「与謝野・平沼新党」のお笑い (ゲンダイネット)
なぜ、新党を結成するのか、まったく分からない「与謝野・平沼新党」。予想通り、国民の評判も最悪だ。「期待する」は、わずか27%、「期待しない」は65%に達している。
7月の参院選に10人程度の候補者を擁立する予定らしいが、当選者の見込みは限りなくゼロに近い。
早くも参院選後の解党・消滅まで囁かれる始末だ。
新党は8日にも旗揚げされる。主要メンバーは、与謝野馨(71)、平沼赳夫(70)、園田博之(68)、藤井孝男(67)、鴻池祥肇(69)の5人。鳩山邦夫(61)もいずれ参加とみられているが、全員、還暦を過ぎた老人。年齢は近いが、思想信条はバラバラだ。
「なぜ、この顔ぶれなのか、誰も合理的に説明がつかない。昔からの“仲間”が集まったという感じです。
与謝野と平沼は麻布高校の同級生。与謝野と園田は盟友関係、平沼と藤井は同じ郵政造反組です。ただ、4人ともカネがない。
仕方なくスポンサー役として政界一の大金持ち、鳩山邦夫を加えたという格好です。
共通点は、年齢を考えると、もう先がないこと。大病した与謝野と平沼は、次の選挙には出馬せず、引退する可能性が高い。時間のない老人たちが、政策も詰めず、焦って新党を結成したのが真相です」(政界関係者)
これでは、40代、50代の中堅・若手がついていくはずがない。平沼グループの城内実(44)や、与謝野を慕っていた後藤田正純(40)も合流しない方針だ。
●目玉候補はあの田母神だって
「与謝野・平沼新党」の致命傷は、新党としてのセールスポイントも基礎票もないことだ。「みんなの党」には、公務員改革という一枚看板があったし、亀井静香が率いる「国民新党」には、50万という郵政票の基盤があった。しかし、「与謝野・平沼新党」には何もない。
しかも、7月の参院選に出馬するとみられている候補者たちは、無党派層が逃げ出しかねない連中ばかりだ。
「驚くのは、比例の目玉として自衛隊をクビになった、あの田母神俊雄(61)の名前が浮上していることです。さらに、ウルトラ右寄りの中山成彬(66)、急死した中川昭一の郁子未亡人(51)の名前が取りざたされています。
新党のスポンサーである鳩山邦夫の長男・太郎(36)も、比例区から立候補するとみられている。
しかし、党首が平沼赳夫、スポンサーが鳩山邦夫、目玉候補が田母神俊雄では、まともな無党派層は嫌悪感しか持たない。誰も一票を投じないでしょう」(永田町事情通)
これでは、7月の参院選後の解党が予想されるのも仕方がない。
(日刊ゲンダイ2010年4月5日掲載)