おじいさんが町でたきぎを拾い
おばあさんが家で洗濯をしていると
どこからともなく四角いおもちゃが
どんぶらころころと転がってきて
中からりんご太郎が出てきました。
りんご太郎は早速
鬼退治に出発。
途中で出会ったわんこに
おやつをあげて、家来にします。
「りんご太郎さん、それではさっさと
鬼退治に行きましょう」
おやつに釣られて家来になったくせに
態度のでかいお供わんこのCocoさんです。
おじいさん。おばあさん。お供のわんこ。今日は一人で三役。忙しいCocoさん。
りんご太郎を咥えて
鬼を探しにいきました。
「主役を食う」とはまさにこのこと。
しかし鬼なんて、どこにもいません。
すっかり鬼探しに飽きてしまった二人は
追いかけっこをして遊び始めました。
「待て待て~」
「わーい、つかまるもんかー」
そのときCocoさんはふと気づいたのです。
この遊びはまさしく「鬼ごっこ」
してみると、Cocoさんにとっての鬼は
りんご太郎さんだったのです。
なーんだ、そうだったのか。
それではさっそく鬼退治。かぷっ。
「きゃーやめてやめて」
りんご太郎は大慌て。
「鬼ごっこやかくれんぼの鬼は
退治しなくてもいいのです」
えっ。そうなの?
思いとどまったものの、Cocoさんは残念でたまりません。
どうしても、忘れられないのです。
あの時少しだけ味わった、
りんご太郎さんのさくさくした歯ざわり、ほのかな甘み・・・。
だから実はCocoさんは、
今でもこっそりと
りんご太郎を狙っているのです。
今ならぱくっといけるかな・・・
こらこら♪
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