、❌損得ではなく、⭕善悪。善悪の判断をする。

📖『考え方』❇まず道徳を重んじる。リーダーとは、自分を横に置いて物事を判断できる「無私」の人。

すべて「他に善かれ」と考える。

これらの著書を読むと、今の世界のやり方・世界が向かっている方角がまったく間違っていることがわかった。

でもまだ日本の大型書店には、この3冊は書店の中の目につく場所にしっかりと置かれ、燦然と光り輝いていた。

👧よかった!

👩日本はまだ捨てたもんじゃなかった。

👴ちなみに、中⚫には、稲盛和夫さんや梅原猛さんの著書は絶対にあり得ないし、国家が読ませない。国家が国民に絶対に読ませたくない。

👨国民が善悪をきちんと学べないのは、ほんとうに国家のリーダーたちの責任だなあ。悪いなあ。

👴結局、

❇「物事の判断基準を自分の損得でなく善悪で判断できる」

❇「まず道徳を重んじる」

❇「無私となり、他に善いことをする」

と学んでいて、それが実行できる若い世代が国を治め、大企業の社長となることだ。

👩その日まで世界は待てるかな❔❔

👧勉強して絶対になります!

👴👨👩老人の知恵と若い世代の知りたい気持ちと答えを探す努力が必要だ。そして自分でなく他のために。

がんばれ✊

どんなにお金を儲けても、そのお金を使って贅沢をすることさえままならない大惨事の世界になってしまう前に。

一刻も無駄に出来ない。

👩アップしてください。

 

👨📖『生き方』

❇「能力は私物ではなく、天からの借り物である」。だから他のために使う。(👧納得。)

❇「人間には、こうありたいと思うことを現実にする力が備わっている」。

❇だから、「善いことを思い、正しく生きる」。

❇人間とは、「人格を形成するために働く」。)