実は、今回の遠征中に私達は死亡事故を経験しました。
遠征の後半は、大会開催予定のタリー川に移動しました。21日の練習は1 本目をRnR 社ラフティングツアーに同行してのトレーニング、2 本目はケアンズ男子チームと合同でダウンリバーの予定組んでいました。
事故が発生したのはRnR社ラフティングツアー中でした。
スタート2 つ目の急流区間でツアーボートの1 艇が、大きな岩に張り付くようにして転覆(フリップ)しました。私達はまだ瀬の上流で待機しており、危険信号のホイッスルが鳴り響き、ボートを岩場に停め岸から現場に走りました。
ボートが転覆した大岩の隙間に、水面下から足が見えていました。フリップ時に岩の隙間に体が引っかかっていた状態でした。これはボディエントラップメントといって、川で起こりうる最悪の事故のひとつです。
ガイドが乗船したボートを岸からロープで繋ぎ、固定・コントロールしつつ、レスキュー開始されました。しかし、現場付近の流れは強く、ボートが安定しにくい状態で、救助は困難を極めました。約15 分後に最初の救助者を引き上げ、すぐに安定した岩場でCPR(心配蘇生法)を開始し、救急隊が到着するまで続けられました。
その間、まだ2 人目は発見できず、周辺の危険箇所のチェックは続けられました。
事故が起こってから、上流部ダムの放水を止め、水量が減少し始めたところで、2 人目が発見されました。同じくボディエントラップメントでしたが、岩の挟まりひどく、なかなか救出できませんでした。さらに現場の大岩が動き、レスキューチーム自身にも危険が及ぶと判断され、レスキューは中断されました。
私達は、ボート固定のロープを張り、レスキューの安全確保、CPR の補助や、待機している参加者の誘導など、英語が飛び交う中、出来る限りのことを行いました。
レスキューされた1 人目の救助者は、懸命なCPR により奇跡的に脈を取り戻しました。ヘリにて病院に搬送され一命を取り留めましたが、現在も重態です。2 人目の救助者は、翌日救急隊が、特殊器材を持ち込み、岩を持ち上げ引き上げる方法により助け出されましたが、すでに遺体なっての回収となりました。
この凄ざましい現場に直接、関わった私達は大きな衝撃と悲しみを受けました。
「自然環境下で活動する」ということの厳しさを改めて痛感しました。
自然の中で競技するということは、死を誘発するリスクが潜んでいます。それが現実であり、事実です。ただ、楽しいややってみようだけでは通用しない正しい見極めと、自然に調和する精神を忘れず、関わることが必然です。
事故後、たくさんの方からこの経験を次に繋げて欲しいという言葉をいただきました。
私達が繋げられることは、川というフィールドで、勇敢に戦い続けることであり、川に敬意を持つことだと思います。そして、この取り組みを多くの方に伝え、広めていくことだと考えました。
このブログを読んでいただいてる方の大半は川に関わる方や、興味のある方だと思います。川にはこのような現実があることを認知し、活動していくことがいかに重要かを皆さんにも知っていただきたいと願っています。
今回お亡くなりになられた方のご冥福と、命を取り戻した方の回復を心よりお祈り申し上げます。
遠征の後半は、大会開催予定のタリー川に移動しました。21日の練習は1 本目をRnR 社ラフティングツアーに同行してのトレーニング、2 本目はケアンズ男子チームと合同でダウンリバーの予定組んでいました。
事故が発生したのはRnR社ラフティングツアー中でした。
スタート2 つ目の急流区間でツアーボートの1 艇が、大きな岩に張り付くようにして転覆(フリップ)しました。私達はまだ瀬の上流で待機しており、危険信号のホイッスルが鳴り響き、ボートを岩場に停め岸から現場に走りました。
ボートが転覆した大岩の隙間に、水面下から足が見えていました。フリップ時に岩の隙間に体が引っかかっていた状態でした。これはボディエントラップメントといって、川で起こりうる最悪の事故のひとつです。
ガイドが乗船したボートを岸からロープで繋ぎ、固定・コントロールしつつ、レスキュー開始されました。しかし、現場付近の流れは強く、ボートが安定しにくい状態で、救助は困難を極めました。約15 分後に最初の救助者を引き上げ、すぐに安定した岩場でCPR(心配蘇生法)を開始し、救急隊が到着するまで続けられました。
その間、まだ2 人目は発見できず、周辺の危険箇所のチェックは続けられました。
事故が起こってから、上流部ダムの放水を止め、水量が減少し始めたところで、2 人目が発見されました。同じくボディエントラップメントでしたが、岩の挟まりひどく、なかなか救出できませんでした。さらに現場の大岩が動き、レスキューチーム自身にも危険が及ぶと判断され、レスキューは中断されました。
私達は、ボート固定のロープを張り、レスキューの安全確保、CPR の補助や、待機している参加者の誘導など、英語が飛び交う中、出来る限りのことを行いました。
レスキューされた1 人目の救助者は、懸命なCPR により奇跡的に脈を取り戻しました。ヘリにて病院に搬送され一命を取り留めましたが、現在も重態です。2 人目の救助者は、翌日救急隊が、特殊器材を持ち込み、岩を持ち上げ引き上げる方法により助け出されましたが、すでに遺体なっての回収となりました。
この凄ざましい現場に直接、関わった私達は大きな衝撃と悲しみを受けました。
「自然環境下で活動する」ということの厳しさを改めて痛感しました。
自然の中で競技するということは、死を誘発するリスクが潜んでいます。それが現実であり、事実です。ただ、楽しいややってみようだけでは通用しない正しい見極めと、自然に調和する精神を忘れず、関わることが必然です。
事故後、たくさんの方からこの経験を次に繋げて欲しいという言葉をいただきました。
私達が繋げられることは、川というフィールドで、勇敢に戦い続けることであり、川に敬意を持つことだと思います。そして、この取り組みを多くの方に伝え、広めていくことだと考えました。
このブログを読んでいただいてる方の大半は川に関わる方や、興味のある方だと思います。川にはこのような現実があることを認知し、活動していくことがいかに重要かを皆さんにも知っていただきたいと願っています。
今回お亡くなりになられた方のご冥福と、命を取り戻した方の回復を心よりお祈り申し上げます。