鍵穴ラビュリントス

狭く深く(?)オタク
内容は日々の戯言
イギリス、日本、リヒテンシュタイン、大好きです
プラトニックlove好き

イタリア・ロマ誕生日

2013-03-17 09:06:20 | ヘタリア
―はじめに―

これは「Axis Powers ヘタリア」の二次創作小説です。
BL小説ではありません。
ギャグ小説のつもりです。
どうぞ楽しんでお読みくださいませ。
途中、聖杯堂とかいうオリジナル設定がでてきますがご了承ください。


ヘタリア好きの方、感想ください!





イタリア誕生日




 朝だ。しかし眠いな…。
 目をこする。
 ベッドの隣にすやすや寝息をたてているのは、弟のイタリアだ。
「兄ちゃん、俺、一人じゃ怖くて眠れないよ~」
夕べもそう言って、俺のベッドにもぐりこんできた。
「はあ?誰がおまえなんかと寝るか!ムキムキと一緒にすんな、ちくしょーがー!」
言うも虚しく、イタリアは俺、ロマーノの隣で枕をかかえ、天使のような寝顔を見せていたのだった。


 ドイツは、がばっとその日は目覚めた。汗をうっすら浮かべている。それというのは、彼は、兄・プロイセンがほうきでじゃんじゃかじゃかじゃかギターを弾いたあと、そのほうきに自分も乗せて二人で飛び乗って世界一周する夢をみていたのだ。現実主義者のドイツからしてみれば、それは恐ろしい夢に分類されるものであった。
 ベッドの脇のカレンダーには、3月17日、イタリアの誕生日と書かれている。
「そうか、あいつらは今日誕生日か…」
何かお祝いの品でも用意するか、と思ってベッドを抜け出したドイツだった。


「今日、ですね…」
 日本は布団にぬくぬくまだくるまっていたい気持ちを断ち切って、畳の上に正座した。
 もうすぐ春だ。
 いまは桃の季節は終え、桜はまだであり、梅やぼけの花が、美しく庭に咲いていた。
 縁側にでれば、その様子が映えて、日本はふっと軽く笑みをこぼした。
「イタリアさんとロマーノさんに、プレゼントをあげましょう」
そう独り言をつぶやいた。


「起きろ、ばかやろー!」
「うわ、兄ちゃん、怒らないでよ~。なんでもするから、ぶたないで~」
 そう言って、イタリアは俺のベッドから枕を抱えたまま飛び出た。相変わらずの言いようだな、そう思う。
「なんでもするんだろ?朝ごはん作れ、このやろー」
「わ、わかったから!パスタ作るね、俺!」
「当たり前だぞ、ちくしょー。トマトを忘れんな!」
「う、うん!トマトね!」


 神聖ローマは深い眠りに落ちたままだった。
「むにゃむにゃ」
寝返りを打つ。
「イタリア…、好きだ…」
しかし、国として忘れ去られた彼を起こす者は誰ひとりとていなかった。
 ――いや、いた。
 パァンッ。
「いったい、いつまで寝こけているのですか!このお馬鹿さんが!」
オーストリアはぷんぷん怒っていた。
「いったいー」
神聖ローマは片頬をおさえる。
「ギャグ言っている場合じゃありません!このお馬鹿さんが!」
「えーと、俺は…」
「ここがどこか聞きたいんでしょう?」
「う、うん…」
「聖杯堂ですよ。私は貴方の監理者として、迎えに来たわけです」
「聖杯堂…?」
「そうです。滅びた国が眠る墓地みたいなところですよ、それくらい常識でしょう」
オーストリアは眼鏡をくいっと上にもちあげた。
「そ、そうなのか…?あっ!」
「なんです?」
「イタリアは?!」
「まったく…そればっかりですね、貴方は。今日はイタリアの誕生日、3月17日です。ですから、私が迎えに来たわけですよ、察しなさいそれくらい。このお馬鹿さんが!」
「イタリアの誕生日!」
「ええ」
オーストリアはうなづいた。
「あとは貴方しだいです。聖杯堂から抜け出せる時間は1日のみ。必ず、24時間のあいだにここに戻ってくるのですよ、いいですね?そうしないと奈落の底に突き落とされて、私さえ貴方を呼びにいけなくなります。それから、この魔導書が貴方のキーです。説明は以上です。分かりましたね?」
「この魔導書を身に着けて、イタリアのところに行けばいいんだな?」
「そうです。では私もイタリアの家にいく予定ですから、またそこでお会いしましょう、いったんはさようなら」
「ああ…」
オーストリアは足早に去って行った。
 神聖ローマはすくっと立ち上がった。
「いっぱいお菓子作って待ってると言ってくれていたけど……、そうなのか?イタリア」


