福岡応援blog

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久留米第九を支える企業様

2025年01月02日 | 音楽

先日開催された「久留米第九」を支える企業様に注目してみました。

公式ホームページを見てみると、関係先には「主催」「共催」「後援」「協力組織・団体」などの分類があります。そのうち「後援」は、名義貸しに近い形で「信用」を提供するもの。一方で「協力組織・団体」は、より積極的に物的・人的支援を行い、コンサートの運営を支える役割を担っています。今回は、この「協力組織・団体」に焦点を当ててみたいと思います。

一覧に目を通すと「筑邦銀行」や「久留米ガス」など、久留米を拠点とする企業・団体の名前が多く見られます。また「久留米大学」が地域の歴史についての情報提供を行うなど、専門性を活かした支援が行われているのも興味深いところです。さらに、久留米といえば「ブリヂストン」の存在も外せません。特に「久留米工場」は、全日本吹奏楽コンクール(一般部門)で金賞を受賞するほどの音楽活動を展開しており、文化振興に力を入れています。

就職活動の際に「企業理念」を重視する人も多いですが、こうしてみると、協力企業のリストは「地域社会を支え、文化を育む企業の一覧」といえるのかもしれません。



協力組織・団体一覧

  • 筑邦銀行
  • 藤田学園あかつき幼稚園
  • 喜多村石油
  • RKB毎日放送
  • 西日本新聞社
  • 西日本産業
  • アジア福岡パートナーズ
  • あつまる
  • アビックス
  • アルテック情報システム
  • 内山緑地建設
  • 沖電気工業 九州支社
  • QTnet
  • 久留米ガス
  • 久留米銀行協会
  • 久留米大学
  • 昭光
  • 如水法律事務所
  • 関家具
  • 田中藍
  • ちくぎん地域経済研究所
  • ちくぎんテクノシステムズ
  • 築銀ビジネスサービス
  • ちくぎんリース
  • 築後自動車学校
  • 筑邦信用保証
  • 中央製袋
  • ドリームスエフエム
  • BIPROGY
  • ひよ子
  • 平城商事
  • ブリジストン久留米工場
  • 三友通商
  • 森光商店
  • 矢野医院



 


氷川きよしさん、復活

2025年01月01日 | 音楽

年末の風物詩である紅白歌合戦。今回は、数年前から休養を宣言し、その動向が心配されていた氷川きよしさんの出演が話題となっていました。披露された曲は、正統派の演歌「白雲の城」。白黒の袴姿での登場でした。

休養直前のきよしさんは、演歌の枠を超え、アニメソングなども歌って話題を呼んでいました。どのジャンルでも圧倒的な歌唱力を披露し、新しいファン層を獲得した事は、記憶に新しいところです。

しかし、やはり氷川きよしさんといえば「演歌」だと思います。演歌歌手特有の表現力は健在でありながら、ロック歌手のような情熱とエネルギーが感じられ、圧倒的な存在感を放っていました。このスタイルが「帰ってきたきよしさん」なのだと思いました。

福岡の誇りである氷川きよしさんの、今後の活躍に期待したいです。

 

 


九州交響楽団の「第九」コンサート(2024年版)

2024年12月31日 | 音楽

毎年の楽しみとして欠かせない「第九」の演奏会。九州交響楽団(以下、九響)の「第九」は、既に何度か聴いているのですが、今年はどうしても行きたい理由がありました。それは、ソプラノ歌手・鈴木玲奈さんが登場されるからです。全日本音楽コンクール優勝の実績を持ち「九響こうもり」や「九響ニューイヤーコンサート」に出演された玲奈さん。その歌声を、再び生で聴ける貴重な機会でした。

それにしても、全国各地で「第九」の演奏会が開催されるこの時期は、歌手にとってのピークシーズン。そんな中、玲奈さんをゲットできた「九響」とその観客は、まさに「勝ち組」だと言えるでしょう。そして、バリトンとテノールの力強い歌声も素晴らしく、アルトの方は(派手なソプラノと異なり、慈愛に満ちた感じというのでしょうか)雰囲気が素敵でした。

そして「第九」と言えば「合唱」のイメージが強いですが、今回気付いたのは、意外にティンパニーの見せ場が多いこと。演奏された森首席の雰囲気もあるのでしょうか、九響の「カミナリサマ」とか「雷神」と呼びたくなるような、迫力と緊張感がありました。

そして、合唱隊が早くからスタンバイし、姿勢を正して舞台上に待機していました。この長い「待機時間」は「不自由な世界」や「抑圧された世界」を象徴しているようにも感じられます。その後、力強く歌い始める「合唱」によって「自由な世界」が表現される。このコントラストが、作品全体のメッセージ性を際立たせているように思いました。

