福岡公演と北九州公演、どちらに行こうかと迷ったのですが、日時の都合から「福岡公演」に行くことに。クラシックの名曲が、個性的な演奏と舞台演出で次々と披露され、記憶に残る演奏会となりました。
今回のプログラムの感想ですが、
- カルメン組曲 第1番:最も印象に残ったのが「間奏曲」のフルートソロ。まるで「ホセの愛のテーマ」という感じがしました。後から調べてみると、その部分は「幕間」であり、特にストーリーの設定はないようです。しかし、物語の順序を考慮すると、やはり「ホセとカルメンの愛の場面」を暗示しているように思えました。他にも、タンバリンやシンバルなど、普段は脇役になりがちな楽器が存在感を放っており、楽曲の多彩な魅力を再認識させてくれました。
- サンサーンスのヴァイオリン協奏曲 第3番:ヴァイオリンのソリストが情熱的なパフォーマンスを披露し、まさにステージの主役といった風格。一方、オーケストラは背後でサポートに徹していました。オーケストラを楽しみたい方には物足りなく感じるかもしれませんが、特定の楽器や演奏者の表現力をじっくり味わいたい方には、最適だったといえるでしょう。これが「協奏曲」なのだと理解しました。
- 火の鳥:ピッコロとフルートが、まるで2羽の鳥の声を表現するかのように高らかに歌い、その存在感はまさに「W主役」。また、今回初めて生で見た「チェレスタ」にも心を奪われました。音色の可憐さにうっとりする一方で、舞台の奥まった位置にあったのが少し残念。もっと見える場所に配置されていたら… という思いも湧きました。
- 序奏とロンドカプリチオーソ:ヴァイオリンのソリストが再登場。暗い舞台にスポットライトが当たる中、黒いスーツに身を包んだバレエダンサーも登場し、音楽と身体表現が融合した前衛的な演出が展開されました。
- 白鳥:アンコール曲。椅子を使ったパフォーマンスと、ブルーの照明が幻想的な雰囲気を醸し出していました。