「うわーん、兄ちゃん、俺、なんだかとってもお菓子つくりたい気分なんだー。作らせてよー。だってなんだか神聖ローマが来るかも、ってハンガリーちゃんが電報で知らせてくれたんだよ~」
「だめだ、俺がトマトソースパスタを作ってからだ、ちくしょー。おまえなんかに任さないで最初から自分でやればよかったぜ」
「うわーん、ドイツぅ~助けてよぉー」
「どうした!イタリア!」
「――げっ、ムキムキ!なんでいきなり現れるんだ、ばかやろー。慌てすぎて少し零しちまったじゃねぇか!責任とって拭け、ちくしょーがー」
「ん?そ、それはすまないな…」
「ドイツだぁ~。わあい!これで俺ようやく靴ひも結べるよ~。兄ちゃんに結んでっていうの怖くて言えなかったんだよね」
「まったく。おまえはいつもいつも…ほれ」
「ありがとう~ドイツぅ」
「拭けー!」
「ああ、そう怒鳴らなくても分かった」
 ドイツはかがみこんで床にこぼれたトマトソースをタオルでぬぐう。
「誕生日おめでとう、イタリア、ロマーノ。こんなカオス時に悪いが」
「ああ。覚えていたのか、ムキムキにしてはやるじゃねえか、ちくしょー」
「ドイツ~俺忘れてた!俺と兄ちゃん、今日が誕生日だったねー」
「「おいっ」」
「だから神聖ローマ来るんだー、なーんだ、そーゆーことかぁ!」
 俺――ロマーノ――は怒り炸裂パスタがゆであがったころ、台所をイタリアにゆずった。
「えーとねー、まず卵でしょー。それから牛乳と砂糖~、できたらバニラエッセンスも!あ、あと小麦粉を忘れちゃいけないね」
「「当たり前だ、ばかやろーっ」」


 ぞくぞく人がイタリアの家に集まってきていた。
 その中で指揮をとっているのはハンガリーだ。
「ま、セーシェル。いらっしゃい」
「うぃ。プレゼントのふたごやし持ってきました」
「ごきげんうるわしゅう、セーシェルさん、ハンガリーさん」
「「リヒテンちゃん!」」
「っ…、我輩は奥で独り待っているのである。あとで必ず来るのだぞ、リヒテン」
「兄様、はい。わたくしもすぐ参ります」
「そ、そうか…」
「ロマーノ!親分の元気になる魔法、かけてやろか?」
「ちくしょーがー。俺はもう子どもじゃないんだぞ、このやろー」
「親分にとっては、ロマーノはいつでも、子どもやで」
そう言われて頭をぽんぽんたたかれる。俺は真っ赤になりながら、飛びのけば、
「ぷっ…トマトみたい…」
と笑われた。
「笑うな!」
「ま、あそこで扇を翳(かざ)しているのは日本さん?」
「お、ほんとだ。おーい日本さーん」
「ハンガリーさん、セーシェルさん、おはようございます。ハンガリーさん、これは扇子というわが家の伝統工芸です」
「センス?」
「はい、扇子です」
「日本だ~!」
「おや、イタリアさん。誕生日おめでとうございます」
「ありがとう日本!俺、めっちゃ嬉しいよ!」
「イタリアさんにはこの扇子をプレゼントしようということで…、少し、待ってくださいね。いま包装紙にくるみますから」
「えー、いーよー、どうせ破くんだし、紙もったいないよ~」
「ですが、わたしの家では、紙につつんで贈り物をあげると、その贈り物の純潔さが守られるという伝えがありまして。やらせてください」
「そこまで言うなら…。俺照れちゃうなあ~」
「よっ、イタリアちゃん!」
「プロイセンだぁ」
「誕生日おめでとうだぜ!ケーセセセセ!」
「ありがとー」
「あっ、ちょっと、プロイセン待って。なんでこんなところにまでわたしの幼いころの写真持ってくるのよ!」
「おっと、これは取らせやしないぜ!」
「なんだよ、こんな大勢集まって…だいたいまとまってないじゃねぇか」
 イギリスが来た。
「う、うわっと?」
「あー!」
「どうした!イタリア!」
「イギリスが、俺のほった落とし穴にまたかかっちゃったよー」
「なに?!」
「この馬鹿弟!あとでマーマイトの刑だからな、覚えてろ!」
「だって意外すぎるよぉー。なんでもするから、それだけはやめてよー!あ、あとスコーンもやめてよ!」
「うん?どうした?可哀相なイギリスは落とし穴にはまったままでお兄さんに逢いたいっていうのかい?」
 フランスが来た。
「誰がそんなこと!てめぇ、あとでその髭残らずむしってやる!」
「おっ、言うねえ。じゃ、お兄さんもその眉毛、ちょうどいい太さにしてあげるどころか全部むしっちゃうよーんだ」
「また始まったある…」
「HAHAHA、君たちはいつまでそう子どもなんだい?」
「でも喧嘩って見てる方は微笑ましいじゃない。僕は好きだな、こういうの」
 中国とアメリカとロシアが来た。
「はあ…、カオス極めているわ」
 ハンガリーがため息をついたところで、オーストリアがやってきた。
「ま、オーストリアさん!」
「いったい何ですか、この騒ぎは」
「神聖ローマは?」
「彼はあとからやってくるでしょうよ…、ふぅ」
「パスタ出来上がったぞ、このやろー」
「わあい!パーティーの始まりだ!」
 みなが明るく楽しんでいるとき、イタリアはお菓子作りに励んでいた。


