
兵庫県姫路市が事実上管理する「姫路駅北にぎわい交流広場」という広場で、 西播労連は7月24日、JR姫路駅周辺の広場で「駅前文化祭」というイベントをを開催しました。
その中で出演者が「アベ政治を許さない」と書かれたビラの掲示や、「安倍政治にノーと訴えましょう」と安倍政権を批判する寸劇を始めると、市側は
「公序良俗に反する」
などとして約2時間で中止させたという事件がありました。
これは、広場の運営を市から委託されている業者のスタッフが、市の指示を受けて催しの中止を求めたということです。
この姫路市の行為に対して、西播労連は8月、この姫路市の行為が表現の自由を侵害し憲法違反であるとして、慰謝料など計220万円を求め、神戸地裁姫路支部に提訴していました。

そもそも、時の政権を批判することだって「文化」行事にはあり得るわけで、それを安倍政権におもねって、
「公序良俗違反」=公の秩序や善良な風俗に反する
と言って中止させるとは無茶で、まさに集会など表現の自由を侵害する憲法違反の行為です。
最近、憲法を守ろうという集会を政治的に中立でないとして、地方公共団体が施設を貸さなかったり、後援しなかったりする事件が後を絶たないのですが、そもそも、公務員には憲法尊重擁護義務があるのですから、憲法を守りましょうと言う集会を排除する行為には合理的な理由がありません。
また、表現内容に着目して、その表現は内容がよろしくないからやめなさい、と国や公共団体が介入するのは、表現の自由に対するダメージが最も大きい侵害行為なので、裁判でも最も厳しい基準で合憲性の審査がされます。
地方自治体には、自らの憲法尊重擁護義務や、集会・デモなど表現の自由の重要性をよく認識した行政を行なってもらいたいものです。
日本国憲法第21条
第99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
姫路市の柔軟姿勢の理由がむしろ知りたいくらい、おかしな自治体が増えていますので、これは朗報です。
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労連行事中止で姫路市謝罪、市への提訴取り下げ
市幹部が同労連の谷口善弘議長と会い、「(市が中止させたことは)集会と表現の自由を保障する憲法に違反していた。大変申し訳ない」と述べた。
同労連などによると、7月24日に市管理の駅前広場で開いたイベントでは、参加者が「アベ政治を許さない」と記されたポスターを掲げるなどし、「公序良俗に反する場合に使用制限できる」と定めた市条例などを根拠に、市側から中止を求められたという。
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今回の市の謝罪は当然のことだと思いますが、自民党の一部の先生方やネトウヨさんたちはそうは思わないのでしょうね。
そういう人たちには、よく考えて欲しいものですね。
公共の場で政権批判が自由に出来ないような国はどういった国なんですか?と。
下の例はさらにひどい。
9条タグ着用 国会、議員会館への入館×
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201510/CK2015100702000263.html
>「No.9(憲法九条)」と書かれた小さなタグや缶バッジをつけた市民が国会本館や議員会館に入ろうとすると、警備員らに制止される例が相次ぐ。市民や有識者から「国が憲法を守るのは当たり前なのにおかしい」と疑問の声が上がる。
> 日弁連憲法問題対策本部副本部長の伊藤真弁護士は、国会議員や公務員には憲法九九条で憲法尊重擁護義務が課されていることを挙げ「国が憲法を守らなければならないのは当たり前。国民には守らせる責任がある」と指摘。「そもそもこんな小さなタグが議院の秩序を乱すわけがない。表現の自由は最大限認められるべきだ」
仕切っているのは議員でつくる委員会だそうで、安部自民と衛星政党においてはとうに日本国憲法は唾棄されていますね。
国会議員は、一般の公務員のようには、憲法遵守の宣誓書に署名な捺印していないんですかね?憲法で名指ししてあるのであり得ないと思いたいのですが。
この件で99条違反の裁判が起きたらカンパと傍聴くらいはやりますよ。