「第九」は、ベートーヴェンが人生最後に作った交響曲です。晩年の彼が「(神様の世界は素晴らしいというが)人間の世界も悪くない」と言っているようにも思えます。クラシック音楽は、聴くたびに新たな発見があると感じます。

演奏会終了後、出演者がお見送りをしてくれるというサービスがありました。その中には玲奈さんのお姿もあり、多くの女性ファンに囲まれていました。リカちゃん人形が着ているような濃いピンクのドレスをまとった彼女は、ピーチ姫のように華やかで愛らしく、気品に満ち溢れていました。サインを頂くためのペンを用意していなかった事が悔やまれました…

 

 

 


久留米第九と地域の未来

2024年12月29日 | 音楽

昨日の記事で書いた「久留米第九」は、ソリストはプロの方でしたが、オーケストラと合唱は一般市民によるものでした。当初、演奏と合唱については(プロではないので)あまり期待すべきではない、と思っていました。しかしその演奏は予想を超えていました。特にトランペットの首席奏者がぶっちぎりに上手かった。九州交響楽団の松居首席が海外に移籍された後、後任を務められる人がいるのかと懸念していましたが「この人ならいけるかも?」と思ってしまうほどでした。そして「なぜ一般市民がこんなに上手いのか?」と考えていた時、ある事を思い出しました。

それは、久留米市には「吹奏楽コンクール(一般の部)」の全国大会常連&金賞受賞の「ブリジストン吹奏楽団」がある事です。ここは(ヤマハ吹奏楽団と並んで)全国でトップクラスの実力を誇る、企業の吹奏楽団の双璧の1つです。さらに、福岡県には「春日市民吹奏楽団」という「吹奏楽コンクール(一般の部)」全国大会常連&金賞受賞の市民楽団も存在します。パンフレットには何も書かれておらず、真偽のほどは分かりませんが、そういったメンバーが参加しているのではないか、と思う程の演奏でした。

また、会場となる「久留米シティプラザ」も、この演奏会を特別なものにしていました。ホールは4階席まであり、木材をふんだんに使った美しい内装と格調高いデザインで、スペインのコロシアムやパリのオペラ座を彷彿とさせる豪華さでした。それに、鉄骨むき出しの渡り廊下や鉄格子のフェンスが相まって、ロックやパンクのコンサートにも合いそうな「かっこいいホール」となっていました。

コンサートは完売御礼で、立ち見でもいいから聴かせてほしい、とお願いしている方もいる程の盛況ぶり。しかし、その横の商店街は寂しい雰囲気でした。この人気に便乗して、階段下の「六角堂広場」で、バームクーヘンやザッハトルテ、ジャーマンポテトやハムやソーセージ、ビールなどを販売したらいいのに。そうすれば、演奏会前後の楽しみが広がるし、商店街も一緒に盛り上がれるのに、と思いました。

「第九」といえば、岩手県の「釜石市」が有名ですが、このようなイベントが恒例となり、やがて「第九といえば、福岡・久留米」と言われるようになるといいな、と思います。久留米シティプラザの「ザ・グランドホール」とともに、地域の歴史や文化を未来へつなぐイベントとして、成長していくのを楽しみにしています。

 

 

 


久留米第九と地域の歴史

2024年12月28日 | 音楽

久留米市で開催された「第九」コンサートを聴きに行きました。今年の9月に、九州大学が、日本人が初めて「第九」を演奏してから100周年を祝う「記念演奏会」を開催したばかりですが、主催団体である「久留米第九を歌う会」は「日本国内で日本人が『第九』を初めて聴いたのは、105年前の久留米である」と発表しています。これは一体どういうこと?

それは、105年前に久留米で「第九」を演奏したのは、当時久留米に設置されていた「捕虜収容所」のドイツ人によるものだったから、なのだそう。ベルサイユ条約が締結された1919年、久留米の女学校で行われた演奏会で「第九」の第2楽章と第3楽章が披露された事が、記録に残っているようです。歴史解説のため登壇された久留米大学の教授によると、第2・3楽章だけが演奏された理由については明らかになっていないそうですが、個人的な見解として「時間配分や(第4楽章の「歓喜の歌」には合唱が必要だという)編成の問題ではないだろうか」と述べられていました。

そして個人的には、他の演奏曲が「結婚行進曲」や「真夏の夜の夢」といった曲だったことを考えると、鬼気迫る「第1楽章」は(戦いをイメージするため)相応しくなく「歓喜の歌」を歌うのはまだ早い、という思いから「第4楽章」を避けたのではないか、と感じました。

「久留米第九」は、音楽を楽しむだけでなく、地域の歴史を伝える演奏会でもありました。自分は学生時代、福岡以外の地域に住んでいたため、学校で福岡の歴史を学んだことがありません… しかし音楽を通じて、自分の住んでいる地域が持つ、歴史的な価値を再発見することが出来ました。