 その頃、神聖ローマは聖杯堂から抜け出すべく、魔導書を使って呪文を唱えていた。
「どうして発動しない?」
神聖ローマは考えていた。
「何かが足りないのか?……イタリアぁー!逢いたい!逢いたい!逢いたいよ!」
キラキラ…、何かが光った。
☆.。.:*・゜☆゜・*:.。.☆.。.:*・゜☆゜・*:.。.☆.。.:*・゜☆゜・*:.。.☆


「うっ、うわあ!」
 イタリアの叫び声とともに、しんとあたりは静まり返った。
「し、神聖ローマ…!」
「お、おまえ、滅びたはずじゃ…?」
泥だらけになりながら落とし穴を這い上がってきたイギリスがそうつぶやく。
「あっ、イタリア!ご、ごめん!」
神聖ローマはイタリアの真上に着地していた。
「いたたたた…ってより俺、嬉しいよ!神聖ローマ、俺、お菓子作って、待ってたんだ!」
「イ、イタリア…、イタリアなのか?」
「そうだよ!俺、イタリアだよ!久しぶり!神聖ローマ!逢いたかった!」
「イタリア……」


 感動の再会。
 と思いきや…、
「おまえ、男だったのか?!」
――どんちゃん騒ぎはまだまだ続くのであった。





End.


ホワイトデー

2013-03-15 14:05:02 | ヘタリア
※仮想世界であることに注意w

イギリスさんからバレンタインのお返しがかえってきました。
「っべ、別に、おまえのために作ったわけじゃないし、喜んでくれたらいいなとか思ってないんだからな!ただ、俺が久々にじきじきに菓子を作りたいと思ったまでなんだからな、勘違いするんじゃないぞ」
きた――――――スコーンきた――σ(゜ー^*)
た、食べるよ!
わたしはイギリスさんが作ってくれたものなら食べるぞ!どんな味がしようとだ!
食べる!愛♪(o=゜▽゜)人(゜▽゜=o)♪


日本さんからバレンタインのお返しがかえってきました。
「先日はまことにありがとうございました。嬉しかったです。これからもよろしくお願いしますね」
……かな?ふつうかな?


プロイセンからバレンタインのお返しがかえってきませんでした。えw
「ん?なんか用か?
――あー、あちゃー、俺様としたことが忘れてたぜ!まあ、俺様が歌をおみまいしてやる!聴け!ケーセセセセ!」
忘れないでね…さびしいから…。


アイスくんからバレンタインのお返しがかえってきました。
「…何も期待しないでね。ただのお礼だから。意味わかんないこと勝手に想像しないで」
はあい(´Д`;)/ヽァ・・・


以上、1日遅れた、わたしの妄想でしたwww

ジャージ&眼鏡の菊さん

2013-03-12 06:06:54 | ヘタリア
「アメリカ人と暮らしてるとよくあること」
4巻の、きましたー7話です。感想いきます。うp遅れてすみません。


「おやつですか、これは?!」
豪勢な食事・・・おやつですか、それは。

牛肉の塊から立ちのぼるズオオオオ怖いw

日本人の外・うちの変化。
「ただいま帰りました」
帽子とって帰宅――。フォーマルですねえ、いいですねえ。
フォーマルな日本さんも素敵ですが、もっと素敵なのは、

じゃんっ

ジャージのチャック閉めて、黒縁眼鏡~

萌えです!これぞ萌えです!

