或る日 どこかの足の悪いばぁちゃんが
「よいしょよいしょ」と歩いているのを見た
歩幅は小さく 進んでいるのか踏んでいるだけなのか分からないくらいの速さで
或る日 気の優しいノラ猫がいて
負けると分かっているのに親分猫に立ち向かって
勇敢とは程遠いフラフラな姿で帰ってきた
或る日 気丈だと思われてた少年がいて
何もなかったような顔をして年がら年中
笑ってる
哀しいの中に感動は探せない
怒りの中に感謝は生まれない
一所懸命の間に ほんの少しだけ
見え隠れする 頼りなく明るい
その答えの種みたいな薄明かりを
そんなもんを大事にしたい
今も これからも。。
それぞれのハンディ抱えて
テクテクと刻む
踵 擦切れるまで
【オハイエ熊本2017】