Quaint Coco

ヨークシャテリアCoco(2008年7月20日生♀)の生活と雑感を、写真と想像で綴ったブログ。毎日更新。

わんこ版「はだかの王様」

2011-09-03 20:30:05 | パロディ

一昨日のグリム童話につづいて、
今日は、アンデルセン童話。

パンダの王様は、悪い仕立て屋に騙されて
いんちきの衣装を作ってしまいました。

「愚か者には見ることのできない布地で作っていますよ」と言われ、
本当は何もないのに、衣装代として、大金を支払ってしまったのです。

王様は見栄っ張りなので
愚か者だと思われるのが嫌で
「布地が見えない」と言うことが、できなかったのでした。

王様の側近たちも、
王様に逆らうのが怖くて
本当は見えていない衣装を、
「素敵だ素敵だ」とほめました。

 

そこへ、旅人のCocoさんが通りかかりました。

「王様は、はだかですよ」と
Cocoさんはあっさり指摘しました。

 

「何を言うか。無礼者。
お前は愚か者だから、この素晴らしい衣装が見えないんだ」

王様も側近も、そう叫びましたが
Cocoさんは平気です。

「何を言っているのやら。
どう見たって、王様ははだかでしょ」
クールなCocoさんです。

 

側近たちは顔を見合わせ、
やがてぞうの大臣が
「やっぱり、そうだったのか」と
小さくつぶやきました。

 

実は側近たちも、
本当は見えていなかったのです。
けれど愚か者だと思われるのが嫌で、
みんなが嘘をついていたのでした。

しかし、国民に新しい衣装をお披露目するパレードは
明日に迫っています。
今更、王様には衣装がない、なんて言えません。

「どうしましょう。Cocoさん」

王様はCocoさんに、相談をもちかけました。

こんな姿でパレードに出るわけにはいきません。

「ねえねえ。どうしましょう」
王様はCocoさんに、甘えてきます。

しょうがないなあ。

Cocoさんはあきれましたが、
考えてみればCocoさんだって
つい見栄をはってしまうことはよくあります。

怖がりわんこだと思われたくなくて
「やあやあ。社交的なCocoですよ」なんて
本当は嫌なのに、明るく振舞ってしまうことがあるからです。

そんなことはどんな人だって、わんこだって、パンダだって
よくあることです。

そこで、Cocoさんは知恵を絞って、
はだかの王様を助けてあげることにしました。

まず、裸では困りますから
衣装を貸してあげます。

 

これは実は、Cocoさんが子供の頃に
身に着けていたケープです。

パレードにはこれを着て行ってください。
そして国民には、当初の予定通り
「王様は、愚か者には見ることのできない服を着ています」と
発表するのですよ。

と、Cocoさんは、わんこ大臣にそっと耳打ちしました。

 

パレードが始まりました。

国民は、王様の衣装が見えるかしらと、どきどきしながら待ちました。

もしも見えなかったら、自分は「愚か者」だということになってしまいます。
「見えたらいいなー」と、みんな内心で、祈っています。

 

やがてあらわれた王様の
かわいいケープは、誰の目にもはっきりと見えました。

「やあ。素敵」
「ブラボー」
「王様、ばんざい」

国民は嬉しくなって、口々に叫びました。

「みなさんありがとう。
この国の人は誰一人、愚か者じゃないことが分かって、
私はとてもうれしいです」

と、王様も叫びました。

 

こうして、王様と国民の心は一つにまとまり、
この国にはいつまでも、平和が続きましたとさ。

Cocoさん、どうもありがとう。

 

めでたしめでたし。

おしまい♪

 

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