なんとラフな日本さんのアニメ画うまいこと!

「このドアを挟んで、君に何が起こっているんだい?」
「日本人のサガといいますか…」
くつろぎタイム~
メリカもちのぬいぐるみ下にベッドにごろん

「FBIにでも入るつもりかい?」
「FBI?!」
なんでコロコロでFBIなんだー!
ゴミーン☆

そういえばコナンでは列車事件終わりましたよね。
快斗もでてくるし、読みたいなあ。とはいいつつ金欠。

Let's dancing time!
なんでいきなり踊りだすんですかー、アメリカさん。
眼鏡とると雰囲気変わりますね。
陽気ですねえ。いいですねえ。見習いたいものです。

フグ?
え、漫画にあったけ?
生の喜び、感じることは大切ですよ。
見失いがちな日常ですからね。
そういえば、あいうら祝アニメ化!

日本さんは風呂大好き。
水道代が高いようです。ありゃありゃ。
日本さんのからだが・・・透けてるぅヾ(*′∀`*)ノ
ええ変態ですよ←
でも祖国ばんざぁぁぁーい!

風呂はいっしょに入っちゃダメですよ。
朝菊ファンとしてはそこ重要なのです!
菊さん、お風呂はイギリスさんと入りましょ。
・・・♪

悪いニュース&悪いニュース&悪いニュース…
なんだ、それwww
「何か明るいニュースでもないものですかねぇ」

「花が咲く予報をニュースでやるなんて、珍しいよ!」
「そういわれてみれば!!?」
もうすぐ春だね~
桜の下でお花見したいです。

お・わ・り・☆

今回も楽しかったですー。
アニメ絵も美しくて素敵です!
菊さんのジャージ&眼鏡萌えの回でございました!
ちゃんちゃん♪






よくみるゆめ~ヴェルレーヌ~

2013-03-08 13:13:00 | 詩~中原中也など~
*『海潮音』(上田敏訳詩集)から

よくみるゆめ

     ポオル・ヴェルレエヌ


常によく見る夢ながら、奇(あ)やし、懐かし、身にぞ染む。
曾(かつ)ても知らぬ女(ひと)なれど、思はれ、思ふかの女(ひと)よ。
夢見る度のいつもいつも、同じと見れば、異(ことな)りて、
また異らぬおもひびと、わが心根や悟りてし。

わが心根を悟りてしかの女(ひと)の眼に胸のうち、
噫(ああ)、彼女(かのひと)にのみ内証の秘めたる事ぞなかりける。
蒼ざめ顔のわが額、しとゞの汗を拭い去り、
涼しくなさむ術(すべ)あるは、玉の涙のかのひとよ。

栗色髪のひとなるか、赤髪(あかげ)のひとか、金髪か、
名をだに知らね、唯思ふ朗ら細音のうまし名は、
うつせみの世を疾(と)く去りし昔の人の呼名(よびな)かと。

つくづく見入る眼差(まなざし)は、匠が彫(ゑ)りし像の眼か、
澄みて、離れて、落居(おちゐ)たる其音声の清(すず)しさに、
無言の声の懐かしき恋しき節の鳴り響く。



  みなさんのよくみるゆめはなんですか?

  私はこのごろ、夢ばっかり見てるとは自覚しているのですが、
  起きるとたいてい覚えておりませぬ。
  一昔前は、バーバパパみたいなでかいピンクのお化けがナウシ
  カの巨神兵ように町を荒らしていて逃げようとするのですが、
  靴がなくて困ってるといったような夢ばかりみてました。
  ・・・こないだ靴をほっぽって裸足で家出したひとが、なにを
     言ってんでしょうねw
  それとかどこかの学校の、裏側にそびえ立つ坪の細い階段塔を
  だれか怖い女の子と追いかけっこしてる夢とかw


 上田敏はとても美しい訳をすると思います。素晴らしいです。

 よければ感想くださいね。



ちびロマ萌え

2013-03-04 05:45:00 | ヘタリア
ヘタリアアニメ第5期第6話?の感想、いきます。
(つまりだね、3月1日更新のやつですよ)


いちいち威張っているロマーノ。
スペイン親分が自分の部屋を掃除してくれるのに対して、
「ちゃんと綺麗にしろよ、こんにゃろ」
ビシッ、指差しつき。
・・・かわいいーw

金田アキさんの声で言われるだけで、もうなんというか、メロメロですっ!

おねしょしてしまったロマーノ。
おねしょの形がイタリアの長靴です。
「ちがうよ!これは、俺のベッドにリスが勝手におしっこしたんだぞ、ばかやろー!」

一発でおねしょ治す薬なんて、ないよ…、親分。
「ちげーよ、俺のベッドでリスが勝手におねしょしなくなる薬だ、ちくしょー!」
そんな薬ないよ…w

「なんか小腹が減ったぞ、ちくしょーがー」
いちいち可愛いなあw
「なんかおまえってよく働くなぁ。大変じゃないのか、こんにゃろー」
武器の手入れをしているスペイン親分に対して言います。
「その働きに免じて、俺が大きくなったら、俺専属の召使にしてやってもいいぞ」(にっこり)
立場わかってねぇ~www

「トーマトマートマト…」
おっ、はたふってパレードの音色が…。
っとよい機嫌でトマトを収穫していましたが…、ドイツ兵と思われる集団とスペイン親分が話している現場に出くわした!

ずつきー

「ここは俺がおさえてやる、逃げろ、はやく逃げて、スペイン」
実はスペイン親分のこと大好きなんですね、可愛いなあw

――怒られていじけてぷんすかしてるロマーノ。

最後には涙までみせてくれました!ツンデレ!最高!

「ぷっ、トマトみたい……」
「なんで笑うんだ、ちくしょーっ!」

終わり~
あー面白かった。

やっぱりこのペアはよいですね~^^

ロマーノのこと好きから大好きになりました。
ひとえに金田アキさんのおかげですねっ。
スペイン親分は、もち、大好きですよ!






不二、誕生日おめでとう by手塚

2013-03-01 08:19:00 | テニプリ
―はじめに―


これは「テニスの王子様」の二次創作小説です。
BLが苦手な方・BLの意味が分からない方は今すぐ引き返してください。
設定も随分変えています。

設定についてはこちらをお読みください

2月28日と3月1日の2日間にわけて連載しています。
まずは、2月28日のほうから読んでくださいね。

テニプリ好きの方、感想ください!





 風がかすかにざわめいている。
 木々の葉がさわさわと揺れる。
 この風を利用したい――、不二の頭の中ではもうシミュレーションはできていた。
 『白鯨』、ハーマン・メルヴィルの長編小説だ。今読みかけているそれの名を、技にもらいたいと思っている。
 でも、なかなかうまく形にならない。
 技はひょんなことからできあがる。
 不二は、今日は諦めて、帰路につくことにした。
「もういいのか?」
「うん」
「そうか」

 放課後、いつものように手塚・大石・不二・菊丸の4人で帰ることになった。が、駅について手塚は、今日は不二の誕生日の贈り物を買うからということで、そこで分かれた。
「手塚ぁ。不二をめろめろにするもの買っちゃえよ!」
菊丸がふざけていう。
「もう英二ったら」

 菊丸は不二の恋心を知っている。どうやら中一のころの僕の瞳には熱い恋心が溢れていたらしい。だから瞳を細めた。僕の恋心を隠すため。そして、僕はついこのあいだの中二のバレンタインデーのとき、ようやく告白してみたのだ。姉さんにも手伝ってもらった手作りのガトーショコラとトリュフをあげた。不二としてはどきどきものだったのだが、案外ふつうに渡せた。手塚は
「ありがとう」
といって受け取っただけだった。

 夜、電話が鳴った。もうベッドに入っていつものように手塚の顔を思い出しては幸せな気分を味わっていた不二は、携帯電話をみて驚いた。
「手塚?!」
「不二。いま、おまえのうちのそばにいるのだが、出てこられるか?」
「う、うん!待ってて!」
「ああ。寒くないようにしてから来い」
 時間をみれば、真夜中12時の5分前だ。
 パジャマの上からオーバーコートを羽織って、まだ寒い風の吹く外にとでる。
 手塚が、いた。
「手塚!」
「不二」
手塚は懐中時計をみた。その懐中時計は中二の手塚の誕生日に不二があげたものだ。手塚は、ようやくまた口を開いた。
「誕生日、おめでとう」
「ありがとう手塚…」
吐く息が、ほわあと白い。
「サボテン柄のスポーツタオルだ」
「手塚……」
なんていえばいいんだろう。
「好きだよ?」
「――ああ」
手塚は微笑んだ。


 それから二人が付き合うようになる高校一年まであと二年の時を待たなくてはいけない。



 不二は勤めている病院についた。
 今年は何をくれるんだろう?
 その中二のときから、手塚にもらったものはすべてがキラキラとした想い出だ。
 そう、舞ってきたこの雪にさえ匹敵するほどの。
 美しい想い出である。


End.